【しんどい】うつ病の倦怠感はどうしたらいい?【精神科医が解説】
Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】
Загружено: 2025-07-05
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質問「うつ病の倦怠感はどうしたらいい?」に精神科医が回答します。
#精神科 #うつ病 #倦怠感
0:05 (1)はじめに
0:20 (2)うつ病と主な症状・治療法及び3つの病期
1:54 (3)うつ病で目立つ「倦怠感」とその背景・影響
4:18 (4)うつ病の倦怠感はどうしたらいい?
5:00 ①急性期なら「休む」が基本
7:01 ②回復期なら「休みつつ動く」
8:58 ③再発予防期なら「動きつつ工夫」
10:49 (5)まとめ
「うつ病の倦怠感」はどうしたらいいでしょうか?うつ病では症状としてしばしばだるさ(倦怠感)や疲れやすさが生じ、回復後もしばしば残ります・急性期なら休む、回復後なら動きつつ工夫するなど、時期により対応法が変わってきます。
ご質問「うつ病の倦怠感はどうしたらいい?」について、精神科医11.5分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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(1)はじめに
「うつ病の倦怠感はどうしたらいい?」というご質問をいただきました。結論から申し上げますと、「急性期ならしっかり休む、回復後に徐々に動き改善を図る」ことが重要です。
うつ病の倦怠感は、単なる疲れとは異なる医学的な症状であり、病気の段階に応じた適切な対処が必要になります。多くの方が経験される症状だからこそ、正しい理解と対処法を知っておくことが大切です。
(2)うつ病と主な症状・治療法及び3つの病期
うつ病とは
うつ病は「心と体のエネルギー不足」状態と表現できます。脳の機能的な不調から心身のエネルギーが欠乏し、しっかりとした医学的治療が必要な病気です。生涯で約16人に一人が経験するとされる、決して珍しくない病気でもあります。
主な3つの症状
**こころの症状**では、落ち込み(抑うつ気分)、不安、焦り、興味の喪失などが目立ちます。
**からだの症状**では、倦怠感、疲労感、睡眠障害、食欲の変化などが現れます。
**行動の変化**では、引きこもり、人と会うのが億劫になるなどの変化が見られます。
主な治療法
治療には「休養」「薬物療法」「精神療法」の3つの柱があります。ストレスの多い環境から離れて心と体を休ませ、抗うつ薬(SSRIなど)で脳の機能バランスを整え、ストレスや考え方の癖を見直していきます。
うつ病の3つの段階
**急性期**は、症状が最も強く休養が最優先される時期です。
**回復期**は、気分の波と付き合いながら徐々に活動を再開していく時期です。
**再発予防期**は、安定した状態を維持し、再発を防ぐための工夫を続ける時期です。
(3)うつ病で目立つ「倦怠感」とその背景・影響
うつ病特有の倦怠感
うつ病の倦怠感は、患者の90%以上が経験する最も一般的な症状の一つです。「身体が鉛のように重い」「気力が全く湧かない」といった圧倒的な重さを感じ、気分の落ち込みが改善した後も最後まで残りやすい特徴があります。
倦怠感の背景
倦怠感が起こる背景には、慢性的なストレスによる脳内の微細な炎症、セロトニンなどの神経伝達物質の乱れ、脳の報酬系や覚醒・睡眠を司る領域への影響などが関与していると考えられています。
各時期の倦怠感の特徴
**急性期**では全身の圧倒的な疲労感が目立ち、脳の緊急警報のような状態になります。
**回復期**では、気分が上向いても疲れやすさが残り、無理をすると悪化する恐れがあります。
**慢性・残遺症状**として、治療改善後も続く持続的な疲労感が生活の質や再発リスクに影響することもあります。
倦怠感からの悪循環
倦怠感で動けないと活動が減り、楽しみや達成感を得られなくなります。その結果、自分を責めて無力感や絶望感が強まり、精神的なストレスからさらに倦怠感が悪化する悪循環に陥ることがあります。
(4)うつ病の倦怠感はどうしたらいい?
①急性期なら「休む」が基本
急性期では、心身を守るためにしっかり休むことを最優先にします。休養自体が仕事だと考え、休むことに罪悪感を持たないことが大切です。
急性期の倦怠感は、これ以上エネルギーを使わないでほしいという脳からの自然な防御反応です。この警報を無視して活動すると回復が遅れる可能性があります。今はエネルギーを温存する時期だと割り切り、焦らないことが重要です。
*質の良い休み方のヒント*
回復してきたら可能な範囲でリズムを整える
スマートフォンやテレビから離れる時間を作る(デジタルデトックス)
心地よい音楽や温かいお風呂、アロマを取り入れてリラックスを図る
焦りや考えすぎは逆効果なので、意識を今ここに戻す練習を繰り返す
②回復期なら「休みつつ動く」
回復期では、疲れやすさに注意しながら徐々に活動を増やしていきます。活動と休息は常にセットで考え、動けた活動量や成果よりも、少しでも行動できたこと自体を認めることが大事です。
*根強い疲れやすさとの付き合い方*
気分の改善に体力が追いつかないことをまず受け入れ、期待通りに動けなくても自分を責めずに取り組みます。少し動いてしっかり休むをワンセットで行い、疲弊しすぎないよう注意します。
*行動活性化で心に刺激を*
簡単で少し楽しい活動をリスト化し、気分が乗らなくても小さな一歩から踏み出してみましょう。行動することで脳の報酬系が刺激され、意欲や気分にも効果が期待できます。
ただし、調子がいい日に動きすぎると、その反動で体力が消耗し翌日以降に寝込んでしまう場合があります。結果として自信を失い、回復を妨げることになるので注意が必要です。
③再発予防期なら「動きつつ工夫」
再発予防期では、回復後も疲れやすさが体質として残ることがあります。体調に合わせて無理なく生活できるペースを見つけ、活動と休息を計画的に取り入れるペーシングが大切です。
*ペーシングで活動管理*
大きな物事を小さな段階に分けて負担感を減らす
人によっては活動日記をつけて客観的に見る(ただし、こだわりすぎて疲れないよう注意)
限界に達する前に早めに休息をとる
*今の自分を受け入れる*
以前の自分と比較することは回復の妨げになります。うつ病後の回復した今の状態を受け入れ、今の「普通」を認識しましょう。自分の限界を知ることは弱さではなく、自分を受け入れて対策をとっていく重要な一歩です。
*生活習慣全体でコンディションを整える*
ウォーキングなどの有酸素運動を日々の習慣にする
昼に動いて夜寝る自然なリズムを大事にする
信頼できる人との穏やかな交流で孤独感を和らげる
(5)まとめ
うつ病の倦怠感は、うつ病に伴う医学的な症状であり、計画的な対策が必要です。急性期は休む、回復期には徐々に動いていく、再発予防期には工夫をしていく、この3段階で対処することが重要です。
焦りや考えすぎは逆効果になることが多いため、あくまで自分のペースで徐々に改善を図っていくことが大切です。回復には時間がかかることを受け入れ、今の自分にできることから始めていきましょう。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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#どうしたらいい #精神科医
【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。
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