あすかの修行日記 #5 ー護摩正行(加行成満)ー
Автор: 悟東あすか
Загружено: 2021-06-04
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護摩の正行にいよいよ入ったわけですが、
その頃の私はすでに左右前後とか上下の感覚がおかしくなっていました。
多分どっか脳みそに小さな梗塞でも起きたのか、突発性難聴だったと思われるのですが、自分の体であって自分の体という感覚がおかしくなっていました。
自分の身体の車間距離(?)が掴めないような状況になっていて、コップひとつをつかむのにも自分の指がどこまでを掴んでいるかが分かり辛いというとんでもない状況だったのです。自分の周りは湯気のようにぼやけている感じがしました。まるで雲の中にいるみたいな感じでした。
ただ、行法の最中は妙に集中だけはしていたように思います。…でもドジでしたがw
どっちの方向に重力が働いているのかもなかなか認識しずらく(ありえないと思うでしょうがマジです)、護摩壇の前の座に座っていても、どこかに落っこちてしまうのではないかという感じもしていました。
(……でも、修行中止を言い渡されないように、私なりに できる限り普通をよそおう工夫をしたつもりでしたが……それも限界だったと思います。修行中止を言い渡されなくって本当に良かったです!…きっと行監督の先生方が、かなりお目こぼしくださったと思います。)
何と言って表現して良いのか分かりません。…強烈にボロッボロでしたが、
ありがたさだけが実感として強くなっていきました。
もうすぐ加行が終わるとかそういったすぐ先のことすらも考えることが不可能でした。
一瞬先には死んでいるのかもしれないという不安な感覚もすでに尽きていました。
とんでもなく特殊な状況であったと思います。
そして、ついに……加行の成満の最後の護摩の修法になりました。
…その最中には、いつまでも終わらないような錯覚に落ち入っていました。
前後不覚で小さく背を丸めた自分の視界からは
炎の先端が確認ができないくらいに立ち上がられて、
言葉では表現できない…ただただ、ありがたい…そんな感じでした。
ありがたさと感謝の渦の中に飲み込まれるように
涙と鼻水と汗にまみれてボロボロの私の加行は成満したのでした。
今から思うと、あの状態でよく生活ができてしかも修行ができたなぁと思います。
しかも生きて加行を成満できたなんて…今から考えるとやはり奇跡としか言いようがありません。(40代半ばを過ぎていましたし…)
行監督の先生方や、修行仲間にどれだけ助けられたことか…。
私の修行の日々は先生方や仲間という仏さまがおられたからこそ成満できました。
本当にほんとうに有り難かったと感じております。
目に見える仏さま!!!ありがとうございました!!!
そして目にはみえないけど、ずっと護ってくださった仏さま!!!
ありがとうございました!!!
そして、加行が無事に終わり、伝法灌頂もいただいて、
晴れてさらに学ぶことのスタートを切ることができました。
真言密教の場合は、いろいろな所におられる、大阿闍梨様方々 から、
教えを乞うて直接学びに出かけますが、
そこに出席できる第一条件は伝法灌頂を既に頂いていることなのです。
現在(礼和3年)加行の後15年程たちました。
のろのろとマイペースで、しかもドジですが、
ありがたくジワジワと学ばせていただいております。
合掌
悟東あすか
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