[#46][Webセミナー]ユスリカ！メマトイ！ブユ（ブヨ）！登山中のうっとうし～い小さい虫の話

#登山 #Webセミナー #虫
この番組では登山に必要な知識をWebセミナーという形式でご説明しています。

今回は「登山中のどうしようもなくうっとうしい、小さい虫の話」というお題で、山などで人間にまとわりついてくる小さい虫についてお話していきます。

本動画では以下の内容をご紹介しています。

●あのイライラする小さい虫はなんだ？
・イラっとする小さい虫の代表格と言えば蚊ですが、山中には多くのイラつく小さな虫がたくさんいます。
・認知度No1の蚊
・よく柱のように集団でとんでいるユスリカ
・顔のまわりに飛んでくる、うっとうしさはNO1のメマトイ
　野外で炊事をしていると、鍋の中にはいってくることもあります。
・そしてブユ。この呼び名に違和感覚える方も多いはず。地方によって呼び方の違う虫です。

本セミナーでは、ユスリカ、メマトイ、ブユ（ブヨ）の３つにいてお話していきます。

●ユスリカとは
・漢字で書くと「揺蚊」
・幼虫のときに体を揺らすように動くことから、こうした名前が付いたと言われています。
・蚊柱（かばしら）とよばれる、柱をつくり、集団で飛ぶ性質があります。
・実は雄のユスリカが蚊柱を作ります。メスへのアピールのために、集団で飛んでいて、メスはこの蚊柱の中に入っていて、お相手を見つけます。
・ぱっと見、吸血する蚊に似ていますが、こちらは刺しません。
・ほとんどのユスリカが口は退化しているため、食事ができません。

●メマトイとは
・漢字で書くと「目纏」
・特定の虫の種類というわけではなくて、人間の眼のまわりをぶんぶんとぶ虫の通称です。
・このメマトイと呼ばれている虫は、主に2種あります。
-カイガラヤドリバエ（クロメマトイと呼ばれる）
-ショウジョウバエ（マダラメマトイと呼ばれる）
・よく涙に栄養が含まれているから寄ってくる説もあるようですが、正確なことはわかっていません。
・顔の周りを飛んでるのは偶然じゃないかとも言われています。
・ショウジョウバエの場合だと、赤色を好んだり、整髪剤などの香料によって、人間の顔の周りに寄ってくることはあります。

●青い光を当てると死ぬ！を高校生が解明！
・2014年に青い光を当てるとハエや蚊などの虫が死ぬことを、東北大学が発表しました。
・2017年に山梨県の高校生が実験を行い、ショウジョウバエを使って、青い光を当てる実験をしました。
・体内で活性酸素ができ、自分の細胞を傷つける「酸化ストレス」が強まり、「アポトーシス」という症状を引き起こすことがわかりました。

●メマトイ対策（市販の虫よけスプレー）
・最初に思いつくのは虫よけスプレーですが、市販の虫よけスプレーの対象を見てみると、おおきく2種類に分類されます。
・ディートとイカリジンが含まれているタイプにわかれています。
・どちらも、血を吸う虫の動物を察知する能力を狂わせて、血を吸うのを抑止する効果があります。
・ディートは古くから使われてますし、世界中で使われています。
効果のある虫の種類も多く蚊、ブユ、アブ、ダニ、ノミ、ナンキンムシ、ヤマビル、サシバエにききます。
・イカリジンは、蚊、ブユ、アブ、ダニと限定的です。
・どちらにしても、そもそも吸血行為をしないショウジョウバエ（メマトイ）には効果がありません。

●メマトイ対策（ハッカ油）
・登山者、キャンパーに絶大なる信頼を持つ、メマトイ対策の大本命がハッカ油スプレーです。
・あ、寄ってきたな～と思っても、すぐにいなくなります。
・ただし、自然のものなので効果のある時間は持続力がなく、1時間程度です。
・なぜハッカ油が効果があるかといいますと、ハッカ油は「ハッカソウ」という植物を乾燥させて抽出したものが「ハッカ油」です。
・植物は自らが出す「匂い」を駆使して生存してきたといわれています。
・葉を食べられないように、虫が嫌う匂いを発するようになった種類もいます。この能力が高いのがハッカということで、メマトイもこの香りが苦手だ、というわけです。

●メマトイ対策（被り物）
・顔の周りに虫よけネットを使う。各社アウトドアメーカーでも取り扱いありますが、隙間から入ってくることもあるので、ハッカ油とのコラボがよいでしょう。（帽子のつばやネットに吹きかける）
・日焼け防止のフェイスガードも有効です。

●ブユとは
・ブユは地域によって呼び名が違います。関東ではブヨ、関西ではブトと呼ばれています。
・ブユ（ブヨ）は血を吸います。
・普段は、植物の蜜をエネルギー源としていますが、産卵の時期になるとメスだけ動物の血液を摂取します。

●ブユの血の吸い方
①まず皮膚に麻酔を塗り付けます
②つぎに皮膚を噛みちぎります
③そのあと血を吸う
・(体質にもよるが)半日～1日程度でかゆみや痛みがでる。
・ブヨの唾液にふくまれる物質によってアレルギーが起こっている。
・アレルギーの反応が非常に強い場合「アナフィラキシーショック」を起こすこともある。

●アナフィラキシーショックの仕組み
・過剰なアレルギー反応
・一度ブヨの唾液が体内にはいると、その唾液の毒が体内に入ってくると、それに対して抗体がつくられます。
・抗体が細胞の表面にくっつき、体はブヨの毒をアレルギー物質であるとみなします。
・次に再びブヨの毒が体内に入ると、毒が抗体にくっつき抗体反応が起こります。
・ヒスタミンなどの血管拡張を起こしたり、不随意筋を収縮させたりする成分が放出されます。
・これが人によっては過剰に反応してしまう場合があります。

●アナフィラキシーショックの症状
・全身にじんましんが出る
・嘔吐
・呼吸ができなくなる
・手足のしびれ
・目が見えない
・耳が聞こえない
・意識朦朧
・死に至る

※ブヨも命の危険が伴うというケースもあるので注意が必要です。
※スズメバチについてご紹介した動画でもご説明していますので、あわせてご覧ください。
[#42][Webセミナー]登山中の蜂対策！どうすればいいの？
   • [#42][Webセミナー]登山中の蜂対策！どうすればいいの？  

●噛まれた時にはどうする？
・もしブヨにかまれてしまったら、すぐに毒を指や爪で絞り出します。（口で吸ってはいけません）
・ポイズンリムーバーを携帯したほうがよいです。
・とにかく刺されたら、できるだけ早く毒を出します。刺されてから１、2分以内に絞りだしてください。それ以上になると毒が体内に吸収されてしまいます。ポイズンリムーバーを携帯するときは、すぐに出せる場所に収納しておきます。
・刺された場所を水で洗います。
・皮膚の炎症を抑えるために、ステロイド系の軟膏を塗ります。

●刺されないために
・肌を露出を極力おさえるため、長袖・長ズボンを着用
・ハッカ油は、ブヨも嫌いな匂いです。
・市販の虫よけを使う場合には、効果のある、対象としている虫が何かをちゃんと確認して購入しましょう。

twitterでも細かいネタをつぶやいてます。
  / teizanhiker  

--------------------------
★その他にも登山に役立つ知識をご紹介しています。
・登山スキル Webセミナー(ウェビナー/オンラインセミナー）
   • 命にかかわることなので最後まで聞いてほしい。自分のレベルあった山の見つけ方 登山×初...  

★その他のシリーズはこちらをご覧ください♪
・season1 大楠山
   • 低山登山×初心者向け 三浦半島最高峰 大楠山① まさかの呪いでしょう編[#1]  

・season2 鷹取山
   • [#24][鷹取山①]海抜139メートルの超低山。ナメたことによる悲劇と風邪と筋トレの話  

・season3 三浦富士・武山
   • season3 三浦富士・武山  

・Google Earthで仮想登山
   • [#27][仮想登山]Google Earth Proでこんにちはー仮想で楽しむ登山...  

--------------------------
「山であったらこんにちはー！」低山ハイカーの英武ゆう（えいぶゆう）です。このチャンネルは、主に1,000メートル以下の低山の魅力を紹介していきます！

より高い山に登ることが登山だと思っていませんか？高い山には雄大な景色、自分への達成感などもちろん魅力や得るものも大きいです。でも、その登山、本当に楽しめていますか？登山を趣味にされている方は、本来、自分が自分を喜ばせる・楽しませるためにはじめた趣味のひとつだと思います。「より高い山」にこだわっていると、いつしか楽しむことを忘れてしまうかもしれません。

私、低山ハイカーの英武ゆうは、心から楽しめる低山登山を提案するべく主に1,000メートル以下の低山や、登山に必要な技術をわかりやすくご紹介していきます。

今の登山に「何か違うな・・・」「疲れたな・・・」と少しでも思ったら、ぜひこのチャンネルをのぞいてみてください。肩の力を抜いた（そして心の力を抜いた）登山スタイルをご紹介します。

そして通常低山は、メジャーな高い山と違って、比較的情報が少なく、初めて登る方にとっては「路面」「倒木」「斜度」など登山道の様子は気になるところ。動画という特性を生かして、極力全行程がわかるように記録していきます。さくっと見たい方はYoutubeの速度設定で早回しで見てね♪そのほか登山にまつわるあれこれをつぶやいていきます。1つの山を数回にわけて紹介しているので、チャンネル登録していただけると快適にご覧いただけます♪
--------------------------