うつ病回復期の「眠い」はどうしたらいい?【精神科医解説】
Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】
Загружено: 2025-06-07
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うつ病は実際「治る」のか、精神科医が解説します。
#精神科 #うつ病 #回復期
0:05 (1)はじめに
0:21 (2)うつ病の定義や症状・治療・病期
2:23 (3)うつ病回復期で目立つ「眠気」とその影響
4:09 (4)うつ病回復期の「眠い」はどうしたらいい?
4:41 ①しっかり休養
6:04 ②徐々に動く
8:24 ③薬などの相談
10:15 (5)まとめ
うつ病回復期では、落ち込みや不安は減る一方で「眠気」が長く続き過眠にもなることがあります。まずはしっかり休むと改善することも多いですが、続く場合は徐々に動くことを刺激にすることが有効です。
ご質問「うつ病回復期の「眠い」はどうしたらいい?」について、精神科医が11分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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(1)はじめに
うつ病の回復期において、多くの方が経験する症状の一つが「強い眠気」です。せっかく急性期を脱して症状が安定してきたのに、今度は日中の眠気に悩まされる方は少なくありません。この眠気について「焦らずしっかり休むのが基本。続く場合は意識的に動く」という方針で対処していくことが大切です。
今回は、うつ病回復期の眠気について、その原因から具体的な対処法まで詳しく解説していきます。
(2)うつ病の定義や症状・治療・病期
うつ病とは何か
うつ病は基本的に「気分の落ち込み」が特徴的な疾患で、脳のエネルギーが欠乏した状態とも言えます。約5%の方がかかるとされ、全年代で発症する可能性があります。幸い治療法は確立されており、休養・薬物療法・精神療法が治療の3本柱となっています。
主な症状
**こころの症状**として、落ち込みや罪悪感が目立ち、思考力など脳機能の不調も現れます。**からだの症状**では、だるさや疲れやすさのほか、様々な自律神経症状が出現します。**行動の変化**では、人を避ける、イライラするなど、周囲から見てもわかりやすい変化が起こります。
治療法
**十分な休養**では、頭を休ませることが重要です。仕事をしている方は休職が望ましいですが、働きながらでも休養時間をしっかり確保することが必要です。**薬物療法**では、主に抗うつ薬SSRIを使用し、継続することで改善と再発予防の効果を期待します。**精神療法**では、ストレスへの対処法の見直しや、考え方の癖への介入を行います。
うつ病の3つの病期
**急性期**は症状が最も強く、休養と治療に専念してまずは安定を図る時期です。**回復期**は症状が改善し徐々に活動を再開しますが、意欲が戻るには時間が必要です。**再発予防期**は症状が安定し、再発を防ぎながら社会復帰を目指す時期で、最終的には薬なしの「治癒」が目標となります。
(3)うつ病回復期で目立つ「眠気」とその影響
回復期の特徴
回復期は急性期の強い落ち込みや不安を抜けて一見安定する時期ですが、徐々に体を動かすことで意欲や活動を少しずつ戻していく段階でもあります。ただし、回復には時間がかかり、意欲などはすぐには改善しないため、焦らず地道な治療やリハビリの継続が重要です。
回復期の眠気とは
この時期にしばしば強い眠気が目立ちます。これは**エネルギー回復の過程**で、急性期に消耗した心身の回復中に現れる自然な現象です。**回復の前兆**でもあり、この時期をうまく乗り越えると大きく回復に向かうことが多いのです。ただし、**長期間続く場合**もあり、慢性的に続くときは休養以外の別の対策が必要になります。
眠くなる原因
**回復前の症状**として、急性期のストレスによる脳の疲労が蓄積しています。神経細胞の修復には多くの休養、特に睡眠が必要で、体が積極的に回復しようとしているサインでもあります。
**その他の要素**として、薬の副作用で改善後に眠気が目立つ場合や、睡眠の質の低下で寝ても回復につながらない場合、慢性的なうつ症状による継続的な眠気などがあります。
眠気の影響
**集中力の低下**により日中の活動が困難になったり、**焦りと自己嫌悪**から回復の遅れを感じて落ち込んだりすることがあります。これらが**悪循環**を生み、意欲の低下が続いて社会復帰が遅れてしまう場合もあります。
(4)うつ病回復期の「眠い」はどうしたらいい?
基本方針として、まずは十分な休養で改善を図り、続く場合は徐々に動いて対策を講じます。
①しっかり休養
**回復を優先**し、しっかりと十分期間休むだけで次第に眠気が改善する場合があります。**寝過ぎても問題ない**のが特徴で、慢性化した場合を除けば、寝ることで回復は進んでいきます。一方、**考えすぎは良くない**ため注意が必要です。考えすぎはストレスになったり休養を妨げたりします。
休養がうまくいくと、**落ち込みや不安が改善**し、精神状態が良くなり余力ができて活動も安心して行えるようになります。**疲労感や倦怠感も改善**し、急性期の疲労を背景とした症状は休養で改善が期待できます。**意欲も改善**し、休むだけでもうつ病由来の意欲低下は一部改善します。
ただし、症状が残る場合もあります。疲労は取れても眠気が残ったり、意欲がわかなかったり、気分の浮き沈みが続いたりすることがあります。
②徐々に動く
**リハビリとしての運動**で、休養だけでは改善しない場合、徐々に体を動かすことを刺激にして眠気を減らしていきます。**やりたい活動を選ぶ**ことが大切で、興味のある楽しめる活動を取り入れ、小さい達成感を積み重ねることが重要です。
**生活リズムを整える**ことも重要です。**朝に起きる**習慣をつけて体内時計を整え、**昼に動く**ことで適度な活動をしてリズムを整えて眠気を軽減し、**夜に寝る**規則正しい睡眠リズムを維持して昼の眠気を減らします。
**生活環境を整える**ことも必要です。寝る前のスマートフォンを控え、睡眠環境を静かで暗く快適な温度に保ち、質の高い睡眠から日中の眠気軽減を図ります。
**焦らないことが大事**です。回復期は急性期より改善が遅く、焦って無理をしがちな時期ですが、焦りは逆効果で慢性化や悪化のリスクを高めます。腰を据えて取り組み、日々の効果はわずかでも継続することが重要です。
実際に焦らないためには、まず焦りを認識し、「早く元気に」と焦る気持ちが自然であることを理解して自分を責めないことが大切です。自分に優しく、ありのままの状態を受け入れ、小さな目標から達成感を積み重ねて自己肯定感を育んでいきます。
③薬などの相談
休養や活動を経ても眠気が**慢性化する場合**があります。ここで**薬の調整も検討**し、副作用とうつ病慢性化の双方の視点から相談していきます。場合によっては**リワークプログラム**など専門的な方法も検討します。
薬がうまくいっていない場合として、**副作用の影響**(急性期を抜けると同じ薬の量でも眠気が出やすい)、**薬の量が不十分**(人によっては十分な量の抗うつ薬が必要)、**薬が合っていない**(別の薬で効果が出る場合)などがあります。
薬に関しては**自己判断は危険**で、急に薬を止めると離脱症状が強く出て悪循環になる恐れがあります。**主治医と相談して調整**し、症状や状態のバランスを見て慎重に調整を模索します。薬を変えることにはいい面ばかりではなく、**悪化リスクを織り込む**必要があり、慣れるまでは悪化のリスクがあることも含めて相談することが大事です。
**リワークプログラム**も選択肢の一つです。週3回から5回ほど定期的に通って専門的なプログラムを受けることで、リズムや活動性の改善を図り、復帰と再発予防を目指します。
(5)まとめ
うつ病回復期の眠気は自然な症状として現れることが多く、まずは十分な休養を取って徐々に改善を図ることが基本です。しっかり休んでも症状が続く場合は、むしろリハビリが重要になり、徐々に活動を増やして生活リズムを戻すことで眠気の対策を行います。
それでも改善しない場合は、副作用とうつ病慢性化の双方の視点から、自己判断ではなく主治医と相談して薬の調整を検討します。
回復期の眠気に悩まされている方は、焦らずに段階的なアプローチで対処していくことが重要です。一人で悩まず、医療機関と連携しながら適切な対策を講じていきましょう。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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#眠い #精神科医
【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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