TSMC効果で加速する台湾企業の日本進出　金属製品・精密加工部品など新ビジネスの商談会

半導体受託製造大手・TSMCの熊本進出をきっかけに台湾企業による日本進出が加速しています。

福岡市では商談会が開かれ、九州を足ががりとした新たなビジネスが動き出しています。

福岡市で開催された台湾企業の商談会

RKB　松村かれん記者
「こちらのホテルの会場に台湾のさまざまな企業が集まっています。一体なにが行われているのでしょうか」

福岡市博多区のホテルでは台湾から来た精密加工企業54社が九州各地の企業およそ100社と商談を行いました。

きっかけはTSMCの工場設立

去年、TSMCが熊本に工場を設立。これをきっかけに九州を足がかりとした台湾企業の日本市場への参入が本格化しています。

日本企業は台湾企業の高い技術力に期待

商談に訪れた日本企業が求めていたものは・・・・博多区の電気機械工具会社
「専門工具あって、これがどこも作りきらないのでどこかないのかなと来ました」「こちらの会社が作れそうな感じ」「価格的なところですかね」「安いと思います」「3分の1くらいですかね」

熊本県の金属加工会社
「面の粗さ面精度が拙作でやっている精度にみえない」台湾企業の高い技術力に期待を寄せる日本企業。

日本の製造業が抱える課題

ただ、その背景には日本の製造業が抱える課題が・・・

熊本県の金属加工会社
「ゆくゆくは国内製造した加工の部品がなくなるのではという危機感です」

人件費や材料費の高騰、そして職人の減少など国内だけでは、製造が成り立たなくなりつつあります。

積極的に動く台湾企業

一方、台湾企業の姿勢は積極的です。

金属加工会社の社長は、まだ日本に取引先がないのにかかわらず2年前から熊本に自宅と事務所、さらには社員寮まで用意していました。台湾の金属加工会社　EXCEL張書麟（チョウ・ショリン）社長
「九州は工業は発展していて素晴らしい港もあります」

台湾企業が九州を選ぶ理由は、「輸送コスト」の低さです。

行政や金融機関も支援

そしてこの動きを後押しているのが行政や金融機関で会場には、北九州市役所や地元銀行の担当者も詰めかけていました。北九州市産業経済局　海外半導体誘致プロジェクトマネージャー　岡村正明さん「（台湾の半導体受託製造の）ASEが仮契約をしているので北九州市の土地を。それが決まればサプライヤー企業がいらっしゃるのでその動きこそより多くたくさんの方にきていただきたい」

政治的な背景も

さらにこの商談会には政治的な背景もあるといいます。台湾貿易センター　施玉霞（シ・ギョクカ）エグゼクティブディレクター
「安倍元総理や現在の高市総理は台湾に対して好意的に思っています」「もちろん日本企業とのビジネスチャンスを期待しています。さらに技術力の交流があったら最高です」

TSMCの進出を起点に加速する台湾企業の九州進出。互いのニーズが重なり合う九州が日本と台湾のビジネスの新たな拠点として動き出しています。

詳細は NEWS DIG でも！↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/...