【うつ病】うつ病にならないために大事なことは？【精神科医が6.5分で説明】うつ病予防｜ストレス対策｜精神科

0:00 （１）はじめに
0:15 （２）うつ病と主な悪化要因
0:51 （３）悪化要因の多くはストレスと疲労に集約される
3:24 （４）うつ病にならないために大事なこと
5:59 （５）まとめ

うつ病にならないために大事なことは何でしょうか？うつ病になりやすい要素は様々ありますが、大きくは「ストレスと疲労の蓄積」に集約されます。そのためうつ病予防には「ストレス対策」と「疲労対策」を様々な角度から行うことが大事です。

ご質問「うつ病にならないために大事なことは？」について、精神科医が6.5分で回答しています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）

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（１）はじめに
うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調です。主に脳内物質セロトニンの不足が背景とされています。治療には脳の不調を整える抗うつ薬が必要となりますが、予防と管理の観点からは、日常生活での対策が重要となります。

（２）うつ病と主な悪化要因
うつ病の主な悪化要因として、ストレスと疲労の蓄積が挙げられます。特にストレスが溜まったままの状態が続くと症状が悪化しやすく、また疲労の蓄積も続くとリスクが上昇します。

（３）悪化要因の多くはストレスと疲労に集約される
うつ病のリスク要因は様々ありますが、その多くはストレスと疲労に集約されます：

・不眠や睡眠障害：
睡眠によるストレス解消や疲労回復が機能せず、症状の悪化につながります。

・生活リズムの乱れ：
本来の睡眠と疲労回復のメカニズムが働きにくくなり、活動時間のずれによるストレスも加わります。

・孤立：
話すことでの発散が難しくなり、反芻思考（自分でぐるぐる考えること）が増えて、ストレスと疲労が蓄積します。

・考えのくせ：
自己否定的な思考や過度な心配は、継続的なストレスと疲労の原因となります。

・対人関係のくせ：
過剰な我慢や気遣いは、ストレスの蓄積と疲労をもたらします。

（４）うつ病にならないために大事なこと
様々な角度でストレスと疲労の蓄積を防ぐことが重要です。

ストレス対策：
・効果的な発散方法を持つ
・軽い運動など生活習慣の改善
・減らせるストレス要因の削減
・周囲の言動を必要以上に真に受けない
・考えのくせの修正
・適度な自己主張（アサーション）の実践

疲労対策：
・日常的な休養時間の確保
・効率的な疲労回復方法の確立
・睡眠と生活リズムの改善
・過剰適応を避け、適度な人間関係の維持
・反芻思考から早めに抜け出す技術の習得
・アクティブレスト（軽い運動による休息）の実践

（５）まとめ
うつ病予防の基本は、ストレスと疲労の蓄積を防ぐことです。そのために、自分に合った対策を様々な角度から見つけ、実践することが大切です。行動目標はシンプルに保ちながら、具体的な対策を着実に積み重ねていくことが効果的です。

こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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【監修者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。