【八話】高利貸しというものは【金色夜叉】尾崎紅葉

金色夜叉　
原作　尾崎紅葉
朗読台本　髙栞織鈴

八話　高利貸しというものは
　　　　　　　　　　　　を公開します。

ナレーター 神谷　信弘
男（弓） 神谷　信弘
男（杖） 森　　路敏
鰐淵直道 森　　路敏
鰐淵　峰 髙 　栞織鈴
鰐淵直行 笹岡　洋介
間　貫一 小川　拓郎

あらすじ
「アイス遭難、高利貸し鰐淵暴漢に襲わるる」
貫一が襲われ半死半生となった事件は
新聞にも取り上げられました。
父が襲われたと思った鰐淵の息子・直道は新聞を見て
自宅に駆けつけます。
父ではなく貫一が襲われたと知ると
「人は案外丈夫なもの」という母に
人ごとでないのに、と憤り、
父母を想い商売をかえるように話すのでした。
そして、その心配はすぐに現実になりました。
鰐淵への恨みに燃えた一人の老婆が火を放ち
鰐淵夫婦は館と共に焼け、
後に残ったのは証文の入った金庫一つ。
焼け落ちた屋敷に立ち尽くす直道と貫一。
貫一が高利貸しをしている己について
「真人間ではない」と思っていると語ります。
直道は鰐淵の稼業の財産を全て譲り
それを元手に真人間になって欲しいと願うのでした。


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しおりんメモ

なんでそうなる！？と思うような
とんでもない人たちがたくさん出てくる金色夜叉の中で
直道さんは真面目すぎるほど真面目で、
家族を思う心もまっすぐです。
たまにこんな場面があるので
「あれ？自分の感覚の方がおかしいのかな？」
という気持ちから抜け出すことができます。

貫一は怪我をして入院していたので
この火事に巻き込まれずにすんだのですね。

ここでは割愛しましたが、
この入院中に鴫沢隆三（宮の父）が
貫一を訪ねて来ています。
新聞で貫一の入院を知り、父に頼んで見舞ってもらったのです。
そこで再び隆三さんから「鴫沢家を継がないか」と勧められているのです。
布団を被りただ涙を流す貫一さんに代わって
隆三さんにおかえりを促したのは満枝さんなのです。
なんだかんだと満枝さんを近くに寄せてしまっている貫一さんめ。
ここから後の貫一と満枝の関係で、
満枝さんがどうしてもただのしつこい人みたいになってしまわぬように
ここはできれば割愛したくなかったのですが、うーん＞＜

また同じく割愛しましたが
火をつけた老婆とその息子のお話も
とても興味深いところで
こちらも割愛したくなかったのですが、うーん＞＜

それにしても、
焼け落ちた家の土地含め
高利貸稼業の父の財産一切を貫一に譲ってしまうとは・・・・
証文が入った金庫がこの時焼けていたら
貫一もここから別の道を歩いたのでしょうか？
私はどうもそうではないような気がしています。