トランプ大統領「アメリカンドリームだ！」歴代最長“1時間40分”施政方針演説で異例の“USAコール”　ゼレンスキー氏と再首脳会談の可能性も示唆

5日、アメリカ議会で行われたトランプ大統領による施政方針演説。
歴代最長となった1時間40分ほどの演説の中で、数々のトランプ節が飛び出しました。

拍手や歓声でトランプ大統領を盛り上げる共和党議員たち。
一方で、反対側に座る民主党の議員らは立ち上がらず、トランプ大統領のほうを見ないようにしています。

そして、異例のUSAコールの中、登壇したトランプ大統領は、まず「このアメリカンドリームは、かつてないほど盛り上がっている」と訴えました。

アメリカンドリームという言葉を使って、政権発足から1カ月余りの実績を強調。

しかし、その直後、トランプ大統領の「多くの郡で共和党が票を獲得した」との発言に民主党議員から大きなやじが巻き起こりました。
中には、立ち上がって抗議する議員の姿も。

これに対し、共和党議員たちは“USAコール”で対抗します。

結局、立ち上がった議員に対して、ジョンソン下院議長は「秩序を回復するため、彼にこの席から退出するように指示します」と退出を命じました。

ロイター通信によりますと、演説開始から1時間も経たないうちに、約30人の民主党議員が途中退席したといい、議会での分断が浮き彫りとなりました。

一方、トランプ大統領が演説内で名前を出して持ち上げたのが、イーロン・マスク氏。

トランプ大統領：
われわれは政府の効率化のため、新たな部門を立ち上げました｢DOGE｣です。聞いたことがあるでしょう、本日来ているイーロン･マスクが指揮を執っています。

トランプ大統領は、DOGE（政府効率化省）が取り組む歳出削減事業を20個ほど紹介。
「マスク氏が盗んでいる」とのプラカードを持つ民主党議員の姿もある中、トランプ大統領は政府の無駄削減について強い姿勢を打ち出しました。

トランプ大統領：
この改革にあらがう政府官僚は、誰であろうと直ちに解任される。

一方、演説内でどのような発言が出るか注目されていたのは、ウクライナについてです。

先週行われたウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談で、激しい口論を繰り広げたトランプ大統領。
ウクライナの鉱物資源を巡る協定について、物別れに終わっていました。

トランプ大統領：
ウクライナのゼレンスキー大統領から重要な手紙を受け取った。鉱物と保障に関する合意については、いつでも締結する準備があるということだ。

トランプ氏は、「野蛮な戦争を終わらせるため精力的に動いている」とも述べていて、近く再び首脳会談が開かれる可能性も出てきています。