HANAの歌唱力をプロが言語化してわかりやすく解説！ ｢My Body｣ MVリアクション歌い方分析！

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どうも、金やんの相棒で編集スタッフのしんちゃんです。
今回はHANA｢My Body｣ MVリアクション解説！

HANAの新曲「My Body」は、2025年10月13日にリリースされた最新作。
作詞には前作「BAD LOVE」に続きMOMOKAが参加し、大塚製薬「ボディメンテ」のCMソングに起用されています。

それでは、歌詞をセクションごとに丁寧に読み解いていきましょう。

"Look at my dance yeah
Look at my dance yeah
You like the way I dance, don't you？
見てよ I got a new look and I love it
君の好きにさせない"

“私のダンスを見て”というフレーズの繰り返しは、単なるアピールではなく、自信の表明であり、自分の体と向き合う行為。
"私の踊り方が好きなんでしょ？"と挑発するような台詞のあとに、「君の好きにさせない」と切り返す構成が巧妙です。

"新しい自分を手に入れた、私はそれが好き"
世間やファンの期待に応えながら、常に新しい自分を模索する――その過程は、時に苦しみを伴います。
だからこそ「I love it」は、「ようやく自分を肯定できた」という実感のこもった言葉なのです。

ここでの“君”は、恋人に限らず、他者全般――社会・ファン・メディア・評価者――を象徴しています。
HANAというグループは、もともと「見られること」が前提の存在。
しかしこの曲では、“見せるけど、支配はされない”という関係性を自ら再定義しているのです。
この対比が、この楽曲全体を貫く「セルフオーナーシップ（自己の主権）」というテーマを明確に浮かび上がらせています。

"嫌い無駄な drama
好きな私でいたい
“どれも足りてない”なんていやいや
あれもこれもいいな
君は君でいいじゃん
誰かとなんて比べないでよね yeah yeah yeah"

「drama（ドラマ）」は人間関係の揉め事やSNS的な騒動を指すスラングでもあります。
そうした“無駄な感情の消耗戦”を拒絶しています。
そして、誰かに“好かれる私”ではなく、“自分が好きな私”でいたいという宣言。

社会や他人が押しつける「足りてない」という価値観に対して、軽やかに「いやいや」と否定する。
対照的に、次のラインでは「どれも否定しない」柔軟さを見せています。
完璧を求めるのではなく、さまざまな価値や形を「いいな」と受け止める多様性や自由への肯定。

「君もそのままでいい」と伝えることで、冒頭の「見てよ」という自己表現が、“共感”へと広がっている。
つまりここは、「私が私を好きになる」ことで「君も自分を好きでいていい」と伝える、鏡のような構造になっています。

"So you want me baby
Don't be mean, please yeah
You got me all wrong, baby
I know you can't control me"

"だから、私のことが欲しいんでしょ？"
ストレートで挑発的な一言。
ここには、相手に惹かれていることを理解した上で、あくまで主導権を握るような余裕があります。

"意地悪しないでよ"
軽くたしなめるようなトーンですが、裏には“感情的な支配”を拒む意志が見えます。
相手に振り回されるのではなく、対等な立場での関係を求めているのです。

"私のこと、全然わかってないじゃない"
表面的な印象で決めつける相手に対し、「私はそんな単純な存在じゃない」と釘を刺しています。

"あなたには私を支配できない"
恋をしても自分を失わない。愛されても支配されない。
これは恋愛だけでなく、女性アーティストとしての立場にも通じます。
“見せる”ことが仕事であるがゆえに、時に誤解される「媚び」や「迎合」。
しかしHANAはそこに“NO”を突きつける。

"君のためじゃない my body
Even if you were my sweet honey
君のためじゃない my body
It's my body it's my body yeah yeah
(It's mine)"

冒頭で「誰かに可愛く見られるため」「誰かに愛されるため」に存在しているのではなく、自分が心地よくいられるための身体だと明確に線を引いています。
繰り返すことで、自分の身体を、他人の視線や価値観に委ねないという強固な意志が再度刻まれる。

"たとえあなたが甘い恋人だったとしても"
恋人であっても、家族であっても、“自分の体”は“自分のもの”。
「愛情」と「自己」は別のものだという、成熟した愛の境界を描いています。

"これは私の身体、私のもの"
自らの存在を肯定するような“呪文”にも似た響き。
「It's my body」は単なる肉体のことではなく、“自分の人生”そのものでもあります。
この宣言は、デビュー以降のHANAが“誰かの理想像”を押し付けられる中で、自分たちのスタイルを貫いてきた姿勢にも重なる。
「君のためじゃない」という言葉の裏には、“私は私のために努力する”という静かな決意が宿っているのです。

"Can't stop my phone ringing
Don't try to make me all yours
You know, I'm not easy to control
Easy？ No"

"鳴り止まない電話"
スマホの着信音は、現代の“他者からの干渉”の象徴。
恋人、仕事、SNS、ファン、社会……誰かからの要求が絶えず届く日々。

"私を全部あなたのものにしようとしないで"
愛情の名のもとに“独占したい”という欲求を向けられることへの違和感。
「愛＝束縛」ではなく、むしろ、お互いが自立していてこそ真のつながりが生まれるというメッセージです。

"わたしは簡単にコントロールできないって、わかってるでしょ？"
“自分で選びたい”という強い意志の再確認であり、その言葉の裏には、自分の軸を持つ強さと一人で立つ覚悟が共存しています。

"簡単？　いいえ"
痛快な短い切り返し。
それは“恋愛ゲーム”の会話のようでもあり、同時に社会への返答でもあります。
コントロールされることに対する“拒絶の一言＝No”は、HANAの全メッセージを象徴する鋭いパンチラインです。

"わたしだけの only one story
できてなかったけど今 love me
探してた愛　気付いた fake love
もう誰にもあげない my body
Yeah, now I'm shining so pretty
But 思ってるより no easy
I'm unstoppable no limit
If you like me, just give me real love, baby"

ここでの“story”は単なる人生ではなく、結成時から常に“新しい花を咲かせよう”としてきた彼女たちの歩みそのものが“only one story”。

そして、かつては“他人に愛されること”を優先して、自分を後回しにしてきた――その自己反省と変化が表現されています。

“fake love（偽りの愛）”とは、
・他人の期待に応えるための自己犠牲
・SNSや社会が作る「こうあるべき」な理想像
・恋愛や承認欲求の中で失われた自分
外側の愛を求めても、心が満たされなかった経験を経て、ようやく本物の“self-love（自己愛）”にたどり着いた――そんな成長の瞬間です。

“my body”は、物理的な意味だけではなく、自分の時間・感情・心の主導権を指しています。
それを「誰にもあげない」というのは、自分を取り戻すという宣言。

"今の私はとても輝いてる"
自分を愛せるようになったからこそ、存在の輝きも自然に増している。
“pretty（かわいさ）"は他人の評価ではなく、自己肯定の象徴。

しかし、セルフラブは、決して魔法のように簡単に身につくものではない。
過去の傷、自己否定、迷い――それらと向き合いながら、自分を愛する努力を続けることの難しさが正直に吐露されています。

"私は止まらない、限界なんてない"
痛みも努力も知った者だけが放てる言葉。
積み重ねた“根っこの努力”があるからこそ、彼女は迷わず強く前へ進めるのです。

"もし私を好きなら、本当の愛をちょうだい"
“real love”とは、支配や理想化ではなく、尊重と共感に基づいた愛。
「私の身体は私のもの」という自立の上で初めて成り立つ、対等な愛を望んでいるのです。

"Bメロ繰り返し"

1番のリフレインですが、2番の歌詞を踏まえると、より確信に満ちています。
繰り返しの構造は、“自分に言い聞かせる”ようでもある。
セルフラブは一度身につけて終わりではなく、日々揺れながら繰り返し選び直すものだから。

"サビ繰り返し(韓国語混)"

“ノルル ウィハン ゲ アニャ”＝「あなたのためじゃない」。
韓国語で歌うJISOOパート。
JISOO自身の母語＝アイデンティティそのものを通じてこのメッセージを語っています。
それは単に「言葉の違い」ではなく、
「自分のルーツや文化のまま、自分を表現していい」
という強い肯定のメッセージ。

英語・日本語・韓国語が交錯するこの曲の構造自体が、
HANAというグループの「多国籍な個の融合と尊重」というテーマを象徴しています。

"Don't hurt me
Please just trust me
I love me, oh
Baby, I do what I need to breathe"

"傷つけないで
どうか信じて
私は私を愛してるの
息をするために、必要なことをするだけ"

ここまで力強い自己主張を続けてきましたが、ここでは脆さをあえて見せています。
恋人や他者に対して、自分を尊重してほしい、信頼してほしいという、柔らかくも揺るがない願いです。

“愛されること”に依存するのではなく、“自分を愛すること”が生きる力になる――
曲のテーマが、ここでより内省的に響きます。
そして、呼吸は生きることの象徴であり、身体的な意味だけでなく、精神的・感情的な自由も表しています。

華やかなステージで花を咲かせるHANAですが、その裏には繊細な心と体がある。
ここには、「無理しない」「我慢しない」「自分のペースで呼吸する」という優しさが滲んでいる。

"サビ繰り返し"

1番と同じ歌詞ですが、「君のためじゃない」はもう、誰かに向けた反抗ではなく、
「自分の人生を自分で選ぶ」というポジティブな肯定の言葉へと昇華しています。

ステージ上で輝く彼女たちが見せる笑顔は、誰かに“合わせる”ためではない。
努力を重ね、自分を信じ、呼吸するように踊るその姿こそ、
“My Body”という言葉の本当の意味を体現していると言えるでしょう。

ーー
「My Body」は、HANAというグループの現在地点をまっすぐに映し出した作品。
オーディションを経て、自分の価値を他者に委ねることの苦しさを知った彼女たちが、
今度は“自分の体も、努力も、涙も、自分のもの”だと力強く歌う。

花を咲かせるためには、根を張る強さがいる。
その“根”を支えるのが、自分を愛する力──セルフラブ。

「君のためじゃない my body」は、わがままではなく“生きる覚悟”の表明。
他人の視線ではなく、自分の感覚を信じて生きる――。
今のHANAは、誰にも縛られず、自分の身体で“人生そのもの”を踊っているのです。


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