藤沢新地と呼ばれた古くは藤沢遊郭等があった一帯の現在（再建された姉歯事件の当該物件を含む）　藤沢市辰巳町（藤沢市藤沢）　2021年3月上旬撮影

緊急事態宣言が首都圏の１都３県に限り３月21日まで延長されることになりました。不要不急の外出を控えますのでしばらくの間は藤沢駅近辺の動画ばかり続いてしまいますがお付き合い頂ければ幸甚です。今年１月下旬頃に鎌倉市深沢にある湘南ボウルが３月末で建物の老朽化に伴い閉鎖されるという情報を知ったのでなんとか営業中の姿を撮影したいと思っていますが、宣言期間が明けるであろう３月22日から31日の間に質のいい映像を撮影できるかどうか少し心配です。
　今回撮影した場所は藤沢駅北西方面にある旧辰巳町の藤沢新地と呼ばれた一帯です。辰巳町の名前は藤沢宿の中心地から辰巳（巽）の方角にあったことが由来になっています。
　江戸時代から藤沢宿や遊行寺南辺りの旧街道沿いには宿場等と一緒に遊郭が何軒もあったそうです。明治３５年(1902)に県令によって後に藤沢新地と呼ばれる事になる当時は荒地だった辰巳町の一部にそれらが集められました。その後は大人の歓楽街として栄え戦後に赤線区域に指定された頃は占領軍の米兵達も訪れたりするとても賑わった場所だったそうです。ただしその性質上治安や環境は悪かったようです。そんな栄えた藤沢新地も1958年に売春防止法が施行されてからは風俗業の廃業や転業が相次ぎ、また藤沢駅南口の飲食街の発展と共に少しづつ寂れていき今は名残を残す数件のスナックと居酒屋が残るだけです。跡地の多くは高層の集合住宅が建ち並びました。
　藤沢新地の詳細な歴史や一昔前まであった建物の写真画像、地元の方に直接取材された情報をネット上で公開されている方がいたので概要欄にリンク先をいくつか貼っておきました。特に「知の冒険」さんのサイトはとても丁寧にまとめられており古い建物の写真画像に私は懐かしさを感じました。ご興味のある方には是非お勧めします。
　私は20数年前初めてここを通った時の事をよく憶えています。こちらに引っ越してきたばかりでだいたいの道しか知らない私は銀座通り交差点の横にあったリブロという本屋（今はファミリーマート）の辺りから藤沢橋の方へ向おうと思い向かいの履物屋さんの角を曲がり結果的に藤沢新地に足を踏み入れました。大木質店の横まで来ると目の前には木製のゲートが構えていてその両脇には営業してるとは思えない居酒屋が入った古い建物が何軒か並んでいました。一部で有名な飲食朋友会の廃墟ですが当時の私はそんな事は知りません。一見行き止まりかと思いましたが前を右奥へ歩いて行く人がいたので付いていけば何とかなるだろうと思い廃墟の並ぶ道を進んでいきました。そこを抜けて砂利道を少し進むと左側にスナックの立て看板がいくつか並んでいるのが見えました。そのスナックが続く棟の先を左に曲がるとそれらの棟とは別にスナックがたくさん入った長屋のような一棟の建物がありました。さっき見たスナックが入った棟とその棟の間の通路は立て看板が多く置いてあり路地のように狭く見えました。これが小鳥の街を初めて見た時の印象です。小鳥の街の向いには入口横に松の木がある和風の古びた旅館があり道路を進んでいくと左側には風俗店が並んでいました。小さな神社がある角を右に曲がりその後はなんとか細い道路を抜けて藤沢橋に通じる広い道路にたどりつきホッとしました。その時に左側に見た歩道橋は補修等されましたが今でも藤沢小学校前の同じ位置に建っています。
　そんな藤沢新地初進入をしてしまったわけですが私は地方出身ではありながら子供の頃からたまに金津園という風俗街の近くを通ることもあったので「駅の近くはこういう場所もあるよね」という感じでした。その後は「ああいう場所はね、暗くなったら行ったらあかんよ」という亡き祖母の教えを守り安全なお昼の時間にどんなものかとたまに通るぐらいでした。新地をたまに通ると古いスナック等の建物は少しづつ無くなっていき、そして再びたまに通ると建物が無くなった広い場所には大きい集合住宅が建っていきました。今後もその流れは続くと思います。
　藤沢新地のことはネットや藤沢市文書館等でいろいろ調べましたが、写真画像に関しては平成以降の物しか私は見つけられません。場所柄から考えてあまり撮影されることが少なかったのかもしれませんし、史料として残す価値が低いと判断されたのかもしれません。自分なりに記録を残そうと思い今の新地を撮影しました。
（顔が確認できるほど映ってしまっている部分を加工修正しています。決してわいせつな訳ではありません）

「知の冒険」さんの藤沢新地に関する記事
https://chinobouken.com/hujisawayukaku/
https://chinobouken.com/hujisawayukaku2/
https://chinobouken.com/hujisawashinc...
https://chinobouken.com/hujisawashinc...

「のぶログ」さんの記事、藤沢遊郭に関する統計資料等が載っています
http://parupuntenobu.blog17.fc2.com/b...

0:00 駅北口銀座通り。はんこ屋さんと和菓子の立花さんの間の道から入っていき、
　　 神社がある場所で右折し最近撤去された居酒屋廃墟跡まで歩いて撮影しました。
0:16 ７年位前まではここにもパチンコHAPPYのゴリラビルが建っていました。
0:25 では藤沢新地一帯を歩いて見ていきましょう。
0:36 以前はこの辺り20m程石畳が続いていたのですが最近舗装されたようです。
　　 古い地図にはこの辺りは富士見町と表記されている場合もあります。
0:53 右側の駐車場には最近までクリーニング屋の建物がありました。
1:01 右側の美容室は20数年前からあり店の前にお花の鉢植えがあるのも変わりません。
1:11 左側にいかにも藤沢新地という感じの建物が現存しています。
1:34 建物の反対側も撮影。看板にある店舗のいくつかは今も営業されているようです。
2:01 古い時代にはこの辺りに大門が建っていたそうでこれが門柱跡のようです。
　　 どんな姿でいつまで現存していたかは調べてもわかりませんでした。
　 （この部分だけ別日に撮り直したので明るくなっています）
2:25 左の大門屋さんの名前はその大門が由来。看板は新しいですが老舗です。
　　 道路右側の茶色の集合住宅は20数年前からありました。
2:39 小泉米店さん。昭和戦前の地図にもほぼ同じ場所に米屋とあるので
　　 かなり古くからこの土地で商売されてるのではないかと思います。
3:12 この角には20数年前には鮨笑楽という看板がある建物がありました。
　　 駅南口線路沿い東側に笑楽という建物があるので今回調べてみた所、
　　 こちらから1995年頃に移転したそうです。今は二代目の方が
　　 鵠沼橘に移転し「二代目 笑楽」という店名で営業されているそうです。
3:22 そして向いにはユタカセンターという看板がついた白い建物がありました。
　　 ２階建てで１階はよく知りませんが、２階はアパートに見えました。
　　 その左隣に１階にスナック、２階３階に風俗等入った建物がありました
　　 この先の右への曲がり角あたりに上り階段があり、その上の外壁には
　　 大きく黒い電飾看板が付いていたのを憶えています。
　　 エメラルドビルという建物名ですが外壁は白かったです。　
3:35 映像に残したい場所があるのでいったんこの角を左折します。
4:11 向って右側に新築された建物の場所に「姫ごと」という
　　 もう目的がそれしかないという名前の風俗店がありました。
　　 おそらく藤沢新地で古くから最後まで営業していた風俗店だったと思われます。
　　 ５年位前まで建物があったのを現地で確認しています。
　　 左隣の駐車場の場所に10数年前までNEW VEGASという看板がついた
　　 建物がありました。道路左側の茶色のマンションは20数年前と変わりません。
4:22 先程曲がった場所に戻ってまた歩いて見ていきましょう。
4:39 居酒屋の秀和（しゅうわ）さんは20数年前から在った気がします。
　　 隣（映像では奥）には20数年前はサウナと書かれた建物がありました。
　　 場所柄を考えると本当にサウナだけだったんでしょうか？
4:47 辰巳稲荷神社の近くまできました。
　　 その隣ある辰巳町会館は５年前までは古い平屋の建物でしたが、
　　 解体されこの新築のホテルになり以前とほぼ同じ位置の１階に入りました。
4:56 近くで見た辰巳町会館。以前の建物入口にも木製看板が付いていましたが、
　　 それとは別の物で新築に合わせ新しく作り直したようです。
5:12 神社の隣には松竹旅館があり一軒おいて仙成旅館がありました。
　　 20数年前は仙成旅館の方は既に営業していなかったように思います。
　　 松竹旅館は営業されていましたがその後いつ閉館したかはわかりません。
　　 両方とも10年位前までは建物はそのままの状態で残っていました。
5:23 道路奥に見える茶色の建物（サミット）へ続く白線のある部分の道は
　　 ８、９年位前から造成が始まり６年位前に開通しました。　
5:34 この辺りに小鳥の街というスナック街があり最盛期は20軒以上あったそうです。
　　 小鳥の街は西側は長屋のような一階建てのコンクリート製の一棟で、
　　 通路を挟んで東側の建物は通路側と道路側に店が入っていました。
　　 20数年前の小鳥の街は最盛期の半分位の敷地になっていたような気がします。
　　 西側の棟の上に「小鳥の街」という赤いネオンが付いていたのを憶えています。
5:40 その建物が無くなった頃に一部店舗が斜向いのこちら側に移転しました。
5:50 その店舗と看板を近くで撮影。２店舗とも今も営業されているようです。
6:10 交差点を右折して居酒屋街の廃墟跡の方に向かいます。
6:28 構造計算書偽造問題、いわゆる姉歯事件で話題になった物件があった場所。
　　 偽造が発覚し報道で話題になった2005年11月～12月の頃は
　　 それを見物するためにこの周辺にたくさん車が来て渋滞していました。
　　 物件はその後2009年にやっと建替えが始まり翌年無事に再建完了しました。
　　 当該物件を買ってしまった方々は２重ローンを回避できたそうです。
6:41 小鳥の街の建物があった頃はこの辺りも砂利道だったような気がします。
　　 早送りの編集が面倒なので早足。投稿主の吐息がしますがご容赦下さい。
7:04 10年位前はこの２店舗は別の看板が入っていました。
7:22 居酒屋（飲食朋友会）の廃墟が並んでいた場所の現状。
　　 2020年5月頃に解体され更地のままです。今は通り抜けられません。
　　 ここは銀座通りから直接つながる道路が一部狭く車では出入りできないので
　　 大きな開発は当分されないのではないかと思います。
　 （ぼかし処理してある部分は洗濯物が映っています）
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　動画を撮影した時の雰囲気や音声をできるだけ残しておきたいので、字幕や追加音声等の加工をせずに概要欄と下部コメント欄で動画の解説をしています。

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