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第29話 邪馬台国への旅程の解釈

Автор: 井上悦文のあさくら古代史チャンネル

Загружено: 2025-07-27

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魏志倭人伝には、帯方郡から女王のところまでが1万2千里であると、もともと答えが書いてる。1万2千里の中で、不彌国までが水行1万里+陸行700里。そして、起点は帯方郡になってる。
 魏志倭人伝は陳寿が撰述したけど、撰述というのは、陳寿が考えて書いたんじゃない。それまでにあった数冊の本を元にした。魏志と魏略と魏書との三冊を元にしたであろうというのは、分かってる。それと、それらを元にした梁書というのがある。それの中で、魏略には伊都国から後は書いてない。つまり伊都国以降の記事はない。ということは、投馬国への日程と邪馬台国への日程は魏略にはない。あるのは魏志の方だけ。ところが、梁書にもある。そのあるものをしっかりと見たら、日程に変わった時に、両方とも、各日程旅程の冒頭部分に「又」という字が、ちゃんと書いてある。ということはどういうことかを考えると、宇美町までは里程の旅行記である。ところが、それ以降の里程旅程の国名が無い。つまり、宇美町まで書いたら、あとは国境を越したらもう女王国に入るから、里程の旅行記は書く国がなかった。書かないでも、残りが600里で女王の都の邪馬臺国に到着とわかってるから、あえて書かなかった。そして、帯方郡に戻って、また投馬国に行く日程の記事を書いた。そしてそれが終わったところで、もうその記事は終わりましたよと、次は邪馬台国へ行く日程の記事を続けて書きましょうということで書いた。だから、「又」がついてる。
 この「又」が、魏志倭人伝から外れて落ちてるから、だからみんな順次説でずっと行くけども、順次説は間違い。かといって、放射説にするにしても、伊都国からの根拠がない。ここに「又」が使ってあるということは、放射説は、帯方郡起点の放射説でないといけない。そうやって考えると、帯方郡起点の放射説にすると、ちゃんともう、全てが、整合性がある数字で、あっている。
 倭国の末盧国までが船で1万里。1万里ということは、1日の水行距離を里で表した日里換算で表現している。本当は海の上は測れない。だから海の上は測ってない。これを測ったというのは、あれは間違い。測ってない。なぜかというと、その時代やその後の時代のものに、なんて書いてあるかというと、夷人は里数を知らずと書いてある。東夷伝だから夷人。結局、倭人のことを書いてる。倭人は里数を知らずとちゃんと書いてる。計るに日を以ってなすと書いてある。これが書いてある。倭人は里数を知らず、計るに日を以ってなす。
 それからまた何十年か後に、唐の時代の「大唐六典」というのがある。唐の国での、測れないところの里数が書いてある。川を移動する距離は、もう決まっていると書いてある。1日動いたら何里とみなすということが書いてある。船の空船が黄河を登る時は何里、揚子江の時には何里、その他の川を登る時には何里動いたとみなすと書いてある。川を下る時には黄河は何里、揚子江は何里、それ以外の川は何里とみなすと書いてある。それから、徒、歩きの時、徒とロバを引く時、これは何里と書いてある。だから、結局は測るんじゃなくて、1日動いたら何里とみなすということで計算するということが、もうちゃんと「大唐六典」とか「隋書」に答えが書いてある。倭人は里数を知らず、計るに日を以ってなすと書いてあって、その次の唐の時代にちゃんとそれが一日で何里ですよと、何里とみなしますよと書いてある。だからそれから行くと、西暦285年と言ったら隋とか唐の時代よりも何百年前、その時の日本人が、倭人が里数を数えきれるはずがない。だから、みなしで計算しているということ。みなしで計算するということを考えると意味がよくわかる。
 玄海灘の狗邪韓国から対馬の間の距離と、対馬から壱岐の間の距離と、壱岐から松浦の間の距離が同じとなっている。でもグーグルで上空から見ると全然距離が違う。本当は同じじゃない、相当違う。それを、魏志倭人伝はなぜ千里と同じに書いてるのかと言ったら、1日だから千里と書いている。1日しても次の島までしか行けない。船でテストしてみた人たちがいる。野生号というのでどのくらい漕げるかとかいうのを測ってみたりしている。1日で渡れるかとか、1日でどこら辺まで行けるかとかを実際に測ってみている人たちとかいる。その人たちがやった実験でも、次の島までは行けるけど、二つは行けない。島二つは無理。だから、必ず一つ次の島まで着いたら、絶対にそこで休憩する、休む。そして体力をつけないと次が渡れない。だから防人とか、遣隋使、遣唐使が行く時も、必ず次の島で停泊してる。そして何日間か風待ちをやっている。そして風がいい方向で吹いて、天気のいい日にやっと船出をする。そうしないと、無理して次の島まで行こうとしたら、途中で日が暮れてしまう。日が暮れたら、もう方向がわからない。
 玄海灘は、ものすごく海流が早い。それはなぜかというと、原因はわかってる。対馬海流が北上してきて分岐し、中国東岸を南下するのと日本海流に分かれる、ここで島があって、狭くなってるもんで、流速が速く、増す。そして、この3つの間で、横向きの激しい流れに変わる。特に韓国側が激しい。だからこれを、一つ目の島で休まずに次まで行こうとしたら、日が暮れてしまう。真っ暗になって、方角が分からなくなったら、海流に流されてしまって、もう戻れない。だから、絶対に島二つは1日では渡らない。一つしか渡らない。
 朝はどんなに早く出かけてもいい。夜明け前から漕ぎ始めていい。1時間、2時間漕いだところで夜が明ける。そしたら島影が見えるから、方向さえあっていれば、だいたい夜が明けて島影が見える。ところが夕方はダメ。次の日に夜が明けるまでに何時間とあるから、その間にも自分たちのいるところがわからなくなる。だから絶対に島一つしか渡らないというのがある。
 こういうことから考えても、1日が千里という、あの計算は、みなしの計算をしているとわかる。そこら辺をきちんと見誤らないようにしておかないといけない。
 結局そういうふうで、邪馬台国と言って、間違いを江戸時代に発表されたもんで、それがずっと未だに続いている。令和になってもまだそれが続いている。台湾の台と、旧字体の臺は絶対に置き換えちゃいけない。邪馬台国というのはありえない。これは邪馬臺国でしかありえない。ならば「ヤマダイ国」が正しいのかといったら、ヤマダイ国も間違い。なぜかといったら、借字には二音節を発音しちゃいけない。二音節に使っちゃいけない。一文字は一音節しか使っちゃいけない。ということは、ヤマダ国でしかない。

第29話 邪馬台国への旅程の解釈

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