分離不安症【家・家族等から分離するときの「年齢不相応」かつ「過剰」な不安と恐怖、精神科医が6分でまとめ】
Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】
Загружено: 3 февр. 2023 г.
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0:05 はじめに
0:34 ①分離不安症を考える例
0:55 ②分離不安症とは
1:25 ③分離不安症の診断基準(DSM-5)
3:39 ④分離不安症のの鑑別疾患・併存症
4:17 ⑤分離不安症の治療
5:15 まとめ
分離不安症は、家・家族などから離れるときに起こる「年齢不相応」かつ「過剰」な恐怖や不安です。
10代までで多いですが、成人でもあります。また、鑑別や合併として境界性パーソナリティ障害や依存性パーソナリティ障害がある事があります。
精神科医が約6分の動画にまとめています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 https://kokoro-kichijoji.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
<はじめに:分離不安症(分離不安障害)>
心療内科、精神科の病気。今回は「分離不安症」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
分離不安症とは家・家族などから離れるときに起こる過剰な恐怖もしくは不安ということになります。
これは、主に小学生の方や10代の方で起こることが多いんですが、一方で大人になっても症状が続くということが少なくないということも指摘されています。
今回はこの分離不安症について見ていきたいと思います。
①分離不安症を考える場面
まずは分離不安症を考える時です。幼少期から登校渋りなど、家族から離れるときに強い不安があった。
それが大人になっても続いて、家族から離れるのは怖くてひとり暮らしが困難であったと。
そして交際相手と別れる際にも強い不安があって混乱するということが見られた。
こういった例になります。
②分離不安症とは?
この「分離不安症とは」次に見ていきますと、これは家族等との別れに関して、「発達的に不適切」でかつ「過剰な」恐怖や不安があるということになります。年齢不相応な恐怖や不安があるということです。
少し詳しく見ていきますと、幼少期では自然であります、この分離・別れる時の不安が、成長してからも・大人になってからも持続したりするというところ、そしてその程度が過剰でかつ影響が強いものということになってきます。
③分離不安症の症状と診断基準
次に、この症状と診断基準ということを見ていきますけれども、まずAとしては、愛着ある人物などとの分離に関して「発達的に不適切で(年齢不相応で)」かつ「過剰な」恐怖または不安がある、というところです。
基準が8つありまして、これは3つ以上というのが基準になってきます。
順番に見ていきます。
1つ目としては、分離が予想・経験される時への反復的・繰り返しての過剰な苦痛というところになります。
2つ目としては、愛着あるものを失うかもしれない、病気などで失ってしまうかもしれないということの持続的でかつ過剰な心配がある、というところであります。
3つ目としては「分離される運の悪い出来事を経験する」という持続的で過剰な心配ということになります。
4つ目としては、この分離の恐怖のために「家から離れるなどに関しての持続的な抵抗もしくは拒否」があるというところであります。
5つ目としては、人もしくは分離して過ごすことに対しての持続的な恐怖もしくは抵抗というところが、これが過剰であるというところになります。
6つ目としては、家などを離れて寝ることに対しての持続的な抵抗または拒否あまり寝られないというところです。
7つ目に関しては、この分離を主題とした・分離に関してのことの悪夢が繰り返される・反復するというところです。
8つ目は分離した時に、もしくはその予想がされた時に生じる反復・繰り返す「身体の症状」が出ます。頭痛や胃の痛み(胃痛)などが出ることがあります。
次いで基準のBですけれども、これは子供や青年では4週以上、大人ですと半年以上というのが要件になってきます。
この診断基準をまとめますと、まずAとしては分離することに関しての「年齢不相応かつ過剰な」恐怖・不安があるというところ。
Bとしては「青年までだと4週以上」「大人だと半年以上」持続しているというところになります。
Cとしては社会生活に影響が出てきているところ。
Dとしては、他の精神疾患などで説明ができないというところになります。
④分離不安症の鑑別疾患・併存症
続いて、この分離不安症の鑑別及び併存症になりますけれども、1つ目としては各種の不安症になります。これは細かくは違いがあるんですけれども、しばしば合併・併存することが多いものになります。
2つ目が境界性パーソナリティ障害です。いわゆる見捨てられる不安というところと、厳密には違う場合もあるんですけれども、これは併存・合併することが多いということがあります。特に大人の方だと合併することが多いです。
続いてが依存性パーソナリティ障害になります。特定の相手に依存するかどうかというところが鑑別はするんですけれども、現実的な臨床では併存・合併することが非常に多いというところになります。
⑤分離不安症の治療
続いて、この分離不安症の治療ということですけれども、大きく言うと2つになります。薬物療法と精神療法になります。
まずは薬物療法ですけれども、抗うつ薬SSRIが他の不安症同様、選択肢にはなってきます。
ただ、効果に関しては分離不安症だけであると個人差があるというところがあります。
安全性を重視する場合に関しては、漢方薬を使ったり、依存のない抗不安薬「タンドスピロン」を使うというのが選択肢になってきます。
精神療法に関して言うと、まずはこの不安をもたらすような認知(考え方)のくせに対しての認知再構成というのをすることがあります。
そして、もう一つはその分離する・分かれる不安に対して、段階的な脱感作・暴露療法的な脱感作というのを繰り返しやっていくということがあり得ます。
この2つが代表的になります。
あと、しばしば背景にパーソナリティ障害障害を合併することがあります。その場合は、このパーソナリティ障害に対しての治療というのを優先して行うことが少なくありません。
<まとめ>
今回は「分離不安症」について見てきました。
分離不安症は、家や家族など親しいものに対しての別れるということに関して、年齢に不相応かつ程度が過剰な不安や恐怖がある状態になります。
青年までで起こることが多いんですけれども、これは大人になっても生じる場合に関しては、パーソナリティ障害との併存・合併に注意が必要になります。
治療としては、不安障害に準じて抗うつ薬を使用することがあります。あと認知行動療法の中でも認知再構成・考え方のくせを見たり、行動療法・曝露法でみていくことはありますけれども、背景にパーソナリティ障害がある場合は、それを優先して対処することが少なくありません。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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