ksd6700

Roland TB-303が発売された年、千葉県デトロイト地区で誕生し、その土壌で繁栄するデトロイトテクノを浴びて育った生粋の千葉テクノシーンの生証人、それがksd6700だ。幼少期からシンセサイザーを操り、15歳で石野卓球やケンイシイの音楽と出会い、楽曲制作をスタートさせる。2000年代に入り、Tatsuhiro Iida〈ゼロバイゼロ〉やコバルト爆弾αΩ〈DENPA!!!〉、テクノプラントらと共にテクノレーベル〈INAGE〉を立ち上げ、西千葉のテクノシーンをリードしてきた。
2016年、〈Hypnotic Room Japan〉からのコンピレーションアルバム『CHOCOLATE MINIMAL HOUSE』でテクノシーンへ躍り出る。2018年には、Tin Manの〈Global A〉『Acid Friend』へ提供したリミックスがJustin Cudmoreにより〈Rinse FM〉でプレイされる。同年には〈datafruits〉よりfiredrillの『Dog House EP』へリミックスで参加し、その後も同レーベルからリリースを重ねる。
2020年、英国の〈ACID606-61〉で3作品『ACID No.5』『Boooomy Bomb』『Avant Swing』を発表し、Robert Owensから支持を受ける。また、Rymeの〈BADLQQK〉からGassyohの『Nice Music Party』『Fried Chicken in da Corn』へのリミックス参加や、Little by Littleの〈Seafront Recordings〉でのfiredrillの『One Dollar Pizza Toast』にリミックスに参加し国内外のアーティストを引き合わせ共作をリリースした。
ゲットーハウスやテックハウスにボイスサンプリングを絡ませフェーダーでの抜き差しを頻繁に行い毎回新しい曲を作りあげる奥深いDJプレイこそがksd6700の真髄である。テクノやゲットーハウス、アシッドハウスなど様々なジャンルをミックスし、フロアを彼の世界に染め上げる。そんなエンターテイナーとしての面も、ksd6700の魅力の一つである。