【松山市･今治市･西条市】昭和末期ルートで辿る懐かしの国道196号/四国初の有料道路で改良された国道[倍速](2021.3.14)

国道196号は、松山市大手町の西堀端交差点の国道56号交点と西条市小松町新屋敷の国道11号交点を、高縄半島の海岸まわりで半周して結ぶ一般国道である。今回の動画は、松山北条バイパスおよび今治バイパスが開通する前の、昭和末期のルート、延長67.3kmを走る。

国道196号は、大正9年4月に認定された県道３路線、松山今治線、今治壬生川線、小松壬生川線をもとに、昭和28年5月二級国道 松山小松線(196号)として指定されることから始まる。昭和40年3月に国道の一級二級廃止により、一般国道196号となる。


●東伊予有料道路
国道196号のうち、旧県道 今治壬生川線に相当する今治市孫兵衛作と西条市壬生川の区間に、２年の歳月を費やし、昭和35年10月、日本道路公団による東伊予有料道路が開通する。四国初の有料道路である延長6.05km、幅員6.5mの道路は、今治～壬生川間の交通便益をはかるだけでなく、当時の二級国道 松山小松線の路線を拡張整備する計画の一環としてつくられた。総工費は2億9700万円で、開通当時の料金は、トラック120円、乗用車100円、三輪60円、軽自動車20円、自転車10円だった。通行量は当初、一日平均500～600台だったが、昭和48年頃には通行量が急増し、一日平均１万台をこえるようになり、昭和49年4月には償還を終え、建設省直轄となり、昭和50年1月に無料化された。東伊予有料道路時代の総通行量は2270万6291台だった。この東伊予有料道路により、県道 今治壬生川線から国道になっていた区間は、再び、県道 孫兵衛作壬生川線となる。
※この動画のオープニング地図には東伊予有料道路の区間を表示していませんが、シネスコ版   • [シネスコ版]昭和末期の道筋による国道196号[倍速](2021.3.14)   の改良版地図では東伊予有料道路も付け加えています。

●松山北条バイパス
昭和48年、松山市東長戸から松山市下難波間に松山北条バイパス(延長13.9km)が事業化される。起点である東長戸交差点から平田交差点までは道路拡幅し、平田交差点から終点の下難波交差点までは新たなバイパス道路(12.4km)が建設された。平成14年3月、2車線で暫定開通し、平成19年2月、全線完成供用する。国道のこの区間に相当した部分は、県道347号 平田北条線(6.4km区間)、県道179号 湯山北条線(5.2km区間)となる。

●今治バイパス
今治市長沢から今治市宅間について、今治バイパス(延長14.1km)が昭和48年に事業化され、昭和60年11月から部分供用が始まり、5度にわたる暫定供用後、平成11年3月に全線開通する。この区間に相当する部分は、県道 今治波方港線(13.3km区間)と今治市道 宅間延喜線(850m)となっている。

●産業道路
今治・西条地区ではなじみのある道路の名称であるらしいが、行政で取り決められた路線区間でもないようで、正確な区間・成立時期等の詳細は全く不明。地図から起こすことのできる区間は、今治市恵美須の埠頭から始まる今治市道 内港喜田村線を経て、今治市喜田村の喜田村交差点から県道38号に入り、国道196号に進み、西条市小松町新屋敷交差点から県道13号 壬生川新居浜野田線に入り、県道上にある西条市船屋の新居浜市との境界に至るまでの36.2kmとなっている。
産業道路とは主に貨物輸送の交通に使われる道路の通称であり、日本各地に点在している。国道196号も今治市以東は輸送道路として見なされていることがよくわかる。
（この道路についての詳細をご存じの方は是非コメントにて教示をお願いいたします）


00:00 概要地図
00:14 国道56号との交点でもある西堀端交差点から国道196号が始まる。
00:14 - 07:09 この日、国道起点から松山北条バイパスに入るまでの5.3kmの渋滞がひどい。通過するのに28分20秒かかっており、動画の信号待ち等停車部分カットが21回、14分24秒に及ぶ。
※参考動画
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05:53 あー、ゲオのある辺りからは、何故か渋滞しやすいんですよね...バイパスが開通しててもあの辺の渋滞事情はあんまり緩和されてないんですがね...(時雨改二さん情報)
07:09 松山北条バイパスは右折。左折は旧道で、現在は県道347号 平田北条線となっている。
※参考動画
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11:35 ここからは県道179号 湯山北条線が旧国道196号を引き継ぐ。
※参考動画
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15:42 松山北条バイパスと合流し、現道の国道を進む。
28:40 そのまま道なりに進むと現道。左折後は、県道38号 今治波方港線と合流するまでは、850mの今治市道 宅間延喜線を走る。
29:12 左から県道38号が合流。市道はここで終わり、県道38号を進む。左からの県道部分は、昭和33年6月認定の旧波方港延喜線で、国道196号 今治バイパスが出来、旧道になった部分を取り込んで、昭和57年10月に県道38号となっている。
31:42 右手には、手前には済生会今治第二病院、その奥には放射線 第一病院、という印象深いふたつの病院がある。
32:27 右折して国道317号と合流。ここからは重複区間となる。今治市街地の中心を走る。
32:36 右は別宮大山祇(べっくおおやまづみ)神社。その奥には四国八十八ヶ所第55番札所南光坊(なんこうぼう)がある。
32:55 スクリューのモニュメントが目を引く今治市役所。
33:06 国道317号は右折し、ここからは県道38号単独区間となる。
33:17 右は平成8年営業開始の地上23階、101.7mの今治国際ホテル。県内でいちばん高い建物である。
33:55 蒼社川にかかる蒼社橋を渡る。
36:00 喜田村交差点。ここから左折で合流する今治市道 内港喜田村線から産業道路を引き継ぐ。
37:39 左のローソン奥の唐子浜(からこはま)には、かつて唐子浜パークという遊園地があった。昭和45年にオープンしたものの平成8年に休園し、平成13年に閉園、現在は完全に解体されている。まだ開園している頃、遊園地には入らず、砂浜から遊園地を眺めたことがある。
40:00 国道196号と合流。ここが県道38号 今治波方港線の起点となる。
40:50 右に道の駅 今治湯ノ浦温泉。たいていいっぱいで、車を止めようという気にならない。
41:35 ここから東伊予有料道路の区間となる。どのような感じで料金所が設けられていたのか想像もつかない。有料道路の区間はほとんどが田園地帯だった。当時の空港写真では高架でもなく、一般道路も接続しているようで、どのように道路を一般道路と分けて管理していたのかわからない。また、有料道路自体の写真資料も見当たらない。
41:49 (huntercance neoさん情報)東伊予有料道路の料金所は天壇の辺りだったような記憶が…　
(あかまささん情報)同僚が話してましたが、天壇の辺りと聞いてますのでそうだと思います。
45:55 このあたりで東伊予有料道路の区間が終わる。
47:27 三叉路で右から合流してくるのが、県道13号 壬生川新居浜野田線。しばらく、県道13号との重複区間となる。
48:45 県道13号は左に進み、産業道路は県道13号に引き渡される。
49:03 中山川大橋で中山川を渡る。
49:46 国道11号に合流して、国道196号が終わる。


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☆どうでも良い豆情報
市街地を走る動画なので、停車部分のカットが53箇所、総カット時間14分に及んだ。倍速の動画なので２時間8分の撮影走行のうち、28分間停車していることになる。やはり、ノンストップで走れる田舎道を走る方が楽しい。


撮影機:DJI Pocket2
撮影サイズ:4K 24fps
撮影モード:D-Cinelike
露出:オート(ISO Max1600)
ホワイトバランス:オート
フィルター:ND16/PL
撮影クオリティ:Low
色調整:あり