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メンタルヘルス大全打ち合わせ、第一部セルフケア

Автор: 精神科医がこころの病気を解説するCh

Загружено: 2023-11-02

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ーーー

00:00 OP
03:13 心は脳

益:はい、じゃあ始めます。
一部のセルフケア編を話しますね。セルフケアは大きく3つの要素かなと思っていて、一つは日々のセルフモニタリングなんですね。今、自分がどれぐらい疲れているかとか、今、自分がどんな状態かをわからないとケアのしようがないので、自分の状態をどう掴むのか。
それを日々の生活の中にどう組み込むかということなんですよね。

もう1個大事なのが、日々やるべきこととして僕は「主観2.0」と命名しているんですけど、これは新しい価値観とか見方を変えていくという努力なんですよね。
疲れやすい考え方とかストレスが溜まりやすい考え方とか、偏見で物事を捉えているので、疲れてるんですよね。
患者さんってだいたい、例えば過度に人を気にして、結果的に疲れてしまっているとかあるんで、それを変えていけるものということです。

あと、感情のコントロールというか、マインドフルネスを身につけるということですね、3つ目が。
マインドフルネスっていう身体的な理解は結構重要で、常に感情に支配されず、冷静な自分に戻っていくっていう、ボディコントロールを日々の生活の中でやっていかないと、いざやろうと思ってもできないんで、これもやりましょう。
この3本柱をもってセルフケアだよね、という話をよくしてますね。

ぶっちゃけこれは認知行動療法なんですよ。
認知行動療法って結構今有名ですけど、認知行動療法をそのまま使うとちょっと使い勝手が悪いので、折衷案的にアレンジしてっていう形。
あとマインドフルネスも認知行動療法の第3世代でよく使われているんですけど、これをちょっとアレンジしているっていう感じですね。

何でアレンジしているかっていうと、1500本~1600本動画を撮る中で、色々コメント欄を見ていく中で、日本人的な価値観とか仏教の話とかを交えた方がわかりやすかったり、そういう話をしている人ってコメントで結構多くて。
精神分析の論文とか読むと、よくギリシャ神話とか聖書の話を引用していることが多いんですよね。同じようなことを日本でもやったほうが通じやすいのかなと思って。まあ何て言うのかな、こういう言い方をしているっていう感じですね。
だから、仏教的な観点とか、禅的な観点からマインドフルネスを捉えるようにしてます。
ちょっとマニアックすぎますけど、イメージとしてはそんな感じですね。

池:はい。

■心は脳

益:もうちょっとセルフケアについて、誤解を解く必要があるんですけど。
まず心は脳であるということですね。まず一番最初に受け入れなきゃいけないのは。

だから疲れるんですよ。
どう休むかってことなんですよね。休むのと、疲れにくい脳にした方がいいですね。

池:はい。

益:疲れにくい脳っていうのは疲れにくい考え方ってことなので、認知や習慣ってことですよね。
当たり前っちゃ当たり前なんですけど。
疲れやすい生活習慣をしてたら疲れるわけだし、疲れやすい考え方ですよね、ストレスを溜めやすい考え方をしたら、それは疲れるわけですよ。
なので、疲れにくい考え方をすることで、結果的に脳のストレスがたまりにくいようにしてあげると。
休んだり疲れにくい考え方をする。

休むためには頭の中を整理しておかないと休まらないですよね。
疲れにくい考え方っていうのは整理と近いんですよ。整理されているものなんですよね。ぐちゃぐちゃしていると良くないので。
なのでセルフケアの中心っていうのはここで、ポイントは感情に支配されないってことなんですよね。

感情に支配されていると、やはり刹那的に考えてしまって、疲れやすい考え方になっちゃう。
ついつい怒っちゃうとか。
怒ると疲れるので、怒らない方がいいわけですよね。
感情に任せて動いちゃうと怒りっぽくなっちゃうので、理性的に考え方を変えていかなきゃいけない。
知識の整理って感情に任せたら上手くいかないんですよ。やっぱり前頭葉で行う行為なので。
なので感情に支配されず物事を整理していく。

休む時にも感情に任せて休んだら上手くいかないんですよね。
脳みそって疲れを感じにくい臓器なんですよ。
例えば感情が高ぶっていると疲れって感じなくなっちゃうんですよね。楽しいことがあるとか、スマホとかいじってたりすると、楽しくなって疲れを感じなくなっちゃって、ついついやっちゃうんですよ。
例えばあとカフェインとかそういうものを飲んじゃうと疲れをごまかしちゃうので、疲れを感じにくくなっちゃうんですね。

それが半年とか1年溜まるとどんどんうつっぽく、最後はうつになっちゃって、強制的に1年とか半年とか休まないと疲れが取れないってことなんで。
感情に支配されず、ちょこちょこ自分の何て言うのかな、言動とかから間接的に疲れを自覚しなきゃいけないですよね。
それがセルフモニタリングなんですけど。

池:はい。疲れにくい脳っていうのは、考えなければいいかなっていうことは違うんですよね。
考えるけど、疲れにくい考え方をするんですね。
疲れたくないからもう考えなくていいやじゃなくて。

益:それは抑圧とコントロールの問題に似ていて。
例えば虐待を受けている人とかは考えないようにするんですよ。
考えないようにしていった究極的な先は、解離、ヒステリーとかですよね。
多重人格になることによって、自分は考えなくなるという。

池:脳を守るために。

益:そうそう。行き着く先は。ではなくて、整理されて納得するっていうことが大事で。まあそんなもんだよね、みたいな。
満足した豚よりも不満足なソクラテスがいいと言うか。

池:なるほど。

益:だから納得っていうことが大事で、納得のためには整理が必要なんですよね。
相手にはこんな事情があるし、こういう複雑な状況が絡まっているから、個人の力じゃこんなの変えられないよね、じゃあ納得せざるを得ないねみたいな。
ただ我慢するのではなくて、納得に持っていくっていうのは結構重要ですね。納得すると疲れにくいんですよ。

池:うんうん、確かに。

益:予測も効きやすいしね。これがセルフモニタリングのベース。
休むために寝るのもいいんですけど、睡眠も大事だし。短い時間で休むんだったらマインドフルネスが一番いいのかなって気がしますね。

池:休めてない人が相当いると思いますね。

益:情報が多すぎて整理されてないんですよね。頭の中が整理されてないから休まらないので。
自動で整理してくれるんですよ、人間の脳みそって。夢を見るとか。デフォルトモードネットワークっていうんですけど、自動で物事を整理してくれるんですけども、それだと追いつかないんですね。情報社会なので。

だから自分から積極的にマインドフルネスとかいろんな技術を使って整理していってあげないと追いつかないのかなっていう気がしますね。
放っておいたらたぶん5年、10年経っちゃうんで、自分から積極的に物事を整理していこうというスタンスが必要かなと思います。

実際、5分、10分目を閉じて、ただ呼吸に集中するだけで頭の中はすごいすっきりするので、ただの睡眠時間を確保するのも大事だけど、日常の中で5分、10分のマインドフルネスを身につける、10分の休憩を取るというのも意識的にやるのがいいのかなと思いますね。
これがセルフモニタリングであり、マインドフルネスです。

池:休むのは言われればわかるんですけど、シグナルの捉え方みたいなのは何かコツがあるんですか?

益:これはもう人それぞれなんですけど、例えば頭痛とかで分かる人もいれば耳鳴りのタイプもいるし、お腹に出てくる人もいるし、便秘下痢タイプ、胃が痛い、あとは過食、怒りっぽい、何となく悲しい。よく寝ちゃう、イライラしているとか。
そういう細かい変化ってあるんですよね。その細かい変化を敏感にキャッチして把握するという。

マインドフルネスをするとわかるんですよね、実は。
こう目を閉じて何にもない状態でこうやってる時に、「あー、胃が痛いなー」とか「肩重いなー」とか気付くことが多いので、そこで出てきたものとか。
日々の変化は1年を通した変化でも何でもいいんですけど、そういう中で自分の疲れ具合を細かくモニタリングできるはずなので、そういうことかなと思いますけどね。

池:はい。

益:だからこれを日々やるってことなんですね。
頭の中の情報を日々整理してあげて、この考え方は疲れやすいなと思って考え方を日々変えていってちょこちょこ休む。
これを毎日ちょこちょこやるうちに成長していくっていう。人格は成長していくっていうことなんで。
これが精神医学の王道というか。必要な知識を絶えず学習によって補ってあげるというこれが基本なんですよね。
なんかいろんな人が言ってることをまとめたって感じですよね。

池:セルフモニタリングは人によって違うってことでしたけど、大まかなこういう要素みたいなのももしかしたらチェックリストっぽくしたら、今はそうかもって可視化できるような気がします。

益:そうですね。これはまあ、セルフケアの最初なんで、またセルフモニタリングに次から移ります。


#精神科医 #益田裕介 #オンライン自助会

メンタルヘルス大全打ち合わせ、第一部セルフケア

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