天武・持統天皇陵　盗掘で被葬者がわかった古墳

考古学チャンネルです。この動画は、天武・持統天皇陵について紹介した動画です。
天武・持統天皇陵は、明日香村野口にあります。この古墳は、数少ない被葬者が明らかとなった古墳の1つです。明治初年までは、丸山古墳が2人の陵墓として治定されていましたが、明治時代になって『阿不幾乃山陵記』が発見されたことにより、現在の古墳に治定し直されました。
天武・持統天皇陵は、墳丘は八角形で、5段に積まれていたようです。墳丘裾の一辺15ｍ前後、対辺間の距離37ｍ 、高さ7.7ｍで、石材は二上山凝灰岩のようです。また、橋があると記録されているので、周濠が巡っていたかもしれません。石室は南向きに開口し、内陣と外陣の2部屋から構成されると記されています。羨道は３m四方、高さ2.1mで、天井石は1枚石です。石室の石材は「馬瑙」と記されていますが、石英閃緑岩が使われているようです。玄室との境には観音開きの金銅製の扉があり、6個の飾り金具があったようです。玄室は幅3m、奥行4.5m、高さ2.1mで、全て朱塗りでした。
天武天皇の棺は左側に見える朱塗りの夾紵棺で、長さ2.1m、幅75cm、高さ75cm、厚さ1.5cmの金銅の台に載せられていました。棺内には頭骨や腕・足の骨、紅の衣の一部が残っていたようです。持統天皇の遺骨は、礼盤のような形の台の上に金銅の桶が置かれ、この中に銀の箱があり、その中に納められていたようです。金銅の桶も、銀の箱も、形・大きさをはじめ、どのように並んでいたのか等、詳細は不明です。
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