人種主義の起源　差別　「血の純粋性」

人種主義は、人種間に基本的な優劣があり、優れた人種が劣った人種を支配するのは当然だとする考え方だ。
この思想は身体的な違いに基づく点で、文化的優越を主張するエスノセントリズムとは異なるものとされている。
人種間の差別的な考え方自体は、古代ギリシャ時代から存在していた。
しかし現代では、人種という概念そのものが近代に入ってから世界的に広まったという見方が主流だ。
西洋で初めて人種主義が理論化されたのは17世紀のフランスで、貴族という特権階級を正当化するためだった。
当時の哲学者ブーランヴィリエは、フランス貴族はフランク人の子孫で一般のフランス人とは生物学的に異なると主張した。
彼の理論には「血の純粋性」という考えが含まれ、これは後の人種主義思想の原型となった。
このような思想は、同じ民族であるフランス人を生物学的特徴によって分断するという特徴を持っていた。

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