「果敢に働いてまいりました」58日間の臨時国会を終え…高市総理会見【報道ステーション】(2025年12月17日)

総理大臣として初めて臨んだ臨時国会が終わり、高市総理が17日に会見を行いました。台湾有事をめぐる発言など、様々なことがあった2カ月でしたが「果敢に働いてまいりました」とも振り返っています。

■58日間の臨時国会を終え…総理会見

高市早苗総理大臣
「高市内閣は始動したばかり。ここからさらにギアを上げて、自民党の総裁選挙で掲げた政策、日本維新の会との連立合意に掲げた政策、どんどん具体化させ実現していくつもりです。かなりスピード感を持って取り組んでこられたんじゃないか」

臨時国会の召集は10月21日。

高市早苗総理大臣
「内閣総理大臣に就任してからこれまで、国民の皆様が直面している物価高への対応を最優先に果敢に働いてまいりました。まずは補正予算成立という形で、国民との約束を果たすことができた」

■「日中間には懸念事項が存在」

この国会、総理大臣の働き方も注目されました。先月7日に行われた午前3時からの勉強会です。その後の予算委員会では。

高市早苗総理大臣（先月7日）
「これはどう考えても存立危機事態になり得るケースである」

台湾有事をめぐる答弁に中国側が猛反発し、関係改善の糸口は見えません。

高市早苗総理大臣
「日中間には、経済安全保障を含む安全保障上の懸念事項が存在しています。率直に対話を重ね、戦略的互恵関係を包括的に推進していきたいと思います。存立危機事態に関する私の答弁は、日本政府の従来の立場を変えるものではありません。この点を様々なレベルで、中国および国際社会に対して粘り強く説明していく考えです」

■来年に持ち越された課題も…

内閣支持率は、就任後から高い水準をキープ。衆議院では無所属の3人が自民会派に加わり、与党が過半数を確保して少数与党の状況を脱しました。

高市早苗総理大臣（先月26日）
「そんなことよりも、ぜひ野田総理、定数削減をやりましょうよ」

この発言は、政治とカネの問題を軽視しているのではないかとの疑念を野党側に生じさせました。

立憲民主党　野田佳彦代表
「高市総理の個人芸に頼っている自民党という感じがありますので、逆に言うと独断専行で危ういなと思います。維新との関係も極めてぎくしゃくしていて、この辺を来年はしっかりと突いて、対峙（たいじ）していく姿勢を示していきたい」

企業・団体献金の法案と、維新が連立の絶対条件としていた定数削減法案は、継続審議に。来年の通常国会に持ち越されます。

高市早苗総理大臣
「残念ながら今国会中に成立に至ることはなかった。今後も各党各会派がそれぞれの立場や考え方の違いを踏まえたうえで、しっかり真摯に議論を深めて、国民の皆様に信頼される政治資金のあり方を追求していく」

この国会、連立入りの成果にこだわった維新にとって厳しいものになったようです。

日本維新の会　藤田文武共同代表
「悔しい国会でもあった。それは議員定数の削減について。自民党内にも、野党のそれぞれに思惑があって、私たちが一番シンプルに有言実行をやろうと」

一方、補正予算に賛成した国民民主党。年収の壁の178万円への引き上げを求め、自民党と詰めの議論を続けています。この議論を足掛かりに、自民と再び接近するチャンスを伺っているようにも見えます。

国民民主党　玉木雄一郎代表
「できたらできたで、より信頼関係が醸成されて、今後の連携のあり方も幅も深さも広がっていく」

自民党と国民民主党は落としどころを探る協議を続けていて、18日にも党首会談を行う方向で調整しています。
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