佐沢静枝の手話の原点を紹介するよ

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📝本動画の原稿📝
みなさん、おはようございます！
今日は１０月５日水曜日。
佐沢が担当します。よろしくお願いします。

先日９月２３日は手話言語国際デーでしたね。
続いて、今回は自分が手話という言語に目覚めたきっかけについて話したいと思います。

私の家族のうち、三人姉妹はろう者です。
二人の姉は私より８つ年上で、二番目の姉は７つ歳上です。
いつも二人の姉が手話で会話している様子を幼い頃から見て育ちました。
また、我が家はお菓子などを売っているお店屋さんでした。
家の近くに市立病院があり、ろう者が通院ついでにお店に遊びにきてくれ、中には家の中まで入り、交流してくれました。
年配のろう者などにお世話になりましたが、手話の醍醐味に気付くには時間が必要でした。

大学時代、筑波技術短期大学というろう者のための大学に在籍していましたが、その時はまだ手話に目覚めていませんでした。

夏休みにアメリカから来日したろう劇団に出会い、彼らの演技力、手話の表現力に圧倒されました
それが手話の魅力に目覚めたきっかけの一つです。

その頃、ある人との出会いがありました。
その方は年配のろう者の動画のビデオを沢山持っている方で私がアメリカ手話は魅力的だと話すと、「日本手話は優れた素晴らしい言語だ」と言ってきました。

一緒に動画を見てみると、全日本ろうあ連盟の二代目理事長であった大家善一郎さんの動画でした。
「とても」という手話がありますが、彼が表現した手話は格別でした。
その友人はわざわざビデオを止めてこの表現、魅力的だ！と言うのです。
確かに・・若者が表現する「とても」とは違い、重みがあるのがいいと感じます。

伊藤政雄先生の手話も見るべしとのことで講演を拝見しました。
伊藤政雄先生の手話は、日本語寄りではなく日本手話そのものでした。
戦争の状況を語る内容で、あまりにもリアルに模写されていました。
これが日本手話なのかと改めて感じました。

そして日本ろう者劇団に入団した際に、米内山明宏さんのお話を聞く機会があり、「日本語は美しい。それと対等に日本手話もあるべきである。日本語寄りの手話だと対等に語れない面がある。日本手話であれば日本語と対等に表現できることができる。それは大事なことである。」という話でした。
この話が私にとって人生の原点だと思っています。

例えば私が現在絵本の読み聞かせ活動をしていますが、聴者の中にはイントネーションが巧みな方もおられます。その語り方の方が伝わるものがあります。
それと同じように手話もイントネーションを込めたお話ができるには、どのようにしたらよいか考えてみますと、自身の言語がしっかり根付いている必要があると考えています。自身の言語がしっかりしていると、見ている側にもしっかり伝わりますね。
そういうことが改めて大事なことだなと思っています。

そのために自身の言語、日本手話を磨くためには、数多くの表現者を見る機会を増やすことが大切だと思っています。
その機会を得るためにいろんな方の講演を観に行っています。

那須英彰さんの手話も魅力的で、他にも色んな方を観てきました。
おかげさまで、現在手話に関する仕事に関わらせていただいています。
本当にその機会をいただけることに感謝しています。

改めて感じることは日本手話は年配の方からの文化をうけつぐことであり、それを失わずにこれからの子どもたちに伝えていくことを大切にしていきたいなと思っています。
前回のニュースに「手話ポ」という話がありましたように、集団で日本手話で議論(ぎろん)し合えることとありました。
「手話ポ！手話の強み！」
   • 手話ポ！手話の強み！  

同様に口話の環境で議論の中に入ることは難しいと感じています。
日本手話だからこそ議論しながら思考を深めていける、偶発的(ぐうはつてき)な学習の機会も増えるでしょう。

日本手話はろう者にとってはなくてはならない言語と思います。
今回手話言語国際デーにちなんで、手話の大切さを啓発(けいはつ)していくことが大事だなと思いました。

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