ちはやぶる くれなゐの河 poprock オリジナル曲（original song）

モデルは有名な和歌の一首です。秋の川が真紅に染まったあの日——。私はその光景を、ただの“季節の風景”ではなく、恋が始まった瞬間の色として描きました。君が笑って振り返るだけで、世界が少しずつ変わっていく。そんな胸の奥がじんわり温かくなるような、でも少し切なくて儚い初恋の物語です。
伝えられなかった言葉、触れただけで崩れてしまいそうな想い。時間だけが流れて、気づけば君は遠い街へ——。
この曲は、誰も気づかない奇跡のような恋の一瞬を、あの日の川の赤に託して紡ぎました。あなたの心にも、そっと秋の色が残りますように。

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オリジナル曲
【制作】
詩・構成・監修：比留間ライト
AI作曲・歌唱：Suno 映像素材：Pixabay

あの日、川にもみじが落ちて、
みなもが、真っ赤に染まっていた。
それは、神様だって知らない恋の始まり。
だけど僕らは——まだ知らなかった。

午後四時　坂をくだる　乾いた風のにおい
制服の背中に　ひとつ影が重なる
「ねえ、こっちだよ」って君が笑う
それだけで世界は　色を変えていった

言葉にすれば　こわれそうで
心の中で　何度もくりかえす名前
川辺を染める赤が　僕の鼓動に重なる
秋の終わりに咲いた　名もなき恋

くれなゐの川に　溶けていく願い
何も言えずに　時が過ぎても
誰も知らない　かみよの奇跡
この胸にだけ　残された真実

「また明日ね」　指先がふれた
たったそれだけ　で眠れなくなった
日々は流れて　気づけばもう冬
君は遠くの街へ　旅立ってた

あの赤は　今も流れているかな
染まらなかった僕の想いも
全部あの川が　どこかに運んでくれたら
きっと少しは　優しくなれるのに

くれなゐに染まる　忘れかけた日々
君の声が　風に揺れている
神様さえも描けない奇跡
僕らがすれ違った　秋の理由

もしも時間を　巻き戻せたら
あの日の川辺で　君に伝えたい
「好きだったよ」って
ただ、それだけで——

くれなゐの川に　浮かぶ面影
もう戻らない　けど美しい
伝えられなかった　言葉たちが
紅に染まって　流れていく

あの日、川が染まったのは、
ただの自然現象じゃなかった。
たぶん、あれは、恋の色だった。
君に出逢った、奇跡の午後——