第６５回英彦山の神々２／４ ～銅を捧げ、鏡を鋳る─香春の炎は宇佐に届く

香春岳は、銅・鉄・鉛・亜鉛・タングステン・金・銀といった多種多様な鉱物資源を抱えるスカルン鉱床として、古代から現代に至るまで特別な存在でした。その山を拝する位置に鎮座する宇佐神宮は、単なる宗教施設を超え、鉱山信仰や修験道、さらには国家祭祀とも深く結びついた拠点です。香春岳の豊かな鉱産資源と、宇佐神宮に集った霊的・政治的パワーの融合は、太古の日本における「物」と「祈り」の結びつきを象徴しています。この地に宿る力は、宗像三女神の神話や英彦山の修験道とも連動し、九州北部に広がる壮大な信仰と鉱山文化のネットワークを今に伝えています。その謎を探る古代史エンターテイメント。

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【河村哲夫】
福岡県柳川市生まれ
九州大学法学部卒
歴史作家
福岡県文化団体連合会顧問
ふくおかアジア文化塾代表
立花壱岐研究会会員
元『季刊邪馬台国』編纂委員長
西日本新聞TNC文化サークル講師・朝日カルチャーセンター講師
大野城市山城塾講師

【主な著作物】
『志は、天下～柳川藩最後の家老・立花壱岐～(全5巻)』(1995年海鳥社)
「小楠と立花壱岐」(1998年『横井小楠のすべて』(新人物往来社)
『立花宗茂』(1999年、西日本新聞社)
『柳川城炎上～立花壱岐・もうひとつの維新史～』(1999年角川書店)
『西日本古代紀行～神功皇后風土記～』(2001年西日本新聞社)
『筑後争乱記～蒲池一族の興亡～』(2003年海鳥社)
『九州を制覇した大王～景行天皇巡幸記～』(200６年海鳥社)
『天を翔けた男～西海の豪商・石本平兵衛～』(200７年11月梓書院)
「北部九州における神功皇后伝承」(2008年、『季刊邪馬台国』97号、98号)
「九州における景行天皇伝承」(2008年、『季刊邪馬台国』99号)
「『季刊邪馬台国』100号への軌跡」(2008年、『季刊邪馬台国』100号)
「小楠と立花壱岐」(2009年11月、『別冊環・横井小楠』藤原書店)
『龍王の海～国姓爺・鄭成功～』(2010年3月海鳥社)
「小楠の後継者、立花壱岐」(2011年1月、『環』藤原書店)
『天草の豪商石本平兵衛』(2012年8月藤原書店)
『神功皇后の謎を解く～伝承地探訪録～』(2013年12月原書房)
『景行天皇と日本武尊～列島を制覇した大王～』(2014年6月原書房)
『法顕の旅・ブッダへの道』（2012～2016年『季刊邪馬台国』114号～124号に連載）
『日本古代通史』第1巻～第4巻(2024年11月Amazon・kindle版)

(テレビ・ラジオ出演)
平成31年1月NHK「日本人のおなまえっ！ 金栗の由来・ルーツ」
平成28年よりRKBラジオ「古代の福岡を歩く」レギュラー出演中