縄文人と渡来人が古代日本で争わなかった理由

縄文時代の遺跡出土の人骨からは、結核痕跡が確認されていないので、現在のところ、日本列島における結核は、アジア大陸から渡来した人びとによってもたらされたものと考えられている。アジア大陸での戦乱で、難民が古代日本にやって来たのが弥生時代の渡来人である。そして渡来人と縄文人は争いがなかったとされている。
「5000年前の初期稲作農耕民は結核症を患っていた」という表題の鳥取大学医学部の論文がある。つまり弥生時代の渡来人は、水田稲作とともに結核も持ってきたのである。
日本の縄文人たちは、その病気を恐れ、不用意に接近しなかった。言葉の壁や生活習慣の違いもあったと思われるが、山岳部と平地に住み分ける事を縄文人は選んだ。
　　
だから大きな争いは起こらなかったと推測できる。