第二部各論 第1章5節 不妊治療と妊活うつ、薬を使っても大丈夫? / Fertility Treatment and Depression
Автор: 精神科医がこころの病気を解説するCh
Загружено: 16 окт. 2021 г.
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00:59 なぜ妊活中のうつが多いのか
03:48 治療において大事なこと
05:59 治療
今日は「不妊治療と妊活うつ」についてお話しします。
不妊治療を受けている方はたくさんいますが、体外受精の治療の初期には54%の方は軽度のうつだと言われています。
参考リンク
https://www.ncchd.go.jp/press/2021/21...
うちのクリニックにもそのような患者さんがいらっしゃいますが、あまり知られていないことなので、啓蒙活動も含め、その概略をお話ししようと思います。
■なぜ妊活中のうつが多いのか
<原因>
・精神的疲労
・ホルモン治療の副作用
・着床失敗の罪悪感
・夫、家族の無理解
・女性としての自己肯定感低下
・未来と現実のギャップ
詳しく見ていきます。
・精神的疲労
なぜ妊活中のうつが多いのかというと、まず「精神的疲労」があります。
妊活を開始するかどうかの夫婦の話し合いなどで始まる前から疲れていますし、始まったら始まったで当然疲れます。
・ホルモン治療の副作用
ホルモンは女性の精神にかなり影響を与えますので、それによって気持ちが悪くなったり、気分のアップダウンがあったり、落ち込みやすくなったりします。
・着床失敗の罪悪感
これには2つの意味があり、命に対する申し訳なさと経済的な罪悪感があります。
私が失敗してしまってまた旦那さんに迷惑をかけてしまったという罪悪感です。
・夫、家族の無理解
もちろん理解のある家族もいますが、そうではないことも多いです。妊娠のことは恥ずかしいですし、タブー視されているところもあるので、結果的に無理解のような反応になってしまうこともあります。
気をつかっているのですが、そのようなコミュニケーションは普段しませんし、少し弱っている人とのコミュニケーションは難しいものです。僕もしょっちゅう失敗しています。
本当はいたわる気持ちもあるのですが、誤解を生んでぶつかってしまう、傷ついてしまうことがあります。
・女性としての自己肯定感の低下
なぜ私は妊娠できないんだろうという類のことです。
気にする必要はまったくないのですが、気にしてしまいます。
・未来と現実のギャップ
周りの人みたいに、私も今ごろ子供がいたはずなのにどうしてなんだろう。
自分の人生はどうなんだろうということで悩んだりします。
このように、原因はいろいろあり人それぞれ違います。
ですが、たとえば「ホルモン治療の副作用」は知らない人も多いのではないかと思います。
ドクターからきちんと説明を受けていないことも少なくないと思います。
■治療において大事なこと
治療において大事な事はこの3つです。
☆「うつ」になることを知る
☆「うつ」になることをシェアする
☆相談は恥ずかしくない
・「うつ」になることを知る
「うつになる」ということをまず知っておくことが大事です。
自分の調子が悪くなる。落ち込みや様々なことが起きるということを事前に知っておくようにします。
不妊治療が始まったら自分はすごくナーバスになってしまう。そういう時は、ちょっとした一言がすごく傷つくし、落ち込んでしまう。そして落ち込んだことをうまくシェアできない。そういうことを知っておきます。
自分がすごく被害的になっていることもあれば、怒って傷ついて当然のような態度になることもあります。とにかく「悩む」ということは先に知っておいた方が良いです。
知っていると、鬱になった時に慌てずに済みますし、被害も抑えやすいです。
・「うつ」になることをシェアする
それから、「女性の負担がすごく大きい」ということを周りの人が知っておくことも大事です。
旦那さんや家族はもちろん、周りの友人や職場の人、社会全体が知るべきだと思います。
といっても自分から言うことはできないと思うので、治療開始前には旦那さんや家族にあらかじめ情報をシェアしておくと良いと思います。
旦那さんや家族も奥さんのことを心配しています。少し知っておくだけで、奥さんが辛そうにしたり悩んだりしているときに心のケアの仕方を色々調べてくれる家族はたくさんいます。
自分ひとりで戦っているのだと思わず、みんなで戦っているということを知るためにもシェアしておくことは大事です。
・相談は恥ずかしくない
うつについて相談するのは恥ずかしいことではありません。
不妊治療の医師に相談することもそうですし、場合によってはメンタル系のクリニックで相談することも全然恥ずかしいことではありません。
恥ずかしいなと思うかもしれませんが、僕らは慣れています。気軽に相談してください。
■治療
・抗うつ薬
本当にうつがひどいときには抗うつ薬を使うことを検討します。
抗うつ薬を使うと子供や妊娠への影響を心配されると思いますが、基本的には大丈夫です。
パキシルという古い薬はどうかなと思いますが、それも大丈夫と言えば大丈夫ですし、新しいSSRIならば基本的には問題ないと考えてもらって構いません。
ただ、抗うつ薬を使いたくないという人もいるでしょうし、抗うつ薬自体に副作用として吐き気があったりするので合わない人もいると思います。
また、抗うつ薬の副作用には気持ちをカッカさせるアクティベーションというものがあります。イライラが強まる感じです。その場合は抗うつ薬は使えません。
・TMS
薬が使えない場合はTMS(磁気刺激治療)を検討しても良いかと思います。
・少し休む
治療が続くとしんどいので、1回休んでみてそれから再開するのも良いと思います。
休んでいる間に精神的疲労やホルモン治療の副作用も落ち着いてきます。
このような相談は恥ずかしいから言いにくいですし、なかなかこういう話をしたことはないと思います。慣れていない人はどう言ったら良いかもわからないものですが、相談していくうちに慣れていきます。
不妊治療は恥ずかしいものではありませんし、その時に落ち込んでしまうのは珍しいことではありません。そういうものだと理解してもらえたら良いのではないかと思います。
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一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介
『自己紹介』
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。
【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3版
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・コメントは承認制です
・コメントは益田が目を通していますが、手が回らず、質問にはお答えできません。ご理解よろしくお願いします。
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/ @wasedamasuda
#不妊治療 #妊活 #妊活うつ

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