#2【2025年】(前半)ワイン概論 ソムリエ試験対策
Автор: cyun吉(ちゅんきち)のワインchannel【ワインソムリエ】※ソムリエ試験 独学で合格できる
Загружено: 2024-11-13
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00:00【はじめに】
00:42【ワインとは】
02:49【ワインの分類】
04:22【EUワイン法とラベル表示】
05:11【ワイン産地の主な気候】
06:28【主要ブドウ属】
08:26【育成サイクルと作業】
09:56【栽培条件】
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【ワインの特性】
ワインとは、ブドウ果実を原料として醸造された酒類です。ブドウにはブドウ糖や果糖といった糖分が豊富に含まれているため、他の穀物由来の酒類と異なり、デンプンを糖化する工程が必要ありません。これにより、ワインは原料となるブドウの性質を強く反映したものとなります。
ブドウ果汁の糖分を酵母がアルコール発酵させることでエチルアルコールに変わります。この化学反応の式を提唱したのは、フランスの化学者ジョゼフ・ルイ・ゲイリュサック。さらに、発酵のメカニズムを解明したのは、19世紀の生化学者ルイ・パストゥールで、彼の研究はワインの品質管理や安定化に大きく貢献しました。
ワインの中には多くの有機酸が含まれており、主なものとして、ブドウに由来する酒石酸、リンゴ酸、クエン酸などがあります。これらの酸はワインに複雑な味わいと酸味を与える要素です。さらに、発酵によって生成される酸には、コハク酸、乳酸、酢酸があり、これらもワインの風味に独特の深みを加えています。貴腐ワインには、グルコン酸やガラクチュロン酸といった特有の酸が含まれており、甘味と酸味のバランスが絶妙です。
ワインにはミネラル分も豊富に含まれており、特にカリウムやカルシウムは重要な成分です。有機酸である酒石酸と、カリウムやカルシウムが結合して結晶化すると、キラキラと輝く酒石が析出します。赤ワインの場合、この結晶が赤紫色に染まっていることが多く、視覚的にも楽しめる要素のひとつです。
【ワインの分類】
ワインはその醸造方法によって、次の4つに分類されます:スティルワイン、スパークリングワイン、フォーティファイド・ワイン、フレーヴァード・ワインです。
スティルワインは発泡性を持たないワインで、一般的にはアルコール度数が9~15度程度です。このタイプは、食事と合わせやすく、日常的に親しまれるスタイルです。
スパークリングワインは発泡性を持つワインで、特にお祝いの場や乾杯にふさわしい飲み物です。日本の酒税法では「20℃におけるガス圧が49Kpa以上の炭酸ガスを含有する酒類」を発泡性酒類と定義しています。一般的に、3気圧以上のガス圧があるものがスパークリングワインと呼ばれ、これ以下のガス圧のものは微発泡ワインと区分されます。
フォーティファイド・ワインは、醸造中にアルコール度数の高いブランデーやアルコールを添加し、ワイン全体のアルコール分を15~22度程度に高めたワインです。アルコール分が高いため、コクが増し、長期保存にも適しています。シェリーやポートがこのカテゴリーに該当し、独特の甘味やコクが楽しめます。
フレーヴァード・ワインは、ワインに薬草や果実、甘味料、エッセンスなどを加えて独特の風味を持たせたワインです。ヴェルモットなどが有名で、カクテルの材料としても使われます。
【EUワイン法とラベル表示】
EUでは、ワインを地理的表示付きのワインと、地理的表示のないワインに大別しています。地理的表示付きのワインは、さらにA.O.P(Appellation d’Origine Protégée)とI.G.P(Indication Géographique Protégée)に分類され、A.O.Pは地域の特性を強く反映した高品質なワインが多く、I.G.Pはその地域で生産されたことを示します。
ラベルには、アルコール度数、原産地、瓶詰め業者名(スパークリングワインの場合は生産者と販売業者)が記載され、ワインの品質と産地が確認できます。任意で収穫年やブドウ品種も表示されることがあり、収穫年や品種が表記される場合には、その年のブドウまたは特定の品種を85%以上使用していることが条件です。
【ワイン産地の主な気候】
ワイン産地の主な気候には、大陸性気候、海洋性気候、地中海性気候、山地気候があります。これらの気候は、ワインに異なる風味や個性を与えます。
大陸性気候は、昼と夜の気温の日較差が大きく、夏と冬の年較差も顕著です。そのため、ブドウの成熟度やワインの品質は、毎年の気候により大きく左右されやすく、ヴィンテージによる差異が生じやすい特徴があります。
海洋性気候は、海に近い地域で見られる気候で、風の影響で気温の日較差が少なく、湿度が高いのが特徴です。この気候では、ブドウが長期間成熟しやすく、晩熟型のブドウに適しています。
地中海性気候は、温暖で夏の乾燥した気候が特徴で、病害が少なく安定した成熟が得られるため、しっかりとした果実味のワインが造られます。
山地気候は、平地に比べて気温が低く、風が強い地域に見られます。畑の位置や傾斜によって気温や日照量、降水量が異なり、ワインに複雑な風味を与えます。
【主要ブドウ属】
ワインを造るために使用されるブドウは、主にヴィティス・ヴィニフェラという種に属しています。これは「ワインを造るブドウ」という意味で、欧州や中東が原産地で、特にコーカサス地方が発祥とされています。Vitis Viniferaには、シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールといった多くのワイン用ブドウ品種が含まれており、現在実際に使用されているものは約100品種ですが、存在する品種は1,000以上にのぼります。Vitis Viniferaが世界的に広まった背景には、この種が持つ多様な香りや味わいの特性が、ワイン醸造に理想的だったことが大きく影響しています。
他の代表的なブドウ属としては、北米原産のヴィティス・ラブルスカがあります。この種は湿った気候に適しており、病害にも強い耐性を持つことが特徴です。また、独特な香りを持っており、「フォクシー・フレーヴァー」と呼ばれるイチゴやキャンディのような香りが感じられます。日本でも、ラブルスカ種の一つである「マスカット・ベリーA」がワイン用ブドウとして使われており、甘くフルーティーな風味が人気です。
さらに、東アジア原産のヴィティス・アムレンシスと、日本に自生するヴィティス・コワニティエ、通称「山ブドウ」も存在します。アムレンシスは寒冷地に強く、耐寒性に優れているため、極寒の地域でも育ちやすい種です。山ブドウは日本の気候に適応して自生しており、その果実は強い酸味と濃厚な色合いを持つことから、ワインにコクや複雑な風味を与えるのに適しています。
これらのブドウ属は、地域ごとの気候や環境に適応した独自の特性を持ち、それぞれの種がワインに異なる個性や味わいを与えています。
【育成サイクルと作業(北半球)】
ブドウの育成サイクルは、年間を通していくつかの重要な段階に分けられ、それぞれの時期に行われる作業がブドウの品質を決定づけます。
休眠期(11月~3月)
この時期、ブドウ樹は成長を止め、寒さから守られる状態に入ります。11月から12月には、根を寒さから守るために土寄せ(ビュタージュ)を行い、1月から3月にかけては、栄養を行きわたらせるために剪定(タイユ)を行います。
萌芽期~展葉期(3月~4月)
気温が10℃程度になると、萌芽(デブールマン)が始まり、ブドウ樹は再び成長を開始します。この時期が育成シーズンの本格的な始まりです。
開花期~結実期(6月頃)
6月頃になると白く小さなブドウの花が咲き、約1週間ほどで結実します。開花は「フロレゾン」、結実は「ヌエゾン」と呼ばれます。この期間の気候が、その年のブドウの品質に大きな影響を与えます。
色付き期~成熟期(ヴェレゾン)
色付き(ヴェレゾン)から約40日でブドウが成熟し、収穫を迎えます。ワインのスタイルによって収穫のタイミングは異なりますが、開花から収穫までの目安は100~110日です。
【栽培条件】
ワイン用ブドウの栽培に適した地域は、北半球では北緯30度~50度、南半球では南緯30度~50度の地域がほとんどです。この範囲内での気温や日照時間、降水量が、ブドウの成長に大きな影響を与えます。
年間平均気温10~20℃がブドウ栽培に最適とされ、特にワイン用ブドウには10~16℃が理想的です。
開花期には15~25℃、成熟期には20~25℃が望ましく、成熟期に一日の温度差があるとより理想的です。
日照条件は、育成期間で1,000~1,500時間が推奨され、水分条件としては年間降水量500~900mmが適しています。
また、成長期の初夏から秋にかけての降水量が安定していることが望ましいですが、特に収穫期(ヴァンダンジュ期)には過度な降雨を避けたいところです。
【ブドウ由来の香り成分】
ワインの香りには、ブドウ由来の様々な化合物が影響しています。それぞれの香りは特定のブドウ品種や熟成状態に由来し、ワインの個性を形成します。
チオール化合物
ソーヴィニヨン・ブランの香りの特徴として知られるチオール化合物には、3MH(メルカプト・ヘキサノール)や3MHA(メルカプトヘキシル・アセテート)、4MMP(メルカプト・メチルペンタノン)などがあり、これらはグレープフルーツやパッションフルーツ、猫のおしっこなど独特の香りを持ちます。香りの濃度によって、そのニュアンスが変わります。日本の品種である「甲州」にも3MHが含まれています。
テルペン類
マスカットやリースリングに含まれるリナロールや、ゲヴュルツトラミネールに含まれるゲラニオールなどのテルペン類は、甘いフローラルな香りを生み出し、ワインに華やかな印象を与えます。
フラネオール
ラブルスカ種のブドウに多く含まれ、イチゴのような香りが特徴です。日本の品種「マスカット・ベリーA」にも含まれ、甘くフルーティな風味を与えます。
ロタンドン
シラーに含まれるロタンドンは、胡椒のようなスパイシーな香りのもとで、オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナーにも含まれています。
IBMP
IBMP(イソブチル・メトキシピラジン)はピーマンのような青い香りを持つ成分で、特にカベルネ・ソーヴィニヨンに多く含まれています。ブドウが熟すにつれてこの成分は減少し、完熟すると知覚できないレベルまで低下します。
【ブドウ品種の選抜・交雑】
ブドウの品種は、長年にわたる選抜や交雑によって現在の多様性が生まれました。
セレクシオン・クローナル
セレクシオン・クローナルは、一つの畑の区画を同じ遺伝子を持つクローンで統一する方法です。ブドウは突然変異が起こりやすい植物であるため、挿し木で増やすことで親株の特徴を安定的に発現させることができます。たとえば、ピノ・ノワールにはディジョン・クローンとして知られる115や777などがあり、異なる風味や特性を持つバリエーションが生まれています。
セレクシオン・マッサル
一方で、セレクシオン・マッサルは、畑の中で優れた性質を持つ株を選び、複数の株を残していく方法です。これにより、クローンセレクションよりも遺伝子の多様性が保たれ、さまざまな特徴を持つブドウが育成されます。
台木用ブドウ
19世紀、フランスでフィロキセラ(ブドウの害虫)による壊滅的な被害が発生した際、アメリカ原産のリパリア種、ルペストリス種、ベルランディエリ種などのブドウの根がフィロキセラ耐性を持つことを発見したのがジュール・エミール・プランション博士です。これらのブドウを台木として、Vitis Viniferaの枝を接ぎ木する方法が広まり、フィロキセラの被害を抑えることができました。
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