【雑談】日本の特徴とストレス社会
Автор: 精神科医がこころの病気を解説するCh
Загружено: 2022-07-05
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00:00 OP
01:21 日本の歴史
04:45 日本の特徴
06:25 日本人の美意識
08:55 どのような問題を生んでいるか
13:38 無常観
本日は「日本のストレス」というテーマでお話をしようと思います。
日本人であるが故の、日本社会で生きているが故のストレスというものがあると思います。
世界から見て、「日本人て不思議だな」と思われていることはたくさんあると思います。
僕らは日本人であるが故にその不思議さに気づかなかったりするのですが、今回は日本の歴史を振り返りつつ、日本の特徴とどうしてそうなっているのかを一緒に考えてみたいと思います。
この動画はなぜ撮ろうかと思ったかというと、海外からの取材がもしかしたらあるかもしれないのです。
そこで僕なりに知識の整理を兼ねて、今回動画を撮らせていただこうかなと思います。
取材が動画になったら皆さんにアナウンスできると思います。今はまだ言えないのですが、近々そういうものがあるかもしれないということです。
■日本の歴史
僕は日本の歴史はあまり詳しくない、日本というか海外の歴史も詳しくないのですが。
僕の中のイメージの日本史観はどういうものかというと、大きく分けると5つに分けられるのかなと思っています。
平安時代から鎌倉、室町、戦国時代、そして江戸になって明治、そして戦後になっていくというイメージです。その中でだんだん日本の文化、価値観、美意識は生まれてきたと思っています。
・平安
平安時代というのはどういう時代かというと、貴族の時代です。
京都を中心とした貴族の時代です。
盆地にあり、ペストや病気も流行ったりしました。
平安時代は穢れ(けがれ)とか清めとか、そういうものをすごく意識した。
穢れているとかそういう汚いものを排除していきたい、きれいにしていきたい。
貴族文化ですから、穢れたものは良くないという価値観が成立してきた。
「あはれ」というか、美しいものとはどういうものかが成立した時代かなと思います。
・戦国
そこから武士の時代が始まります。
戦いの集団です。実力主義の戦いの集団が生まれてくる。
狭い国で殺し合いをしまくるわけです。
そういう中で「無常観」というのは鍛え上げられていくし、実力主義、君主制度が根付いていくという感じです。
・江戸
江戸時代に入っていくと、ようやく平和になってきます。
ガチガチの封建主義です。
こんなに長く平和が続くことはないんですよね。
他の国を見ていても、一つの政治体系でこんなに長く、平和の時代が続くことは本当に珍しいです。
それはなぜかというと、日本という島国であったということもそうなんだけれど、江戸というのがかなり完成された封建主義だったということです。
そこで日本のある種の価値観というか、自己犠牲的なもの、お上に逆らってはいけないという価値観ができ上がっていく。
・明治
そのまま明治に入ってくると欧米化していくのですが、封建主義をそのまま利用して国民国家化していくことができます。
だから他の国よりも早く欧米化することができ、戦争にも対応しやすかった。
・戦後
戦争するけど負けてしまう。
戦後はバブル~アニメと書いていますが、封建主義が壊れた後、日本人が何か自分たちで考えていこうとしたときに、またよちよち歩きのところからスタートします。
そうすると、どこか動物的で享楽的、快楽的というか、そういうカルチャーになっている。
日本というのがアニメの国みたいになっているなというのが僕の歴史観というか、僕はこんなふうに日本を考えています。
■日本の特徴
勤務時間がとにかく長い。そして、会社のために自己犠牲をするということが美徳とされている。
これは世界から見ると日本って不思議だなと思うところのようです。
・勤務時間が長い
勤務時間が長いというのは何かと考えてみると、戦争で負けて貧しかったというのもひとつだろうと思います。
それから、貧しさからの「世間の目」です。
他の人が働いているのに自分はサボっていていいのかという。
日本は狭いですし、周りがすごく見てますから、他の人が頑張っているのに自分が頑張らないわけにいかないなということで、相互監視で頑張って働くみたいになって豊かにはなっています。
ですが、今度は高齢化の影響でなかなか新しいものに変えていけない。変えていけないから非効率的となって、失敗をしないための仕事みたいなものが増えていって、非効率になっている。IT化ができないということになっているのかなと思います。
それが日本の特徴であり、勤務時間が長い理由なのかなと思っています。
・会社のための自己犠牲
会社のために自己犠牲をするという精神が、やはり上の世代、少なくとも昭和世代にはあります。
僕もそうですね。自衛隊にもいましたし、自分の生活よりも仕事のためにやらなきゃいけないというふうに思っています。
今でも思い込んでいるところはありますね。
若い子たちは違うのかもしれませんが、日本人の多く、30代以上は会社のために自己犠牲をするものだと囚われていると思います。
■日本人の美意識
人前で出しゃばってはいけない、わがままを言うべきではない、個人的な感情は言ってはいけない、といったものが日本人の美意識としてあるのだろうと海外からは思われている。
実際そうだろうなと思います。
これは武士の美意識に似ているなと思います。
武士というのは戦う集団なので、戦っていかなければいけないんですよね。
不安を押し殺して戦っていかなければいけない。集団の規律を保つ。
狭い国家内で戦っていますし、頻繁に争いが起きますから、負けてはいけないのです。
出しゃばっていったら殺されたりもするので敵も作ってはいけないし、負けないように、弱みを見せないようなことをしなければいけないというのが、武士の痩せ我慢というか美意識だったりします。
こういう武士的な美意識が、今でも日本人らしさとしてあるだろうなと思います。
すごく日本は分離しているんですよね。
積み上げてきたもの、つまり武士とかそういう形で何か日本人らしさとして積み上げてきたものの一方で、一気に壊してしまう。
これは穢れているから壊してしまえという自己破壊的なものの二つが、妙に混在しているというのが日本なのかなと。
恥をかいたから切腹してしまおうみたいな。
切腹することで穢れを落として清め、もう一回リスタートしようというような国家というかそういう価値観の国だなと思ったりします。
あとは喋ってはいけないというのは、言葉にできないものが多いと僕らは思っているからなんです。
言語化せずに伝えていく。
非言語的なもの、いわゆる非認知能力というか、そういうものを重視している。
禅の世界ですよね。
言葉にできない何かというものを重視して、それを体感的に伝えていく。
そういうものを言葉にせずとも伝えることができる人が尊敬されるし、言葉にせずともキャッチできる人たちが尊敬されるというのも日本の特徴かなと思います。
■どのような問題を生んでいるか
そういうものがどういう問題を生んでいるのかというと、結局、自己破壊的ですし、言ってはいけないということでいろいろな問題が起きています。
例えば性の問題です。
性的な虐待があっても恥ずかしいから言ってはいけない。
親にも言ってはいけない。迷惑をかけちゃいけない。
トラウマの問題もそうです。
言ってはいけない、恥をかかせちゃいけない。迷惑をかけてはいけない。
そういう中で発達障害の人たち、ASDでコミュニケーションが苦手な人たちがぽつんと孤立化したり、教えてくれなかったり、暗黙の了解がわからなくて混乱したりしている。
言ってはいけないという中で、ASDの人たちは出しゃばらないし、ワガママも言わないし、個人的な感情も言わないのでなんかカッコよく見えるんですよね。
そういう中で、心が不安定になりやすい人は、恋に落ちて結婚しやすいのですが、じゃあ結婚した後その人達が子育てを手伝ってくれるのかとか、パートナーをしっかり守ってくれるのかというと守ってくれなかったりして、それでうつになってしまうということで、カサンドラ症候群の問題も多かったりします。
言えないのですが、お酒を飲んだときは良いというのはあるので、お酒の問題というのが結構絡んでいます。
お酒を飲むこと、ドラッグですよね。ドラッグパーティーをすることで互いに仲を確かめ合うとか、そういう悪い意味でのお酒というのがやっぱりカルチャーとしてあります。
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一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介
【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。
【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/deta...
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb...
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