100年前の東京グルメ本「食行脚」 掲載の人気店、現在は? 「老舗の100年」を追跡【Jの追跡】【スーパーJチャンネル】(2025年3月22日)
Автор: ANNnewsCH
Загружено: 22 мар. 2025 г.
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今から100年前、1925年出版の“東京グルメ本”を発見。そのおいしさを「将軍」と称えられたウナギの名店など、大正から昭和初期に最もおいしいと紹介された名店の数々は今どうなっているのか「老舗の100年」を追跡しました。
■約100年前のメニュー表「インパクトがある」
昔から来ている夫婦客
「お父さんが給料日に上野で待ち合わせして、一緒にじゅらくでご飯を食べて帰るのがうちのパターン。じゅらくよ~!」
来店客
「じゅらくよ~!」
ある年代以上の人には、懐かしのフレーズ「じゅらくよ~」。上野駅前の老舗レストラン「じゅらく」はこの街に店を出してちょうど100年。創業当時から愛されるハヤシライスや、ふわとろ卵のオムライスなど洋食メニューが人気です。
看板メニューの「大人のお子さまランチ」。エビフライにハンバーグ、オムライスなどが一皿に詰まっています。
桝田沙也香アナウンサー
「子どものころを思い出すような安心感のある懐かしい味がします」
100年前にはすでにチェーン展開していたじゅらく。かつて、駅前で営業していた「聚楽台」は東京を訪れた人々が最初に降り立つ玄関口・上野のランドマーク的な存在でした。
来店客
「上野にはパンダ見に来たんだよ。パンダ見に来たよね。その時来た」
「100年続けられるのがすごい。それだけ皆から愛されているのかな」
およそ100年前のメニュー表が残っていました。
桝田アナ
「『美味イ、早イ、安イ』というのはインパクトがありますね」
株式会社聚楽 広報
堀越弘明さん
「創業者は、東京の復興には安くて入りやすい洋食店が絶対に必要だと」
創業者は「人々を料理で元気づけたい」という思いで営業していました。
■「昔のまんま」ぜいたくな天ぷら
ところで、100年前の東京ではどんなグルメがはやっていたのでしょうか。取材班は興味深い本を発見しました。
それが「食行脚」。100年前の大正14年に出版。記者が食べ歩いた名店を紹介している、今でいうグルメガイド本なのですが、調べたところ少なくとも22軒が今も都内で営業を続けているようです。
というわけで、100年前のグルメ本に載っていた人気店は今どうなっているのかを取材しました。
まずは浅草の天ぷら店「天麩羅 中清」。浅草きってというよりも東京名うての天ぷら屋。「ケチな根性がない素晴らしい店」と称賛されていました。100年前と同じ場所で営業を続ける「中清」は、今も変わらず客足の絶えない人気店です。
店を切り盛りするのが6代目・中川敬規さん。
6代目 敬規さん
「創業当時から“江戸前天ぷら”で始めまして、東京湾でとれた魚介類をごま油で揚げるのが江戸前天ぷら」
こだわりは魚介類をごま油で揚げることが特徴の江戸前天ぷら。昔ながらの天ぷら定食は新鮮な穴子に大きなクルマエビなどなど、甘めの天つゆが素材の旨味を引き出します。そして人気の海老天丼には、ぜいたくにクルマエビが5本!
来店客
「今はカラカラの天ぷらが多い。中清は昔のまんま」
創業当時から素材にこだわり続けてきたこの店では、今も穴子は江戸前。身が淡泊で上品な旨味に満ちている東京湾産にこだわってます。
そして100年前のグルメ本では「手間を省いてまでもうけに走らない」姿勢がこう称賛されていました。
桝田アナ
「『手間のかからぬやう少しでも儲(もう)けを多くなるやうにと、吝嗇(けち)な根性を出したら最後、それで名物の脈は揚がつたりである』と書いてあるんですけども…」
6代目 敬規さん
「いい食材を仕入れて、いいごま油を使って、そういった実直な商売をし、目先の利益にこだわらずやりなさいと、代々教えられています」
100年前のグルメ本「食行脚」の存在を知らず初めて見たと言います。本には天丼や天ぷらの記述はありましたが、100年前にはあったはずの名物メニューが紹介されていないことに気が付きました。
7代目 中川優太さん
「裏メニュー的に、常連さんにお出ししていた。食行脚に書いていただいた時には『雷神揚げ』としては載っていない…」
その名も「雷神揚げ」。100年以上愛され続ける名物。直径17センチに厚さは7センチ。中には芝エビと貝柱がぎっしり詰まっています。
桝田アナ
「まわりはサクサクなんですけど中はふわふわです。本当にどこを食べてもエビと小柱が入っていて魚介の旨味も凝縮していますね」
九州産の芝エビと北海道産の青柳の小柱、10分間ほどかけて火を通すことでサクふわの仕上がりに。
来店客
「きょうは、かき揚げ(雷神揚げ)を食べたくてここに来た。感無量です」
7代目 優太さん
「最初は賄いとしてみんなで食べていたのを常連様にお出しした。好評に応えどんどん大きく。現在のような形になったと聞いております」
客の声に応え、進化を続ける名物でした。
■通販なし 「家族でやっている家業」で黙々と…
続いて、100年前のグルメ本でなんとも江戸っ子気質を感じるお店を発見。それが「もなかの空也堂」です。
「富豪大官であろうとも、もしくは権勢名門であろうとも、決して配達の注文には応じない『お望みとあらば店までお出で』の一本調子」と、なんとも強気な印象。
調べると、上野にあったお店は、現在は「空也」の名で銀座に移転していることが判明。しかも…。
桝田アナ
「店のホームページには『発送・配達・通信販売はいたしておりません』と書いてあります。100年前から変わってないということなのでしょうか?」
予約しないとほぼ買えないほどの人気。
常連客
「50年くらい来ていて、ずっと変わらないおいしさ」
「うちの祖母の時代からあったわけですよね。オンライン販売もされていないので、ここに買いに来るしかない」
来店客
「あした、娘の結婚のごあいさつがあるので、こちらの最中をお渡ししようかと」
100年以上愛されている皆さんのお目当てが空也最中。サクッと焼き上げた焦がし皮の中に自家製のつぶしあんがたっぷりです。
桝田アナ
「皮が香ばしいですね。ねっとりしたあんこで上品な甘さ。素材がすべておいしい」
今から141年前に上野で創業。第2次大戦後の1949年に銀座へ移ってきました。
ここで、100年前のグルメ本に書かれていた“強気な営業”についての真相を現在の5代目店主・山口彦之さんに聞いてみます。
桝田アナ
「“お望みとあらば店までお出で”の一本調子と書いてあります」
山口さん
「生意気な店ですね」
桝田アナ
「100年前はどういう方針だった?」
山口さん
「今でもそうなんですけども、どちらかというと商売っ気のない店。黙々とお菓子を作って売ってたのかなと」
一貫して配送をしない理由は、輸送時の型崩れや時間が経つことで味を落としたくないから。一日約8000個、その日に売り切る分だけの製造にこだわっていると言います。
山口さん
「(先代は)大きな会社じゃない企業じゃないよ、家族でやってる家業だよと。目の届く範囲でしっかりしたお菓子作りが続けられたらなと」
■「日の出のように勢いのある将軍」に例えられたうなぎ
「第16代の徳川家達公が折々お忍びでお昼に鰻飯。近頃勃然(ぼつぜん)擡頭(だいとう)して来た小満津はまさしく東京蒲焼界の旭将軍であろう」。つまりその当時“最も勢いのある将軍のような店”と称賛されていたうなぎの名店「小満津」。
100年前に紹介されていた京橋の店は1964年に閉店。しかし現在は場所を変えて復活していることが分かりました。
そんな小満津の誇るうなぎ料理がこちら。江戸前職人の技術が詰まった鰻重に白焼き、たっぷりとだしのきいたフワフワのうまきなど、伝統の味が堪能できる小満津コース。
40年通う常連客
「やや高価ではあるんですけど、頂いた後の満足感は小満津さんが一番強烈ですね」
45年前に小満津を復活させた3代目・前田治雄さん。100年前のグルメ本の存在は全く知らなかったそう。
桝田アナ
「第16代徳川家達公も愛した味。近頃勃然擡頭して来た小満津はまさしく東京蒲焼界の旭将軍であろう」
「日の出のように勢いのある将軍のようだと例えらえています」
前田さん
「こんなにすごいのは初めて」
小満津 女将 前田恭子さん
「日の出の勢いっていうのもね。ひとごとみたい」
「将軍」と称えられた小満津の肉厚のうなぎは、45年継ぎ足し続けた秘伝のタレがしっかり染みています。
桝田アナ
「甘いタレとうなぎの旨味を感じている間に、もう舌の上で溶けちゃいます。最高ですね!なんでこんなにおいしいんですか?」
前田さん
「祖父からウナギを焼く時は『“万遍返し”を忘れないように』」
祖父から伝授されたという万遍返し。短い時間で何度も身を返すことで、余分な脂と臭みを抜きながら、うなぎの脂を生かしてしっかりと焼き上げます。
前田さん
「うちの祖父はもう何回も何回も、それこそ1万回までは返さないけど、でもそれくらい返すのを教わりました」
■祖父から受け継いだ技…ビブグルマンを6年連続
小満津を復活させた理由は、2代目の祖父・得徳さんのうなぎが忘れられないほどおいしかったからなのだそう。
前田さん
「ふたを開けた瞬間にすごく良い香りがするんですよ。一口食べた時のあのおいしさったらなんていうのかな…それはおいしかったですよ」
祖父が小満津を閉店したのは創業時からこだわり続けた良質な天然ウナギが手に入りづらくなったからでした。それでも前田さんは良質な養殖ウナギで、祖父から受け継いだ技を貫けば小満津の看板を守れるはず、と考え復活させたんです。
いまや、ミシュランガイドのビブグルマンを6年連続獲得する人気のお店に。
40年通う常連客
「おじいちゃんの味を知っているご主人が納得いく形で出すために、どれだけ大変な仕事を重ねられているかは分かる」
前田さん
「おいしいものを食べるって大事。だから手を抜かない。簡単なことなんだけど、それは大事にしていかないといけないと思っています。日夜頑張ります」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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