【Claddict】J.C.F.フィッシャー『パッサカリア』【クラリネットアンサンブル】

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トレヴァー・ピノックの演奏によるチェンバロ名曲集のCDを手にしてからどれだけの月日が経ってしまったのでしょうか。
呆れるほど繰り返し聴いたCDで今も宝物のように大切にしています。１曲目のヘンデル調子の良い鍛冶屋など明るく闊達な音楽に魅せられますが、繰り返し聴いているうちに2曲目のほの暗い音楽に惹かれるようになりました。そうしてヘロヘロ青年はいつの日かこの曲を演奏してみたいと思い立つのでした。それから幾星霜。ついにその時がやってまいりました。
ずい分前にクラリネットオーケストラの生演奏を聴いて「クラリネット合奏にバロックは合う」という知見を得、最初はクラオケ用に編曲を開始しました。
編曲を進めているうちに「この楽曲は人の一生（人生）を描いているのではないか」ということに気が付きました。ラストは明らかに天に召されるシーンですが冒頭から８小節単位で（まるで教会のステンドグラスによる人生の要所要所の連作を見るような）移り変わっていく音楽の変化に意味を感じるようになったのです。
もやもやとした自我の目覚め、若者特融の行き場のない怒り、教会での天啓、決意、新天地への挑戦、家族の祝福、天使の祝福、旅の風景、人々との出会い、街へ乗り込んで人生を謳歌、肉体的衰退、死の床、人生の後悔、もう時は無く走馬灯を見て死を迎え天に召される。
一通り編曲が終わりましたがこの大編成では演奏する機会は無いだろうとクラディクトでも可能な八重奏程度にサイズダウンすることに。そして今回のオフを迎えるにあたって再度編曲を見直してオフで演奏することが出来ました。長年温め続けた目標をひとつクリアすることができました。クラディクトメンバーありがとう！
J.C.F.フィッシャー（1656-1746）のパッサカリア、バッハより少し前の音楽家で宮廷楽長だったとwikiにあります。この曲を通じて「後悔しないように生きろ！」と言われているような気になりました。
今回はオフ参加者全員、アルトクラ・バスクラ低音マシマシで演奏しております、どうぞお楽しみください。

ps あと一点、オーケストラでバッハ作品を編曲演奏した偉大なるストコフスキーの影響（そして強烈な音楽！）も恐らく自分にとって多大な影響を与えているのだなと書き添えておきます。

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録音/録画/編集：しばっち

J.C.F.Fischer ”Passacaglia” ‐ Clarinet Cover
Performance by CladdictEnsemble

#クラリネット#fischer #passacaglia