山水の世界002:春山と秋山
Автор: 前野佳彦
Загружено: 2026-01-07
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〈春山〉と〈秋山〉の比較は、わたしたち山好きの日本人において、自然に浮かんでくる難しく、また楽しい優劣論ですが、その淵源は古く、少なくとも平安和歌にまで遡ります。そもそも四季の部立てが和歌集の編纂原理として導入された時、春の部と秋の部がもっとも膨張すること、そして両者は等分に自己の優越性を主張するだろうことはわかっていたからです。
哲学的に考えてみれば、春山においても、秋山においても、存在の永遠性と、生々流転の時間性が激しく拮抗していることが観察できます。春は生成の時間が存在の不変を覆い隠そうとして、覆い隠せないことが、山容に柔らかい威厳を与えます。秋は無常の時間が存在の不変を侵食しようとして、浸食しきれないことが、山容の峻烈な輪郭を際立たせます。
だからこそまた、定家は、春秋の優劣の撥無において、季節の本質をみることができたのでしょう。
みわたせば はなももみじもなかりけり
うらのとまやの あきのゆうぐれ
とりとめもないまとめ方になりましたが、春山と秋山を重ね合わせて体験できること、それがまた日本の自然体験の特質であり、かけがえのない収斂性ではないかと感じています。この感じ方もまた、広く日本人に共有されているのでしょう。
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