マクワウリの上手な育て方（種まきから収穫まで完全解説）マクワウリ栽培のコツとポイントが分かる！

マクワウリの育て方を約20分の動画で野菜栽培士が分かりやすく解説します。マクワウリの植え付けから収穫までの流れを短時間で掴むことができます。お時間のない方におすすめです。

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【公式サイト】
マクワウリの上手な育て方
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【目次】
0:00 オープニング
0:14 マクワウリの育て方
1:23 品種の選び方
2:05 コンテナと土作り
3:15 露地栽培の土作りと畝作り
4:17 種まき
7:12 間引き
8:21 苗の植え付け
10:54 支柱立て
11:50 摘芯と整枝
13:01 人工授粉
14:06 玉直し
14:57 摘果
16:01 水やり
18:02 追肥
19:30 収穫
21:25 病害対策
22:38 害虫対策

【動画の内容】
マクワウリの上手な育て方
マクワウリはウリ科の実野菜で、原産地はアフリカと中近東です。
ネット種よりも栽培が容易で育てやすいのが特徴です。
交配種のメロンよりさわやかな甘みで、冷やしてもそのまま食べても美味しいです。
空中栽培ができるので、狭いスペースでの栽培もできます。
高価なメロンと比べて見た目は劣りますが、栽培が容易で果実もじゅうぶんに甘くて美味しいので、ぜひチャレンジしてみましょう。

品種の選び方
育てやすい品種は、甘露マクワウリ・黄金マクワウリ・網干メロンなどで、甘みが強い品種は銀泉・ニューメロン、風味が良い品種はタイガーメロン・バナナマクワなどです
様々な品種があり、それぞれ異なる風味や食感を楽しめます。

コンテナと土作り
コンテナは大型の深底タイプが向いています
1つのコンテナにつき1株にすることで、大きな果実を収穫できます
狭いスペースにたくさん植えると、生育不良になったり、病害の発生原因になったりします
市販の培養土を利用すれば、袋から開けてすぐに植え付けできるのでおすすめです
自分で用土を配合するときは、赤玉土7：腐葉土2：バーミキュライト1を混ぜ、用土10ℓあたり、苦土石灰と普通化成肥料をそれぞれ、10～15g混ぜ合わせたものを用意しましょう。

露地栽培の土作りと畝作り
植え付け2週間前に苦土石灰を投入して、用土を丁寧に耕しておきます
土壌酸度は、pH6～6.5です
植え付けの1週間前に、1㎡あたり堆肥を5kg
普通化成肥料100g、または油粕100gを、畝の全面に施してから、軽く混ぜ合わせて畝を立てておきます
栽培に適した畝は、幅が80～100cm、高さが15～20cmの平畝です

種まき
気温が低い時期はポットまき、気温が高くなったら直まきがおすすめで、種まき適期は3月～5月で、発芽適温は25～30℃です
発芽日数は、通常なら種をまいてから4日～7日ほどで発芽します

間引き
間引きの時期が早すぎると苗が徒長して軟弱になり、遅すぎると抜き取るときに隣の根を傷める原因になります
間引きは本葉が伸び始める時期に行います
本葉が出揃ったタイミングで間引きをします
子葉が残っていて茎葉の緑が濃く、茎が太くて節間が詰まって徒長していないもの、病害虫の被害に遭っていないものを1本残して、不要な苗はすべて抜き取ってしまいましょう

苗の植え付け
本葉の数が5～6枚になったものが植え付けに適した大きさです
抵抗性のある接ぎ木苗が病害に強くておすすめです、
植え付け適期は、5月～6月が目安です
生育適温は、22～28℃です
株間が狭いと、根が込み合って水分と養分を奪い合い
苗の生育が悪くなったり、収量が減ったりする原因になります
露地栽培では株間を80～100cm以上確保し、コンテナ栽培では、1つのコンテナにつき1つの苗にしましょう
苗を植え付けてから根付くまでは、毎日水やりをしましょう
気温が低い時期や寒冷地域で栽培するときは、定植後の苗が上手く育たないことがあります
トンネル掛けやシルバーマルチなどで地温を上げると、初期の生育が良くなります。

支柱立て
空中栽培するときは、植え付け後の早い段階で支柱を立てておきましょう
露地栽培では直立式のネット支柱、またはトンネル式の支柱が適しています
コンテナ栽培では行燈式の支柱もおすすめです
終盤になると果実が大きく重くなるので、支柱が倒れないよう、地中にしっかりと刺し込んで、となりの支柱とも連結して強固にしておきましょう
栽培で使う支柱は長めのもの（2m以上）を使いましょう
最初に伸びた子づるの先端を、支柱やネットに誘引しておくと
後から伸びる子づるや孫づるは自然と上部へと巻きついていきます

摘心と整枝
本葉が5～6枚になった頃に、親づるの先端を摘みとりましょう。親づるを摘芯すると、子づるの出る数が増えて、勢いよく伸びるようになります
花や果実は子づるや孫づるに多くつくため、生育のよい子づるを、コンテナ栽培では1本から2本、露地栽培では2本から3本残して、それを伸ばして育てます
孫づるに着果させる品種の場合は、孫づるの生育を促すために、子づるの葉が15枚から16枚になった頃に、子づるの先端を摘みとります。
子づるの先端を摘心することで、孫づるの発生を促すことができます
子づるや孫づるに着果したら、果実から先の葉を2枚から3枚だけ残して、つるの先端を摘心します
子づるや孫づるに付ける果実を1つにするのが、果実を大きく甘くするコツです
着果後に伸びる不要なつるは、必ず摘み取るようにしましょう

人工授粉
雄花の開花状況・温度・天気、虫の飛来が少ない地域での栽培など、受粉の条件が悪いと、うまく着果しないことがあります。
特に一番花が結実しないと株が栄養過多になり、つるボケの原因になるので注意しましょう。
雄花の花弁（花びら）を切り取って、花粉を雌花の柱頭にこすりつけて受粉させます。
受粉後は日付を書いたラベルを雌花の近くに吊るしておくと、収穫までの日数管理が楽になります。

玉直しと玉の固定
玉直しを行ってやると、果実の色付きのバランスが良くなります
コンテナ栽培の場合は、収穫の7～10日前に鉢を反対側に回して
まんべんなく太陽光を果実に当ててやりましょう
露地栽培の場合は、果実がソフトボールほどの大きさになったら、色が薄い部分を反対に向けて太陽に当ててやりましょう
果実が膨らみ始めたら、果実の下に食品トレーや、ナイロン製のシートなどを敷いてやると、傷や害虫から果実を守ることができます。

摘果
コンテナ栽培や連作している畑など、土壌の地力が弱い場合は、甘味の少ない果実に育つことが多いので、摘果して実の数を調整しましょう。
基本的に1つの株に対して、最大で3個程度に調整するのが理想です。
1本のつるにつき最大1個まで、1株に付き3個程度に調整すると、品質の良い果実を収穫できます。
果実は最初から1つにするのではなく、1本のつるに少し多めに着果させて
ゴルフボールほどの大きさになってから、良質な果実だけを残しましょう
形は丸型より、やや縦長の方が、最終的に大きくて形の良い果実に成長する傾向があります。

水やり
マクワウリは水やりの頻度と与える量が多収穫のポイントです
成長度合いに合わせて、適度な水やりをしましょう
高温期の水やりは、早朝または午前中の涼しい時間帯に行います
種まきから発芽までの間と、苗の植え付けて根付くまでの1週間程度は、用土が極度に乾燥しないようにします
用土が乾いたタイミングで水やりを行いましょう
1日に何回も与えるのではなく、用土が乾燥してから1回の水やりでたっぷりと与えるイメージです
根が活着した後は、用土が乾いたタイミングで水やりをします
地中深くまで水をしみこませると根が深く張るようになり、高温期の生育が良くなります
開花が始まったら、徐々に水やり量を増やしていきます
開花後の水切れは、落花が増えて、着果率が下がってしまいます
コンテナ栽培では1日に1回から2回
露地栽培では自然の雨だけで十分ですが、乾燥が長く続くときは水やりをします

追肥
マクワウリの肥料吸収は、生育初期から着果までの間が急激に多く、果実の成熟期以降は減少します
コンテナ栽培は着果を確認した時と、果実が肥大し始めた頃で
露地栽培の場合は、苗を植え付けてから約1ヶ月後から追肥を開始しましょう
1回あたりの追肥の量ですが、コンテナ栽培では普通化成肥料10gを株元にまいて、周辺の土と混ぜ合わせておきます
露地栽培では、畝間に普通化成肥料を1㎡あたり30g施して
軽く混ぜ合わせてから畝の肩に寄せておきましょう

収穫
マクワウリは収穫適期の直前に一気に糖度が上がります
玉が大きくなってからは見た目の変化があまりないので、収穫適期を逃さないように、開花からの日数管理をしっかりと行うことが、美味しい果実を収穫するコツです
品種にもよりますが、着果を確認してから約40日から50日で収穫適期を迎えます
果実の果梗部（果実を支えて枝と繋がっている部分）から発生している葉の緑色が薄くなる、果梗部から伸びている巻づるが枯れている、果実の頂部にリング、（離層）が出てくる、この3つが判断材料です
果実の果梗付近から伸びるつるをハサミやナイフで切って収穫します
手で強引にもぎ取ると、茎やつるを折ってしまうことがあるので注意しましょう
収穫する時間帯は朝方がおすすめです
収穫してから常温で1週間ほど置いて追熟すると、果肉が柔らかくなって糖度が増します

病害対策
マクワウリ栽培でよく発生する病害は、うどんこ病・つる枯れ病
つる割れ病・黒点根腐れ病・ベト病・モザイク病などです
梅雨の高温多湿の時期、夏場で乾燥が続く時期、秋口の雨が続く時期に病害が発生しやすくなります
酸性土壌や連作に弱いので、苦土石灰などで酸度矯正を行ったり
抵抗性の接ぎ木苗を利用したりなどで、ある程度の予防ができます
また、高温多湿の環境下でも病害が発生しやすいので
堆肥や腐葉土などの有機物を投入して土壌の排水性を高め
株元付近の整枝を行って、風通しと採光を良くすることが
病害の発生を未然に防ぐうえでの有効な対策になります
病害が発生したら茎葉を摘み取って、感染が広がったら、株ごと抜き取ることも検討しましょう
摘み取った茎葉や抜き取った株は、他の株への感染源となるので、必ず場外で処分します
病害が手に負えなくなる前に、薬剤による治療も検討しましょう

害虫対策
マクワウリ栽培でよく見かける害虫は、ウリハムシ・ワタアブラムシ
アザミウマ類・ハダニ類・タバココナジラミです
飛来する害虫を防ぐ対策として、シルバーマルチの利用が有効です
また、周囲の雑草を取り除くことでも害虫の飛来を予防でき
苗の植え付け後すぐの防虫ネットのトンネル掛けもかなり有効です
害虫は早めに発見して駆除できれば、被害を最小限に抑えることができます
葉や茎の状態を毎日観察して、害虫の食害跡を発見したら、数が増える前に処分するようにしましょう
害虫は早期発見、早期対策が大切です
日々、株を観察して害虫の被害にあっていないかをチェックしましょう
害虫の数が増えて自力で駆除できなくなる前に、人体への影響が少ない薬剤を使うことも検討しましょう。