青い蓮華

<幾星霜>
それなりに勉強して、いい所に就職して、結婚して・・・傍目にも順風満帆でした。
ところが、何か違うと感じはじめた。
世間的な幸せ基準では、どうにも満たされない自分がいることに気づき、
その何かが分からないまま悶々とする日々が続きました。
ほとほとこんな自分が嫌になっていました。

幸いといいますか、10代から坐禅をやっておりましたので、その意味では気負いもなく、
神戸五宮にあります祥福寺の七日間の摂心に参加してみました。
「・・・真実に生きることです」
「仏法とはなんでしょうか」の問いに河野太通老師からお応えいただいたのにもかかわらず、
さっぱり分からないという有様でした。

今度は布引近くの徳光院でお尋ねしました。
「父親は境内を掃除して檀家へ行って、また境内を掃除して檀家へ行って」
そういう生活を過ごしていたと方丈さまは仰るのです。
ここでも、さっぱり分からないという顔をしていたのでしょう。
「祥福寺へ行ってみなさい」
聞いて、うなだれました。
ああもうダメだ、この先どうすればいいのか?

山田無文老師!私はどうすればいいのでしょうか!
何度もこころで叫んでいました。

衆生無辺誓願度
煩悩無盡誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成
1987年5月4日京都の妙心寺に赴き四弘誓願しました。
出家はしない。
離婚しない。
在家のままで、必ずや達するのだと。

それから幾星霜。

2022年1月。
齢70年。
昇る朝日に手を合わせ、
何も足さない、何も引かない、遊戯の日々を過ごしております。

老師が仰られていたとおりでした。

<プロフィール>
1951年北九州市小倉生まれ
中央大学法学部卒業
神戸地方裁判所書記官 他民間企業多数
山田無文老師と河野太通老師に導かれた一在家修行者(俗称古海)

共に行き、同じ眼映る摩耶山の、雲晴れ渡る余生かな。