伊豆の巨大廃虚ホテルが放置される“ワケ” 内部の様子をドローン撮影 行政の対策は【羽鳥慎一モーニングショー】(2024年12月25日)
Автор: ANNnewsCH
Загружено: 25 дек. 2024 г.
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静岡県東伊豆町にある廃虚となったホテルです。昭和からバブル期にかけては団体旅行客でにぎわった温泉街ですが、現在は廃業したホテルがいくつもあり、行政が対応に追われているということです。
■巨大廃虚ホテルをドローン撮影
眼前に広がる太平洋の雄大な眺め。高原から見下ろすパノラマビューは、まさに絶景です。
海と山に囲まれた自然豊かな町。伊豆半島東海岸の中央に位置する東伊豆町。町には6つの温泉郷があり海岸沿いには多くの温泉旅館が立ち並びます。
熱川地区の街なかには、吹き出す源泉を管理する温泉やぐらがいくつもあり、温泉街の情緒を醸し出します。
稲取地区には石原慎太郎さん・裕次郎さん兄弟や、良純さんも通った人気の温泉旅館も。季節は冬、まさに湯けむりシーズンを迎えた温泉街にある異変が…。
海岸にそびえ建つ巨大な廃虚ホテル。廃業から10年以上経っていて、塗装は剥がれ建物は荒れ果てています。
建物には落書きが目立ち、侵入の痕跡が多く見て取れますが、現在は建物の手前にフェンスが設置され、敷地内への侵入を防いでいます。
上空から見てみると、かなり広い敷地で、4つの建物がありますが、そのどれもが長年放置され、朽ち果てています。
巨大廃虚ホテルは10年以上にわたり時が止まったままです。
一カ所だけ残されたベランダの柵。客室の中を見ると、ソファが海を向いて置かれたままになっている部屋が多くあります。
温泉のような所は、壁に設置された窓ガラスが見え、浴槽のようなものが見えます。おそらく露天風呂だった所は、浴槽のようなものも見えます。
上から見ると、天井が崩れ落ち、がれきが散乱しているのが分かります。営業当時の面影が全く見られない、巨大な廃虚。町は、所有者の把握はできているものの、解体に向けての話は進んでいないといいます。
■海沿いの廃虚ホテル バブル期は隆盛
海沿いに立つ、廃虚ホテルは他にもあります。
東伊豆町 企画調整課 太田正浩課長
「こちらも休業中ですね」
「(Q.海岸沿いの大型旅館が立ち並んで廃業?)そうですね。一等地なんですけど、続けられなかった」
こちらのホテルも10年ほど前に休業。休業後、所有者が複数入れ替わり、現在では町が所有者を特定できない状態で、対応に苦慮しています。
街なかにはシャッターが閉まっている商店が目立ち、なかには廃虚化した建物も。東伊豆町はピーク時の1980年代後半には1年でのべ650万人近くの観光客が訪れました。
太田課長
「(Q.ピークの時のにぎわいはすごかった?)芸者さんなんかもたくさんいてということも聞いています」
当時のナレーション
「温泉、グルメ、レジャー、スポーツ。1年を通して楽しめるとっておきのスーパーリゾート、それが東伊豆まち温泉郷です」
1990年代の東伊豆町のプロモーションビデオには多くの人でにぎわう海水浴場、海を見渡す絶景の温泉、ゴルフや、パラグライダーを楽しむ多くの人々の姿がみえます。
バブル期には別荘地としても人気のスポットで、高原にあるテニスコートには、多くの若者の姿がありました。
町中がにぎわいに満ちていた東伊豆町。しかしその後、バブルの崩壊とともに、日本の旅行形態は少人数のグループや個人旅行に変化。団体客がメインだった大型のホテルは衰退していきます。
2010年代に入り、伊豆半島の玄関口、熱海市は若者へのPRに成功し観光客数が回復。一方、東伊豆町は減少傾向が続き、多くの宿泊施設が廃業に追い込まれ、建物だけが残されました。
廃虚ホテルの問題は、伊豆半島のさらに南の地域でも。
■心霊スポット化 起きた“事件”
がれきが崩れ、隣の家に迫る危険な状態の建物。下田市にあるこちらの廃虚も、20年ほど前まで営業していたホテルでした。
建物はところどころ崩壊し、ツタで覆われている部分も多く、営業当時の面影はありません。去年1月には、ある事件も…。
4階建ての建物が半焼する火事が発生。廃虚はネットで有名な心霊スポットと化し、不法侵入も繰り返されていたといいます。
下田市民
「観光客の方が、通りすがりに『あそこだよ、心霊スポット』と言っていたり、(ホテルに)入っていく方も夏場とかはよく途中まで行って、帰ってくる観光客とかは見たことがある」
動画を配信する目的で、土地の所有者から許可を得て肝試しに訪れるケースも多く、動画配信サイトを見ると、ホテルの中に入り撮影した動画が多数アップされていました。
下田市も事態を把握し、所有者と話し合いをしていましたが、火事や台風などで建物の崩壊が進むにつれ、連絡が滞るようになり、対応に苦慮しているといいます。
下田市民
「東南海の地震がね、やっぱり来るといわれてて」
「(Q.怖いですよね)ええ」
「(Q.崩れるかもしれない)そうですね」
■廃虚ホテルの行政の対策は
なすすべなく朽ちていく廃虚ホテルがある一方、行政が対策に動いた廃虚ホテルもあります。
下田市 建設課 馬場友梨夏さん
「市のほうが買収を行って、今、市の持ち物として今後の管理ですとか、解体ですとか、進めていく手続きを始めているところです」
25年程前に廃業した旧下田グランドホテル。建造されてから60年近くたっていて老朽化が進み、耐震補強も行われていないため、危険な状態となっています。
下田の町や港を見下ろすようにそびえたつ、大きなホテルです。小高い丘の上に立っていて、周りは木々に囲まれていますが、異様な雰囲気を放っています。
許可を得て建物の中を撮影すると、天井が剥がれ落ち鉄筋が剥き出しになっています。柱だけが残っているような状態です。下には割れたガラスや天井などが散乱しています。
中は荒れ放題で、もともとどのような場所だったのか見当がつきません。客室を見てみると、植物が生い茂っている部屋もあり、月日の流れが見て取れます。
市の職員が調査のために中に入った時に撮影した写真。かつて多くの人が楽しんだであろう、舞台付きの宴会場。天井が剥がれ、舞台上もがれきが散乱し、荒れ果てています。
馬場さん
「昭和の時代はかなりのお客さまが入られていたのではないかと」
「(Q.観光バスが乗りつけてっていうような?)そうですね、そういう感じだったと思います」
ホテルが隆盛を誇った1980年代のパンフレットを見ると、太平洋でとれる豪華な海の幸、バンド演奏付きのバー、卓球台やビリヤード台が並んだ娯楽室が紹介されています。
そして、400人収容できる舞台付きの宴会場の在りし日の姿も。今ではその姿は見る影もありません。
25年にわたって放置されてきた旧下田グランドホテル。下田市は、建物が崩壊したり、持ち主が破産し所有者がいなくなってしまったりする状況を回避するため、去年ホテルの所有権を100万円で取得しました。
2027年度に解体し、その後公園として使うための整備を進めていく予定だといいます。
馬場さん
「景観の阻害とか危険性が無くなる所もありますので、整備の方は進めていきたい」
■廃虚の空き家を民宿へ 大型旅館も“変化”
東伊豆町では、廃虚となった空き家を活用する動きもあります。
湊庵-so-an- 代表社員 荒武優希さん
「(東伊豆町)稲取の街にあった空き家を再生してつくった一棟貸しの宿泊施設になります」
東伊豆町で空き家の活用事業を行う荒武さん。長期間空き家となっていた築50年の民家を外観は生かしたまま、おしゃれな民宿にしました。
現在までに町にあった4件の空き家を改修し、宿泊施設に改装しています。
荒武さん
「空き家の増加スピードは、年々増しているような感覚があるので、街の魅力が喪失しないような対策として、事業拡大をしていきたい」
団体客から個人客へのシフトを図る、大型旅館もあります。
食べるお宿「浜の湯」 鈴木良成社長
「大宴会場を改装して、この個室料亭を作り上げています」
今年6月、個人客を呼び込むため、ほとんど使用機会のなかった大宴会場を改修し、個室が並ぶスペースにしました。
鈴木社長
「個人客だけのための設備投資を、この25年間随時、4、5年に1回ずつの大型投資を繰り返して今になっている」
設備投資の効果もあり、団体客から個人客へのシフトに成功。さらなる宿泊客の呼び込みには、町自体の活性化が必須だといいます。
鈴木社長
「宿泊産業が頑張って、外部から多くのスタッフを連れてきて、そして人口を増やしながら、それをいかに定着させるか、宿泊産業としてのこの町における役割は大きいと思います」
■廃虚化するホテルに悩む自治体
静岡県熱海市の観光客数は、赤い線を見ていきますと、2011年を境に上昇傾向です。コロナがあり、いったん落ち込みましたが、そこから再び伸びを見せています。
一方、下田市や東伊豆町は廃虚化するホテルが多くあった地域ですが、なかなか伸びず、年々減少していき、コロナ以降もにぎわいが戻っていない現状があるようです。
こうしたなか、廃虚化するホテルに自治体も対応に頭を悩ませています。
旧稲取観光ホテルでは、所有者に対応を依頼しましたが、明確な回答はありません。
旧熱川グランドホテルは所有者が何度か変わり、現在は誰が所有者なのか特定できていないそうです。
旧下田富士屋ホテルも、所有者に対応を依頼しましたが、話し合いが難航しているといいます。
また、旧下田グランドホテルでは、下田市が土地や建物を100万円で取得し、解体後は防災公園として整備していく方針です。
ただし、解体費用は約5億円かかると言われています。アスベスト使用が確認された場合は、さらに額が増える可能性があるそうです。
市の担当者は「国や県から補助金をもらいながら進めていきたい。しっかりと整備を行って、市民や観光客が活用できるような土地にしたい」と述べています。
また、東伊豆町では、熱川温泉しおかぜ広場で約1.5億円をかけ、廃業したホテルを買い取り、防災公園にしました。ここでは先月、「台湾ナイト」が開催され、台湾をテーマにした屋台などが出展されました。
町の担当者は「SNSで若者からの認知も広まっている。新たな客層を取り込めている」と話しています。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年12月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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