函館 回転寿司 激戦区に 全国チェーンが新たに開店

回転寿司激戦区の函館に新たに全国チェーンのお店が回転。迎え撃つ地元店は？



坂詰記者「まだ開店１時間前なんですが、駐車場には多くの車がいて、みなさん車の中で開店を待っています」
開店と同時に多くの人でにぎわうのは全国５２０店舗をはじめ海外にも展開する大手回転寿司チェーンの「くら寿司」先週木曜日、函館に初めて出店しました。

「なんか函館に新しくオープンするというのですごい楽しみにしてて、待ってました」
今回、くら寿司が初出店した函館。実は回転寿司が入り乱れる激戦区なんです。
函館を地盤に店を展開する「函太郎」や「まるかつ水産」など、函館市とその隣の北斗市では２０店舗以上の回転すし店がしのぎを削っています。

その激戦区函館になぜくら寿司はあえて出店したのでしょうか。
くら寿司岡本浩之取締役「北海道のみなさんは非常にお寿司が好きということで、全国に比べて北海道の売り上げっていいんですよね」

地元チェーンが多いことから４７都道府県で唯一くら寿司が店を出してこなかった北海道しかし去年７月、札幌に初出店。
すると１店舗あたりの売り上げは全国平均よりも高くなり、今年に入ってからは札幌以外にも店舗を拡大させています。
函館をいれて５店舗目

気になる値段の設定も地元チェーンとは差別化を図っています。
マグロやサーモンなどの人気メニューは２貫で１１５円。
客１人当たりの支払額は１０００円ほどにとどまります。

くら寿司岡本浩之取締役「めでたい大きなイベントがあったときにはお高めのお寿司屋さんに行って、普段ちょっと外食しよか、寿司でも食べよかというときには、当社のようなお寿司屋さんにという形でうまく使い分けていると感じています」

コロナ禍で「回らない」回転寿司が増える中、くら寿司は「回る」寿司にこだわっています。
「抗菌寿司カバー」という独自のケースに寿司を入れることでウイルスやほこりから守るシステムです。
くら寿司岡本浩之取締役「お寿司回っていると楽しいですよね、そのわくわく感、それを大切にしたいと思っていますので、回転寿司は回してなんぼやと思っていますので、まわすことにこだわっています」

同じく激戦区「函館」であえて回転寿司を始めた地元企業も。
観光名所・五稜郭タワーの目の前に今年４月にオープンした「旬花」です。回転寿司の主流になっているタッチパネルは導入せず、店内には寿司職人の威勢のいい掛け声が響き渡ります。
小林一樹店長ＯＮ「うちの強みとしては日替わりのネタになるのでおすすめできるものを毎日掲載して、お客様にたべてもらえたらと思って」

店長の小林一樹さんの姿は函館市の卸売り市場にありました。
毎日、店長自ら市場に赴き、ネタの仕入れを行います。
函館市内でイベントや修学旅行向けの弁当店や和食料理の店を営んでいた旬花。
コロナ禍でも一定の売り上げが見込まれる回転寿司を始めることにしたのです。
旬花のこだわりは「朝どれ」その思いは回転寿司店にも受け継がれています。
小林真実社長「鮮度抜群じゃないですか、とれたてのタラのせりたての朝の物を腹から出してすぐお昼にはレーンに回っているので、これ以上新鮮な白子はないと思うんですよね」

競り落とした商品はすぐに店に運び、手際よくネタに切り分けられます。この日は函館産のキンキを競り落とし、数量限定の目玉商品として提供されました。
客（群馬から）「群馬は海はないので、函館の魚が食べられるので、すごいうれしいです」
客「Ｑ地元で獲れた魚をその日に食べられるのはどう？そこがこのお店の魅力なのかなと思います」
和食料理店で人気のギンダラの西京焼きを乗せた握りずしや、パフェに見立てＳＮＳ映えを狙った商品など「朝どれ」以外にも独自のメニューを用意して、観光客を中心に支持を集めています。

小林店長「昔ながらの回転寿司ならではの温かい接客と、地物のネタを毎日仕入れて日替わりで出していくこだわりで負けないように頑張っていきたい」

激戦区に乗り込む全国チェーンとそれを迎え撃つ地元勢。
函館で巻き起こる回転寿司戦争は激しさを増しています。

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