【表情失うも復活】 大阪市立科学館 からくりモニュメント「學天即」復元品

大阪府大阪市、大阪市立科学館に設置されている、東洋初のロボット「學天即」の復元品です。

帝都物語に登場していたことでピンとくる方も少なくないのではと思います。

作動時刻 10時~16時までの毎正時

時間になると、音楽と共に學天即が様々な表情を見せ、両手を動かします。

日本で初めて作られたロボットといわれる「学天則」は、文字を書いたり，表情を変えたりする「人造人間」だ。1928年の大礼記念京都大博覧会で公開された後いくつかの博覧会に展示されたが、ドイツで行方不明になったといわれる。現在、大阪市立科学館で展示されているのは、2008年に復元されたものだ。

学天則とは、自然の法則に学ぶ、という意味である。制作した毎日新聞論説委員の西村真琴は、生物学者でもあり、自然に対して広い見識を持っていた。「学天則は西村の思想を形にしたもので、その姿には自然との調和や生物の共存などがイメージされています」と復元にあたった大阪市立科学館学芸員の長谷川能三氏は説明する。
学天則は高さ約3mで、右手にペン、左手にライトを持ち机に向かっている。机の前面には、太陽や水、動物などの浮き彫りが施されている。大きな目の不思議な顔つきは、世界中の民族の特徴を混ぜ合わせてデザインされた。民族に優劣はないという考えからだ。すべての食物の源である葉っぱの冠をかぶり、胸には宇宙を意味するコスモスの花が付いている。学天則は、森羅万象を象徴する姿をしている。

顔はゴムでできていて、まぶたや目、頬、口元、さらに首や腕が動く。暁を告げる鳥がなくと、学天則は目を閉じて瞑想（めいそう）する。やがて、考えがひらめくと目を見開き、左手の霊感灯（インスピレーションライト）が光る。にっこりとほほ笑むと、人間の創造力を表すかぶら矢のペンでその考えを書きとめる。なめらかで大きな動きは、圧縮空気とゴム管の組み合わせによるもの。オリジナルはオルゴールのようにドラムが回転し、ゴム管を抑えて空気の圧力を調節していた。復元された現在はコンピュータで制御している。

(引用：人間らしさにこだわった東洋初のロボット「学天則」 | nippon.com
https://www.nippon.com/ja/views/b00906/ )

設置年 2008年　製作 dig 作曲　音楽工場YAMATO

以前にも私はこの學天即を撮影しておりますが、その際コロナウイルス騒動による影響で、人が集まらないように音声が止められていました。

2020年撮影版
   • 【まさかの感染症対策】 大阪市立科学館 からくりモニュメント「學天即」復元品  

当時顔に大きなマスクがつけられておりあまり詳しく見ることはできませんでしたが、同じ時期の写真を見る限り顔のゴムがかなり劣化し、シワだらけの別人のような顔つきになっていたようです。

未撮影ではありますが2013年に綺麗な顔の状態で拝見したことがあるため、マスクがつけられた状態でもわずかに見える目元が明かに以前とは違う姿であるのが見受けられました。

その数年後にはコンプレッサーの故障により演出が行えなくなり、再起未定のまま月日が経過しておりました。

このまま廃止される可能性も囁かれておりましたが2024年8月の科学館リニューアルに際し、玄関口から4階展示ブースに移動し見事復活。
再び動く状態に回復しました。

しかし劣化の激しかったゴム製の顔はFRPに素材変更され、目の動き以外の口元、頬の演出はなくなりました。
残念ではありますが修復しても数年のうちにあの状態へと戻ってしまうため、今回の措置は妥当とも言えます。

不動の存続未定からここまで戻し、展示として残して頂いたことには感謝しかありません。

#カラクリ時計 #仕掛け時計 #懐かしい #なつかしい #帝都物語

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