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高気密住宅は日本の気候に合わない

Автор: 群馬で注文住宅子育て世代の家設計室

Загружено: 2023-06-18

Просмотров: 21534

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今日はYouTubeにいただいたご質問を1つテーマにお話しします。

"
お聞きしたいことがあります。
高気密にしすぎると結露のリスクが上がるという話を聞くのですが、どう思われますか?
過去に北海道でナミダダケ事件という事故が起こったことがあるようですね。
最近 C値0.◯台のお家が増えていますが、大丈夫なのでしょうか?
"

こんなご質問をいただきました。

高気密住宅にすることによって何か問題が起きるんじゃないかと考える方は、意外といらっしゃいます。

住宅会社の中でも、高気密住宅をあまり好まない家づくりをされている方っているんです。例えば自然素材系とか、昔ながらの家づくりをされている方に多いと思います。

もっと言うと、昔ながらの日本の暮らしをイメージされている方は、高気密系の家は日本の気候には馴染まないというイメージを持たれる方はいらっしゃるのではないのかなと感じます。

昔ながらの日本の暮らしを簡単に言うと、風通しの良い家です。要は、夏は窓を開けて風を通すという。確かに私が子どもの時はそういう家ってあったんです。

夏は夜になったらスーッと涼しくなってきて、窓を開けるだけで家の中をサッと涼しい風が通り抜けて、夜に心地よく寝られるという。蚊帳を吊って蚊に刺されないようにして、あとは自然の通風で寝られるという感じです。

うちのおじいさんが大工だったので、おじいさんが作った平屋の瓦屋根の入り母屋の軒が出てるような家でした。南側にも北側にも大きな掃き出し窓があって、夏になると南北の掃き出し窓を開けて寝ていました。

でも、子どもながらに夜に窓が開いてるのが怖かったです。泥棒が来たらどうしようとか思いながら寝ていた思い出もあったりします。

当時は家の鍵なんて締めないで買い物に行ったりした時代だから、そういうこともできたんでしょうけど。さすがに今、夜に窓を開けっ放しで寝るのはかなり怖かったりするので、そういう部分も含めて環境が変わったところがあります。

泥棒さんは置いておいて、率直にみなさんが今住んでいる
日本の気候の中で、真夏の夜に窓を開けて冷たい風がスーッと通って寝られるシチュエーションは、かなり限定されると思うんです。

恐らく軽井沢とか小樽辺りでも、夏に30℃を超える時もあります。私なんかはキャンプが好きですから、よく行きますけど、日中でも日陰にいる限りは全然汗もかかずにいられる場所なんです。

そういう所って逆に、冬が本当にすごく寒いんですよ。そのキャンプ場も営業しているのはGW明けから11月の頭までなので。それ以外の時期は寒くていられないんです。

そういうシチュエーションの所で家を建てる人は、なかなか今は少ないですよね。昔みたいに風通しを良くした家に住める場所って、もうないというのが事実なので。そう考えるともしかしたら、昔ながらの家づくりは難しいんじゃないかというのがまず1つあります。

あとは気密性能を上げると言うと、ビニール袋か何かに入って隙間がなくなってるイメージがある人もいます。それは確かに正しいです。気密が高いというのは隙間がないということですから。

気密を高くしてしまうと湿気が抜けなくなっちゃって、結露してしまうとか家の中がカビちゃうんじゃないかと思う人もいます。確かにそういうイメージを持つのも正しいと思うけど、これってちょっとおかしな話なんです。

私が作らせてもらってる家は、別に気密性能を高めるためにビニール袋の家を作ってるわけでも何でもないし、気密性能を高めるというのは湿気を抜けなくすることではないからです。逆に湿気を入れないようにしてる感じかな。

外からの湿気を入れないようにすると共に、もっと言うと気密性能だけじゃなくて断熱性能を高めます。断熱性能を夏に上げると暑い家になっちゃうイメージを持つかもしれませんけど、これは全く逆で、夏の暑さをカットする効果もあるんです。

これは言葉で言ってもなかなか難しいです。もしよかったら、当社の作ってるお家の現場を見に来てください。あくまでも当社の施工エリア内の方になりますが。

特に私がオススメなのが、今ぐらいの中間期に現場を見ることです。なぜかと言うと、寒い時は床下アイコンをかけたり日射取得して暖まっちゃうから、あまりありがたみを感じないからです。夏になると今度はエアコンをつけて涼しくなるから、あまり断熱材の大切さというのは感じづらいです。

今みたいな中間期の空調機が全く回らない時期は、素の断熱材のありがたさを特に感じます。今頃のすごく暑くてエアコンをかけるほどでもないけどなんとなく暑い時期に、当社の現場にパッと入ってもらうと、「え? なんか涼しいな」と思う時があるんです。

これこそ屋根断熱のありがたさです。あとは壁断熱もあります。特に屋根断熱のありがたさとか、通気のありがたさ
です。

もう1つ、ナミダダケ事件というのがあったとご質問者さんはおっしゃっています。もしよかったらネットで「ナミダダケ事件 北海道」と検索してください。壁の中にキノコが生えちゃった事件です。

でも、ナミダダケ事件って別に気密が高い家ではありませんでした。逆に気密が低い家です。ナミダダケ事件の家は
北海道の寒い家だったので、壁の中に断熱材をいっぱい詰めたんです。

そうしたら確かに断熱性能は上がったんだけど、気密を高めていないから湿気がどんどん出入りしちゃうわけです。断熱材が入っていなければまだ湿気が抜けたり、湿気が交差するはずだったのですが、そこで断熱材だけを入れてしまったから湿気が留まってしまいました。

なおかつ断熱材だから、保温しちゃいますよね。そこでちょうど生暖かくて水がある環境を作ってしまった。それをずっとやっていたら、当然カビも生えるし腐朽菌も活発になって木も腐る。なおかつそれを餌にしてキノコが生えるという。

ナミダダケ事件って別に高気密ではないのですが、ここのところどうしてもイコールにしてしまうような説明をする住宅会社って、中にはいるんです。「高断熱・高気密と言うと昔こういう事件が起こったんですよ」「なのでやっぱり風通しのいい家が日本の気候に合ってるんですよ」と。

それは100%間違ってはいないんだけど、正しくはないです。逆にそれが間違いやすいような印象を与えてしまっている懸念の方が大きいと思います。

消費者の方にとって、そこまで読み込むのは難しいと思います。詳しく読み込むということをしてない方は、不安になりますよね。

あともう1つ、日本の住宅って全てじゃないけど昔は30年とかで壊していました。まだ寿命が短かったのもあって、言い方は悪いけど自分が死ぬ頃には家もクタクタになって、家と共に死ぬみたいな感じです。

今ってそういう時代じゃないじゃないですか。若い方で30歳で作れば、下手すれば50年とか住むわけですよね。昔みたいなスクラップアンドビルドは、環境問題もあるしそもそもお金も追い付かないから、今はできません。

昔は生活するためのお金はそんなにかからなかったし、今みたいに遊ぶ場所もなかったから、お金の使い道がありませんでした。

今は本当に生きてるだけですごくお金がかかります。お子さんがいればお子さんの塾代とか、いろんなお金がかかるじゃないですか。いろんなお金がかかる中、一方で給料は上がっていないから、なかなか難しい時代ですよね。

そんな中でも、生命に関わる問題だとか長く住む場所には
ちゃんと最初にお金をかけて、後からお金がかからないようにするとか、いろんな選択肢が求められています。

そういったところを含めて、今は気候だけじゃなくて環境が変わっていっているところなんだと思います。

あとは私の他の動画でいろんなことを解説していますので、もし良ければそちらも観てもらうとよりわかりやすいかなと思いますので、参考にしてみてください。

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