第三ステージ すみだ少年少女合唱団第39回定期演奏会 女声合唱、オーケストラとピアノのための組曲「くるみ割り人形」 作詞:木部 与巴仁 作曲:ピョートル・チャイコフスキー 編曲:甲田 潤 元気な仲間
Автор: 甲田潤
Загружено: 2025-03-17
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すみだ少年少女合唱団第39回定期演奏会
第三ステージ
女声合唱、オーケストラとピアノのための組曲「くるみ割り人形」
作詞:木部 与巴仁
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
編曲:甲田 潤
第一部
1. 序曲
2. 行進曲
3. 親たちのタランテラの踊り
4. くるみ割り人形のテーマ
5. クララはベッドで眠りに落ちる
6. 不気味にのびるクリスマス・ツリー
7. 人形とねずみの戦争
8. くるみ割り人形が王子に
第二部
9. お菓子の国の魔法の宮殿
10. チョコレート - スペインの踊り
11. コーヒー - アラビアの踊り
12. お茶 - 中国の踊り
13. トレパック - ロシアの踊り
14. あし笛の踊り - フランスの踊り
15. 金平糖の精の踊り
16. 花のワルツ
17. 終曲 パ・ド・ドゥ(クララの愛)
アンコール 元気な仲間
作詞・作曲:甲田 潤
指揮:甲田 潤 ピアノ:野田 晶子
合唱指導:弓田 真理子
振付:岩﨑 瑞穂
合唱:すみだ少年少女合唱団
賛助出演:Chor June
管弦楽:芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ
2025年3月16日
曳舟文化センター
合唱組曲『くるみ割り人形』26年
木部 与巴仁(作詞)
“1998 依頼受”“1999.3 初演(曳舟文化センター)”
合唱組曲『くるみ割り人形』初演スコアの表紙に記してある。編曲・指揮の甲田潤氏から、曲に合わせた詩を、と依頼されたのは、もう26、27年も前のこと。
「昔々 遠い異国で/清し夜に生まれた お話」
冒頭の詩が浮かぶまで、時間はかからなかった。「遠い異国で」は当初、「ドイツの国で」だった。それでは歌のアクセントがずれるので「遠い異国で」に改めた。この歌い出しを口ずさみながら街を歩き、続いて生まれる言葉を探した。
音楽でも舞踊でも絵画でも演劇でも詩でも小説でも彫刻でも映画でも、今ではアニメーションもマンガも、芸術(アート)に携わる者は、他人と共感し合えるものを創れればいいが、他人に分かってもらえなくても、どうしても自分の思いを貫きたい局面に出会う。それは、といわれても、自分はこうしたい、と。その態度は間違っていない。
そこまで大袈裟な話ではないが、私は1998年当時、砂鼠と同居していた(現在も、何代目か後の砂鼠が家にいる)。人によっては嫌われる鼠だが、頭はよく機智に富み、表情も行動も豊かだ。そんな彼ら彼女らと共に暮らす実感が、合唱組曲『くるみ割り人形』にあふれていて、読んでいて(あるいは舞台の歌声を聴かせてもらいながら)胸が熱くなる。
「(註:クリスマスの)様子をうかがう黒い瞳はいたずら好きの鼠たち/前歯を磨いて物陰潜んだいたずら好きの鼠たち」《M.2 行進曲》
「目覚めよ 時は今だ 者ども爪を磨け 目覚めよ 今こそ闘え 進めよ」《M.6 不気味に伸びるクリスマス・ツリー》
「(註:鼠戦争が果て)闘い終わりて 倒れし一人の赤き服着た兵士よ 『ありがとう 力を尽して働き 私を守ったのね』 覚えのある深紅の上着は くるみ割りが身につけていた あざやかな衣裳『確かにあの人よ!』」《M.8 くるみ割り人形が王子に》
緑広がり風走り雲流るる草原で羊を育てていたアーモンドの精が、鼠戦争を逃れて歌い踊る《M.14 あし笛の踊り》は、現代の戦争を連想させる。
「夢がかなう クララの夢 待ちわびたこの日に想いを新たに/辛いことも 苦しいことも すべては遠い彼方に消えて今ではみんな思い出となる」で始まる《M.16 花のワルツ》は、合唱団が紡ぐ文字通りの大団円。
初演から実に26年。初演の舞台で演奏される、聴きどころ満載の合唱組曲『くるみ割り人形』を、最後の一音まで堪能してほしい。
甲田 潤(編曲)
今回の演奏会の最大の聴き所はなんと言っても《くるみ割り人形》。2000年の第15回定期演奏会のために、筆者の大切な友人である木部与巴仁氏に作詞をお願いし、約1年をかけ構想を固めていきました。振付や、ステージ構成、衣装の手配なども含めた沢山の紆余曲折を乗り越え、180ページを超える最終的な合唱スコアが出来上がったのは、演奏会2ヶ月前の事だったと記憶しています。
その後、2004年のトリプルコンサートⅣ(すみだトリフォニーホール・現在の「すみだ音楽祭」の前身)では、都民交響楽団の皆さまのお力添えによりオーケストラ版での演奏、そして翌年の、第20回定期演奏会での再演という風に、この曲は「すみだ」の大切な財産になっていった曲のひとつです。
昨年5月、「すみだオペラ」がトリフォニーホールに於いて、弓田先生がプリマを演じて「喜歌劇『メリー・ウィドウ』」の公演を行いました。その公演にゲスト歌手としてすみだ少年少女合唱団が招かれ、出演することとなりました。その際に、あのトリフォニーの大ホールで、しかもフルオーケストラをバックに歌うのは何が相応しい曲かを、指導者で考えました。その結果、この《くるみ割り人形》からの2曲、「序曲」と「花のワルツ」を採りあげたのでした。
更に夏のすみだ音楽祭では、2台のピアノ連弾による編曲で、全曲版を皆さまにお聴き頂きました。そして本日は、いつも大変お世話になっている、「芥川也寸志メモリアルオーケストラ・ニッポニカ」の皆さまの温かいお心に甘えながら、新しい編曲での全曲版を、再びオーケストラを伴った演奏で、ナレーションや踊りを入れてお聴き頂きます。
「インスピレーションは、怠けている者のもとには、決してやってこないものである。」などの名言も遺しているこの曲の作曲者チャイコフスキーは、昨年の大学入学共通テスト「世界史B」で、パトロンのフォン・メック夫人との手紙が出題されたことでも話題になりました。本日はその180ページを超えるスコアを決して「怠けず」読み切った団員たちの、インスピレーション溢れる演奏をお楽しみ下さい。
最後にひと言。この冬一番の寒さを迎えた2月のある日、演奏を共にしてくださるオーケストラ・ニッポニカの皆様との最初の練習が行われました。本当にこのオーケストラのメンバーは素敵だと思います。そのメンバー全てが、笑顔で、キラキラした目で楽譜を読んでくださっているのです。それは「すみだ」との演奏を、本当に心の底から楽しみにしていることが瞬時に分かる出来事でした。皆様がボランティアの思いひとつで参加して下さり、そしてチャイコフスキーの音楽に共感した最高の音を、この子供たちのために心から楽しんで演奏してくださる。音楽の最高の瞬間が訪れる予感が、そこにはありました。会場の皆様全てに、音楽の神様からの祝福が訪れることを信じて、本日のステージの締めくくりとしたいと強く思っております。
Chor June公式ホームページ:https://chorjune.jimdofree.com/
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