第二部各論 第1章3節 双極性障害はいつまで薬を飲まないといけないのか?
Автор: 精神科医がこころの病気を解説するCh
Загружено: Дата премьеры: 4 мая 2022 г.
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00:21 双極性障害(躁うつ病)とは
03:09 再発率が高い
05:22 再発を防ぐには
本日は、双極性障害の方に向けて「いつまで薬を飲めば良いのか、調子は良くなったけれど薬をやめられるのか」ということをテーマにお話します。
■双極性障害(躁うつ病)とは
双極性障害とはそもそもどういう病気かというと、元気なとき、「躁状態」と呼ばれるものと、調子が悪いとき、「うつ状態」、うつの期間を繰り返すという病気です。
躁エピソードがあって、うつエピソードがあり、また躁になったり、普通の状態が続いてまたうつになったりを繰り返します。
躁・うつ・躁・うつ、という人もいれば、躁・うつ・うつ・躁・うつ・うつ・うつ、という人もいます。
よく「私は躁うつ病かしら」と聞かれる患者さんの中で、気分のアップダウンを1日の中で繰り返すパターンの人がいます。
そういう場合は躁うつ病とは言い難いことが多いです。
躁うつ病の躁状態は、軽躁エピソードだと少なくとも4日以上、大体1週間以上、多くの方は1ヶ月くらいハイです。
元気で無敵な感じがしてよくしゃべったりします。
うつのときは2週間以上、多くの方は2~3ヶ月、半年くらい落ち込む期間があります。
1日の中でのアップダウンというよりは、元気なときもあって、落ち込んでいる時期もあるという方を「躁うつ病」と診断します。
10代、20代で発症する方が多いです。
なかなか診断が難しく、ちょっと元気だな、というときもあります。
それがその人にとっては躁エピソードで、うつしか目立たない人もいます。
抗うつ薬がなかなか効かないけれど、躁うつ病と診断をし直して、躁うつ病の薬に変えると良くなるケースも結構あったりします。
躁うつ病は診断が難しい病気です。
躁・うつ・躁・うつ、という波が落ち着いても、薬はなかなかやめられません。
多くの患者さんは主治医の先生から「この病気の人は一生薬を飲まなくてはいけないんだよ」と指導されていると思います。
患者さんは「一生 !?」と思う訳です。
自分は妊娠したい、他の病気にかかったときに薬を飲み合わせて良いのか、そもそも薬が効いていないから一生といわれているのではないか、他の先生は間違っているんじゃないか、主治医は間違っているんじゃないの、と思ったりします。
治療期間が長すぎる、と患者さんはよく思います。
だけど主治医の先生は「一生飲みなさい」と言うのです。
今回はセカンドオピニオン的に、なぜ一生飲まなければいけないのか、ということを説明します。
■再発率が高い
躁うつ病(双極性障害)は難しい病気です。
診断が難しいということもありますし、アップダウンを繰り返す中で自殺をしてしまう人も多いです。
躁うつ病の患者さんの中で、10~15%くらいは自殺されてしまうということがわかっています。
薬をやめた場合、再発率も高いです。
例えば、気分安定薬のリチウムを主剤として治療している患者さんで30ヶ月安定していた人(257名)の場合、やめると10週間で50%以上が再発、1年間で90%以上の人が再発という報告があります。
また、5年間安定していた場合(32名)、やめてみたら1ヶ月で32%、1年で62%が再発したという報告があります。
この報告は「Up To Date」から引っ張ってきたのですが、きちんとした論文が出ています。
「Up To Date」はアメリカ版の「今日の治療薬」でガイドラインおよび教科書みたいなものです。
更新が多いので、僕はこれをちょくちょく見直しています。
精神科の病気もそうですし、精神科以外の病気、医学部を卒業して10年以上経っていますから他の病気のことがわからないので、毎回「Up To Date」で検索して勉強し直しています。
再発が多いので薬を飲み続けなければいけない、ということです。
もちろん、薬を急にやめるよりはゆっくりやめた方が再発率が少ない、というデータもあります。
そうは言っても50%くらい再発してしまい、自殺率も高いので、なかなかやめにくいというのが医者側の意見です。
■再発を防ぐには
では困ったときにはどうすれば良いのか、ということですが、例えば妊娠中にリチウムを飲み続けられないということであれば、妊娠に影響しないラモトリギンを使う、薬をやめたとしても丁寧に観察していく、ということが必要です。
1年で90%再発しますが、再発しない期間もあるわけです。
ちゃんと通院しながら様子を見つつ、症状の細かいところを見ていきます。
ちょっとした落ち込みみたいなものがあったらすぐに薬物投与をする、という形で薬をやめてみて、妊娠を進めるというやり方もあります。
再発しないような日頃の対応として、ストレスを避ける、認知行動療法のようなものを取り入れて疾病教育をする、のが良いと言われています。
精神分析みたいなガッツリした内面をほじくるような治療は、双極性障害の人には向かないんじゃないかと書いてありました。
運動や健康的な食事、アルコールやドラッグをやらない、タバコを控える、規則正しい生活をする、ということで双極性障害の再発を防ぐことが大事だと言われています。
双極性障害の人はいつまで薬を飲むのかといったときに、主治医の先生は「一生飲まなくてはいけないよ」と言うと思いますが、それは嘘ではなくて本当にそうなんです。
僕自身もそういう意見です。
それはどうしてかというと、これだけヘビーな再発率のデータが出ているから、ということになります。
でもちゃんと対応していれば、他の悩みはちゃんと解決していけます。
毎日薬を飲むだけですから、あまり負担に思ったり劣等感を感じないようにしてください。
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一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介
【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。
【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/deta...
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb...
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