【2番線にホームドア設置】完成はさらに4年遅れの2031年度に　東京メトロ東西線 南砂町駅の大規模改良工事（第6回踏査）　取材日：2025年12月15日(月)

南砂町駅では2番線（中野方面）の南にトンネルを拡大し、線路とホームを増設中。
2025年12月6日（土）、中野方面2番線にホームドアが設置、来年（2026年）2月上旬に稼働予定です。
来年3月頃には、改良工事で閉鎖された駅東側の出口（２a、２b、３）のうち、3番出口が再開予定です。
なお完成予定は当初2020年でしたが、2022年、2027年へと見直しが続き、2025年10月には、さらに4年遅れの2031年度と変更されました（江東区発表）。

【南砂町駅改良工事のあらまし】
開業した1969年当時、駅周辺は工場ばかりで利用客は多くないと見込まれたため、駅は島式ホーム1面、両端に出入口というシンプルな構造で建設されました。
ところがバブル崩壊後、地価下落等に伴う居住人口の都心回帰が進展、駅周辺で大規模マンションの建設が相次ぎ、2009年の乗車人員数は10年前の約1.7倍に増加。
朝ラッシュ時は狭いホームに多くの乗客であふれ、混雑が激しい後方の1～2号車にはドア毎にホーム監視員が配置され、「押し屋」兼「人間ホームドア」が出現しました。

このため東京メトロは2011年、南側にホームを1面増設する2面3線化を決定。
朝ラッシュ時に中野方面行列車を相互発着させることによる列車の遅延防止や、異常時に当駅での折り返し運転を可能にし、不通区間の短縮を図るもの。
さらに既存ホームの拡幅、現在ホーム両端の上階にある改札口の中央への移設、コンコースの大幅拡張なども予定。
なお2022年10月、コロナ禍による輸送人員減少を受け、動く歩道の整備中止や出入口の増設数削減などの見直しが発表されました。

工事は2013年夏から始まり、当初は2020年度完成を予定。
しかし運河（洲崎川）を埋め立てた軟弱な地盤などの影響で、掘削開始前後にトンネルの沈下・浮上現象が発生し工事は大幅に遅延。
東京メトロが2019年に発表した中期経営計画では2027年度とされていましたが、江東区は2025年10月、2031年度へとさらに4年遅れる見通しを示しました。
遅延の理由は列車運行の安全を考慮した施工時間帯の変更や、出口3の早期供用による工事競合に伴う変更などです。

【3番出口再開（2026年3月頃予定）の意義】
3番出口の再開は利用者の多い駅東側の住民にとっては朗報です。
2024年5月以来、丸八通りを横断して西側の5番出口（2024年5月に新設）に向かうために生じていた横断歩道の信号待ち（最大１分20秒）が解消。
さらに地上を歩く距離が短くなることで、雨の日や夏の暑い日は快適になります。
5番出口にはエスカレータがありませんが、3番出口にはあります。
また5番出口は丸八通りに直接面しているためタクシーの待機スペースがありませんが、3番出口にはロータリーがありタクシー乗り場も設置されています。

【主なシーン】
0:00 南砂町駅改良工事のあらまし
1:52 出口2aと閉鎖されたメトロ・スナチカ
4:43 出口3（来年3月再開予定）
7:02 出口2bと丸八通り横断歩道
10:27 出口1
11:13 巨大な開口部の工事
12:04 出口4
12:55 出口5から駅の中へ
15:13 2番線（中野方面、ホームドア設置）
16:55 1番線（西船橋方面）
17:57 エンディング

【関連動画】
   • 【待望の｢新駅｣開業】課題も浮き彫りに　東京メトロ東西線 南砂町駅の大規模改良工事（...  
   • 【バスマニア 歓喜の２日間】各社のバスが大集結　東京メトロ東西線 南砂町駅の大規模改...  

【使用BGM、効果音】
フリーBGM Dova-Syndorome　https://dova-s.jp/
　曲名：Sunrise、曇った宝石
Filmora
曲名：受け継がれた心
効果音ラボ