【総力取材】大阪・関西万博、開幕の“熱狂”に密着！先頭に並んだ男性「予約ないけど入れる？」全身ミャクミャク親子「今回は僕の万博」感動の裏で、課題も…

“国際的な祭典”大阪・関西万博がいよいよ開幕しました。歴史的な1日を迎え、熱気に包まれた会場内の様子をまとめました。

　55年の時を経てー。再び大阪の地で開幕です。

　158の国と地域が参加する大阪・関西万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに世界中の技術と叡智が集結します。

　開幕に先立って開かれた開会式には、 天皇皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻もご臨席されました。

　半年間にわたって行われる万博に向けて熱気が高まる一方、その裏側では、翌日の開幕になんとか間に合わせようと、寝る間を惜しんで工事に励むスタッフもいました。

　古瀬朱理記者
　「いよいよ明日開幕する大阪・関西万博ですが、こちらのヨルダン館では今もなお最終準備が進められています」

ヨルダン館の担当者
「調整中で…音を聞いてプロジェクターに信号を送り、ここに映す。もしかすると今日も、（あすの午前）4時～5時ぐらいまで。泊まるかもしれないけど、（開幕は）ちゃんと100％の状態で」

　さらに、開幕に向けた戦いはこんな場所でも…。

　先頭に並んでいた男性
　「（並んだのは）4月12日の午前10時前です。開幕の23時間前です。できれば全部行きたい。全部行きたい」

　そして迎えた、開幕当日。

　黒木千晶キャスター
　「いま開きました。待ちわびた入場者の方々が続々と入っていきます」

　ゲートがオープンすると一斉に目当てのパビリオンに向かっていきます。そんな中、誰よりもこの日を待ち望んでいたあの人は…。

　先頭で並んでいた男性
　「（見に行くのは）25年後の自分、人工心臓iPS細胞です。入れるのかな？予約ないけど。予約ないけど、いいですか？」
　「（入れるので）ものすごくうれしいです。万博の大成功を願っております。自分もうれしいし、（万博を）皆さんにも喜んでいただきたいです」

　目的だった「大阪ヘルスケアパビリオン」に無事に入場することができました。

　このパビリオンの目玉は、55年前の万博でも注目を集めた「人間洗濯機」です。

　一番乗りで体験
　「ツルツルしているかもしれない。これ一発で終わるなら最高ですね」

　もう1つの注目コンテンツは25年後の自分を再現したアバターです。

　「若くない？52歳にしては。かわいい顔していたよな。52歳にしては」
　「そうか…」
　「ちょっと満足」

　開幕初日は約12万人が訪れたということですが、多くは電車やバスを利用するため、駅やバス乗り場は朝早くから混雑していました。

　古瀬朱理記者
　「多くの人がシャトルバスを待っているんですが、道を挟んで向こう側にも長い列ができています」

　「トイレありますか？」
　「トイレは駅の中か、ターミナルの中しかないので、時間がかかると思います」

　バス利用者
　「あっちこっち回されて、やっと帰ってきたら、また向こうの方が近いですよと、向こうの方まで。ほんまにまいった」

　“並ばない万博”をうたっていたものの、オープンした後もゲート前には長蛇の列ができ、1時間以上待つこともあったといいます。

　そんな中、会場内でとりわけ人気を集めていたのが「アメリカ館」。宇宙探査やアメリカ旅行をテーマにした没入型の展示が特徴です。

　中谷しのぶキャスター
　「展示の最後に待ち受けているのがこちら。今回も目玉となっている『月の石』です。表面がゴツゴツとしていて、月の石ってこういう形なんだと感じることができます」

　今回、展示されるのは前回とは別のもので、1972年に採取された石。約37億年前のものと推定されています。

　アメリカ館来場者
　「アメリカに行ったような感じで、いろんなところの映像が見れて楽しかった」
　「最後は月の石ありました。真っ黒やった」

　そんなアメリカに負けじと“あるもの”を展示しているのが、「中国館」です。

　石川千智記者
　「開幕日となる今日、ようやく目玉となる『月の裏側の砂』が展示されました。よく見てみると黒いのがわかります」

　先週のメディアデーでは公開されていなかった、この砂。無人探査機で採取されたもので、注目度の高さも一際です。

　海外ビリオンは多くが予約なしで楽しめる一方、国内の企業が手掛けた民間パビリオンは入場に予約が必要です。

　「結晶が楽しかった」
　「感性が育つのが大切だと思ったので、すごくよかった。たぶんいろいろ感じたと思う」

　来場者たちでにぎわう、それぞれのパビリオン。そんな中、当日まで準備を続けると口にしていたヨルダンは、果たしてオープンできたのでしょうか？

　ヨルダン館の担当者
　「オープンの30分前に全部完成して、無事にオープンできた」

　調整していたプロジェクターを使った演出も無事に完成。パビリオン内ではほかにも「死海の塩」を使ったマッサージなども楽しむことができます。

　来場者
　「気持ちよくて、眠ってしまいました。香りも素敵で、実際に行ってみたい。ペトラ遺跡も行ってみたいなと。いいきっかけになった」

　そして…。
　
　矢本さん
　「晴れてもOK。雨でもばっちりです。いつでもミャクミャク！」

　万博大好き親子に密着。ハプニング、そしてサプライズも！？

　大阪府内に住む、矢本浩教さん。この日を待ち望んでいました！実はこの人…。

　矢本さん
　「ミャクミャクの格好で来られてうれしい。実はパンツもミャクミャクパンツ」

　開幕前（4月5日）に行われた直前リハーサルとなる「テストラン」で、“ミャクミャク愛”に満ちあふれた服装で参加していました。家の中を見せてもらうと…。

　（Q：こんなにミャクミャクグッズがあるんですね」
　ミャクミャク大好き・矢本浩教さん
　「好きでついつい集めていくと、こんなふうになってしまいまして。これメガネケース、充電ホルダー…。ミャクミャクサイダー、斬新でおもしろいなと」

　数えきれないほどのミャクミャクグッズであふれていました。でもこの人ただのミャクミャク好きではないんです！

　2015年のミラノ万博では、現地でニッポンの漫画の素晴らしさをアピールしたというかなりの“強者”！
　矢本さん
　「今回は僕の万博。生きる目的じゃないけど、このためにいろいろやってきた集大成の万博」

　この日は、子どもと2人でいざ！夢洲の万博会場へ！

　開幕初日となったきのう、大阪の朝の最低気温は14℃。日中、雨が降る寒さの中…。

　黒木アナウンサー
　「雨風が強くなってきました。海から大屋根リングに向かって、風が強く吹き付けています」

　雨風をしのぐため大屋根リングに避難する人も。ただ、風の影響でベンチは“びちゃびちゃ”。

　そんな中、大屋根リングの上には多くの人が。みなさんのお目当ては…
　
　「飛行機」
　「これが一番の楽しみで。ブルーインパルス。戦闘機とか見たことないから」

　航空自衛隊のブルーインパルス。昨日午前11時42分、関西空港を出発。正午からの約15分間万博会場の上空で6機が展示飛行を披露する予定でしたが、3機は飛びたったものの残り3機は…。

　「なんか嫌な予感がするコレ」
　「あれ？なんか帰っていった？」
　「中止なんちゃう？」

　注目の展示飛行は天候不良で中止に…。

　「早くして～！」

　そして、さらなる注目は“万博グルメ”！

　平田博一記者
　「こちらずらーっと行列ができているのが、みなさんおなじみ、回転寿司のくら寿司です」

　約135メートルの回転レーンで話題となったくら寿司。70の国と地域の代表的な料理が楽しめます。こちらのお客さんが選んだのは…。

　「トンガ王国のケケです」

　見た目はたこ焼きのようですが…。
　
　「デザート系！」
　（Q：辛いものだと思ったら？）
　「甘いケーキ」
　
　次に選んだのは…
　「カメルーンのマケロ」
　「サバですね。日本にはないんですけど、おいしい魚料理、新しい発見です」

　珍しい料理を楽しむ人がいる一方、正午時点で「約292分待ち」となっていました。

　“並ばない万博”を掲げている大阪・関西万博。

　有吉優海記者
　「午後4時前です。夢洲駅から帰る来場者で駅の入り口がかなり混雑していまして、警察が入場規制を行っています」

　「1時間くらい並んだ」
　「寒いです」

　そして、あの“ミャクミャク大好き親子”は…。

　ミャクミャク大好き・矢本浩教さん
　「3時間ほど寒い中並んでたんで、おなかすいたのもあって救護室に行こうと」

　子どもがダウン。でも、しばらく休むと…。
　
　「いまジャングルにいる？いす座ってくる」

　すぐに回復。その後、ペルー館で記念撮影！
　
　矢本さん
　「何ていう楽器 カホン？」

　パビリオンや食を楽しんだ2人、会場内ではこんな場面も。

　「これは万博会場で買ったの？いいね！いいね！いいね！」
　「ミャクミャク～！」

　全身ミャクミャク姿は世界の人たちに大人気でした！

　矢本さん
「この格好だからこそ、声かけられたりとかして写真も撮ってもらったりしたんで、これはこれで良かったなと。子どもと一緒に来れたというのは、すごく思い出深いし、この子が大きくなった時に万博に来たなと思ってくれたらいいかなと」
「おもしろかった」

　2人にとって開幕時の思い出は心の中で“脈々”と続くはず！大阪・関西万博は始まったばかりです！

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