イーロン・マスクは何がしたいのか？ by ギャリーの経済学

   • What does Elon Musk want?  
イギリスを席巻したベストセラー『トレーディング・ゲーム』の著者、ギャリー・スティーヴンソン氏が、格差社会の恐ろしさを語る。

内容要約：
今、イギリスやアメリカではお金持ちと普通の人の差、いわゆる「格差」が広がっている。
そして「金持ちが金持ちになるのは勝手じゃん」と言う人がいるが、実際は、金持ちがどんどんお金を増やすと普通の人の生活に影響が出る。

例：
お金持ちが高い家賃でも平気で払う → 都内の家賃がどんどん上がる
高級住宅やホテルが増える → 昔あったお店やパブが潰れる
大学や病院、お金持ち向けに値段が上がる → 普通の人が後回しになる

世の中の資源やスペースは無限ではない。金持ちが消費するほど、庶民の資産が減る。
格差が広がると物の値段も上がり、普通の人が生活に必要なものを手に入れにくくなる。


富裕層への課税が重要な理由：
政治家やメディアが国外の金持ちに支配されにくくなる

しかし「お金持ちに税金をかけるなんて妬み（ねたみ）じゃん！」と反対する人も多い。
だけど本当は、お金持ちのためだけにお金が集まる社会は、多数の暮らしを苦しくする。
だから、お金持ちに公平に税金を払ってもらうことは、庶民を守るために必要。


格差社会におけるイーロン・マスクの存在：

イーロン・マスクは、世界一金持ちで、テスラやTwitterを持ってる有名人でもある。
今、彼は政治や社会にものすごく大きな影響を持つ存在になっている。

例：
トランプ元大統領を応援して、政治に関わり始めた
ヨーロッパやイギリスでも、右寄り（極右）の政党を支援している

ここで大事なのは、イーロン・マスクのような超お金持ちが政治に関わると、庶民の生活がますます影響を受けるということ。

政治家が金持ちの言いなりになる
メディアが金持ちの都合の良いニュースしか流さなくなる
最終的に、庶民が住む場所や食べ物まで奪われる可能性がある

イーロン・マスクは、格差がどれだけ庶民にとって危険かを示す代表例。


イーロン・マスクの反移民の真の目的：
マスクが反移民を叫ぶ本当の理由は、自分の税金を上げられたくないから。

経済が悪くなると、人々は「なぜ自分たちは貧しいのか」と考えるようになる。
その矛先が「お金持ちにもっと税金をかけろ！」という声になる可能性がある。
金持ちはそれを避けたいから、「移民のせいで貧しくなった」と人々に思わせようとする。

だから、富裕層は：

メディアに「移民が悪い」というニュースをたくさん流させる
移民の数をむしろ多く保って、人々が「移民のせいだ」と感じやすくする

という二枚舌のようなことをする。

もし移民を減らしてしまうと、「移民が減ったのに経済が良くならない！」と庶民が気づき、本当の原因はお金持ちだという話になる

それを避けるために、移民を多く保ちつつ「移民が悪い」と言い続ける。
つまり、お金持ちは自分たちへの批判をそらすために、移民を悪者に仕立て上げる。

だから、庶民がバラバラにならず、協力して格差に立ち向かうことが大事。