『潜伏キリシタン関連遺産』課題は“交通網の整備”と“海外への情報発信” 世界遺産登録から5年
Автор: NBC長崎放送
Загружено: 31 авг. 2023 г.
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紆余曲折を経て、世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。
世界でも特異な歴史を歩んだ潜伏キリシタンのストーリーを表す遺産です。
遺産登録から5年が経った現状と課題をお伝えします。【豊崎なつきアナウンサー 以下:豊】
長崎の暮らし経済ウイークリーオピニオン 平家達史NBC論説委員(以下【平】)とお伝えします。【平】今回のテーマは世界遺産登録から5年 コロナ前の“登録前”水準まで回復【平】この世界遺産に登録されている資産は全部で12あり、このうち11資産は長崎県内にありますが、各地に点在しています。私は長崎県内11か所のうち、上陸できない“中江ノ島”は遠くから見るしかありませんでしたが、他の10か所は行きました。
どこも素晴らしいですし、潜伏キリシタンの史実を知ることができました。【豊】この5年間の各資産への来訪者数は どのようになっていますか?【平】長崎県の統計によりますと、登録直後の1年間は、やはり来訪者は大きく増えています。
しかし、2年目に入ると少し来訪者数も落ちつき、2年目の8か月目頃からは、新型コロナウイルスの感染拡大も影響し、来訪者数はさらに落ち込む形となりました。【豊】確かに、コロナ禍にあたる3年目は登録前よりも来訪者数は少ないですね。しかし5年目は、登録前の水準まで回復していますね。【平】はい。県内資産への来訪者数は、ほぼ同水準まで回復しています。
ここで、注目したいのは、国宝の “大浦天主堂” を除いた数値です。
直近の5年目は登録前よりも増加しています。
県内の各資産が世界遺産として浸透し、興味を持たれる存在になっていると言えそうです。
登録されても、1年くらいでブームが去ってしまい、来訪者が激減したままの世界資産もありますので、長崎の世界遺産は人気を維持していると思います。登録直後は “韓国の巡礼団” いまでは台湾・香港など多様化【豊】外国からの来訪はどうでしょう?【平】長崎県内で唯一、潜伏キリシタン関連遺産についての情報発信と総合案内をしている“インフォメーションセンター”。
ここには、各資産への訪問前に情報を求め、国内外の観光客がやってきています。NPO 世界遺産長崎チャーチトラスト 榮 信歳理事:
「外国人も、最初の頃は韓国からの巡礼団みたいな方が多かったです。
今は いろんな国の方が来られて、中国の方も、本土の方ではなくて、台湾とか香港の方が来られているという状況です。非常に多様化してるのは事実です」【豊】来訪者の方への現地での説明や案内というのも気になりますね。地元ならではの詳しいガイドで人気【平】国内の来訪者に関してはリピーターも多いという“平戸市の春日集落”の取組みが非常に興味深いと思います。平戸市の春日集落は、海から山間部まで連なる美しい棚田が特徴です。平戸市は春日集落の世界遺産としての価値を伝えるため、空き家を活用し、案内所『かたりな』を整備しました。春日町まちづくり協議会 寺田 賢一郎会長:
「(地図を見せながら観光客に説明)世界遺産の集落としてはこの集落があって、棚田があって、この山までがここの世界遺産なんですね。
ここ自体は明治になったときに、カトリックにならずに “隠れキリシタン”として禁教当時の信仰を続けたので、教会がないんですね」世界遺産としての価値を、地元に住む人ならではの詳しい説明と展示で補っています。観光客(熊本から):
「良かったって感じですね。実際のものも展示してくれてて。見られると思ってなかったんで」『かたりな』で大切にしていること、それは来訪者とのコミュニケーションです。この地へ足を運んできた人たちに、お茶や自家製のお菓子をふるまうことで、何気ない会話が始まり、来訪者も自らも、楽しいひとときを過ごしています。山口 みつ子さん(春日集落住民):
「自分のいいところも悪いところも、みんなさらけ出して、お客様に聞いていただく。
また、お客様のいいところをいただく。それだけでも最高だと思っております」大きな課題は “交通アクセス”と“情報発信”【豊】春日集落の特徴である教会がないということが、地元の方の世界遺産を守る、生かすんだという思いを強めたのかもしれませんね。
5年経った今、課題はあまりないようにも思えるのですが、実際はどうなのですか?【平】構成資産は平戸、五島から南島原まで広域に点在していますし、各構成資産は交通の便の悪いところが多いですからアクセスについては、登録前から課題となっていました。
そして、登録から5年経った今も、この課題は残っています。長崎県文化振興・世界遺産課 園田 幸四郎 企画監:
「 “島原半島”というのは全体的に(アクセスは)少し厳しいのかなと思ってます。
佐世保の “黒島” もフェリーという限られた輸送パイで、お客様を送客していますので、なかなか登録当時は、乗り切れないようなお客さんもいたと聞いていますが、今はそういう状況は全くないので、引き続き改善していければと思っています。長崎県としては今後、外国人観光客の取り込みも一層図りたいと考えていますが、その情報発信の手段についても課題が残っていると話します。長崎県文化振興・世界遺産課 園田 幸四郎 企画監:
「SNSにやはり力を入れていきたいと思ってます。
しかも、それは“多言語”で発信していきたいと思ってます。
それこそ令和6年度に向けた課題だと認識してます」【豊】“交通網の整備”と“海外への情報発信”が課題として残っているということですね。連携・過疎対策もあわせた “資産の保存”【平】こうした課題について各自治体はどのように考えているのでしょうか。今月22日、長崎県内9市の市長が春日集落を視察に訪れました。
『かたりな』では、普段通りの説明とお茶の接待が行われました。
潜伏キリシタン関連遺産がある長崎市の鈴木史朗市長は、各資産が連携する必要性を感じたと話します。鈴木 史朗 長崎市長:
「家庭そのものを再現するような施設を、観光客に開放してるということで、すごく参考になる取り組みだと思いました。
それぞれの地域の特色を生かして、こういう観光資源を内外に向けて発信しているということ、これをうまく、それぞれの観光地を繋いで連携しながら取り組んでいければと思っています」一方、大石賢吾長崎県知事は──大石 賢吾 長崎県知事:
「構成資産の地域ですけども、過疎化・高齢化が進んでいるということがあります。
今後“担い手”の減少によって“適切な保存が行われなくなる”という懸念があります。
今後はそういった課題も踏まえながら、関係者と連携を深めて活用をしっかり拡大していけるように検討して、可能な限りの努力を続けていきたいと思います」【平】これまで見てきましたように構成資産を適切に保存し、担い手――『かたりな』の方たちがまさにそうですが――担い手を確保するということに加え、利用しやすい交通網の整備、多言語化対応を含む現地でのガイドや案内、国内外の人々に届く情報発信、それから長く滞在してもらうためには、地元の「食」を提供するということが重要だと思います。
それも各自治体や各観光協会などが市町という単位を超えて連携を取り、県内全体を盛り上げていくことが、潜伏キリシタン関連遺産の価値をさらに高めることになると思います。
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/nb...

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