出張先でセクハラ　佐賀・有田町長が辞意表明

佐賀県・有田町の松尾佳昭町長が出張先の酒の席で接客した女性従業員にセクハラをした問題で２日夕方、松尾町長は会見を開き辞職の意向を発表しました。

「責任の取り方として辞職するという道を覚悟しております。この度は誠に申し訳ありませんでした」

会見で辞職の意向を示した佐賀県有田町の松尾佳昭町長。

有田町議会では「議会として重大な事案と判断」として議題に上りました。

有田町議会によりますと松尾町長は９月、企業誘致のため出張で訪れた愛知県名古屋市での宴会で、接客した女性従業員の体を触るなどのセクハラ行為をしたことを認めています。

松尾町長が体調不良を訴えたため本人不在の中、始まった２日午前の町議会では、「町長としての責任を強く問う」として問責決議案が可決されていました。

有田町議会の今泉議長は「取り返しのつかない町民に多大なご迷惑をかける結果になった。町長に反省してほしい」「町民のためにならん事はしたらいかんと言っていた」

ハラスメント行為を巡って松尾町長は先月１４日、町議会の聞き取りに対し「酩酊して記憶が全くない」と発言。

後日、書面で「不徳のいたす限り」「町長としてあるまじき行為」などと弁明しています。

町議会の蒲原議員は「接待の女性に対しての通常はしない事をしたと聞いている」と話します。

議長によると今のところ刑事事件になっておらず、女性からの被害の訴えもないという事です。

町長の日頃の飲み方について「酩酊する人だった？」問われると…。

議長は「酒はすごかった」「その時は「控えろ」と言った」と話します。

２日午後５時から有田町役場で行われた記者会見。

「この度は誠に申し訳ありませんでした。」

冒頭、深々と頭を下げ謝罪した松尾町長。

次に口にしたのは自身の進退についてでした。

「酩酊を致しまして女性に対し不快な思いをさせた行為、同席された方々に不快感を与えたこと、そして企業誘致の件、町政への多大な損失ということで問責決議を受けました。
社会的、倫理的責任をどうとるかというところであります」

「わたくしとしてはこれ以上の町政の混乱を招くことは…ということで、辞職・辞任をしたいと考えておりますが」

問責をうけ辞任の意向を示した松尾町長。

セクハラ行為について記者から問われると。

「お店の形態につきましては・・・まったく記憶にありませんのでそういった接待のお店だったと思います」

「セクハラがあったか無いかという所はやはりあったと言われれば、わたしは覚えていないのであったんだろうなという理解」

「記憶がなかったっていうのが非常に情けないところではありますが」

町の人はー。
７０代女性は「いけないですよ悪いですよ」「酔っぱらってもちゃんと分かっていると思いますよ」

８０代男性は「恥ずかしいや酒飲んで分からんようになる酒なら飲まん方がいい一番最低や」「即退陣してもらわないかん」などと町長について話していました。

辞職の時期については議会と調整し、出直し町長選への出馬は今のところ考えていないとのことです。