重症、難治症パニック障害について精神科医が考えました【パニック障害】

【この動画の概要】
今日は皆さんと一緒に、パニック障害の難治例について考えていこうと思います。難治例は重症例と言ってもいいと思います。

〇パニック障害とは
・パニック障害は、過呼吸や動悸などのパニック発作を引き起こす病気です。
・基礎疾患（統合失調症やうつ病など）がない場合に「パニック障害」と診断されます。
・10代～30代の若い層に多く見られます。
・高齢者で発症する場合は、他の病気（老年期うつ病や脳梗塞など）が原因と考えられることが一般的です。
・パニック発作は非常に苦しいものですが、命に関わることはほとんどありません。
〇パニック障害の症状と重症度
・パニック発作は、息苦しさや過呼吸により溺れているような感覚を引き起こします。
・ご本人にとっては非常に辛い発作ですが、医学的には軽症とされます。
・発作そのものは死に至らず、後遺症を残すこともほとんどありません。
〇重症例と予期不安
・重症例では、頻繁な発作や予期不安（発作が起こるかもしれないという不安）が続きます。
・予期不安が長引くと、抑うつ気分や意欲低下が現れ、最終的にうつ病に移行する場合があります。
・不安が精神エネルギーを消耗させ、日常生活に支障をきたすことがあります。
〇診断名の変化と社会機能
・社会機能が損なわれた場合、パニック障害からうつ病に診断が移行することが一般的です。
・うつ病と診断されることで、障害年金などの社会資源を利用しやすくなります。
・パニック障害だけでは障害年金の支給対象にはならないことが多いです。
〇治療の3本柱
①薬物療法
抗不安薬で発作への対症療法を行い、抗うつ薬でストレス耐性を強化します。
②生活習慣の改善
ストレス管理や規則正しい生活を目指します。
③カウンセリング
・苦手な場面への対処法やストレス耐性を養う方法を学びます。
・カウンセリングは治療の中心となります。
〇難治性のパニック障害とうつ病
・難治性のパニック障害は、うつ病に診断名が移行する場合があります。
・このような移行は「二次性のうつ病」と呼ばれることがありますが、細かい病名にとらわれないことも重要です。
・重症例では、適切な診断と治療を受けることで、社会資源を活用しやすくなります。


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【一読していただきたい注意】
動画の内容は精神科医である私の診療を通してえた感想です。あくまで私の感想ですので、参考にするかどうかは視聴者のみなさまで判断していただければと思います。個別の診断や治療に関するアドバイスは責任を持ったものは残念ながらできませんので、一般論としての私の意見しかできないことをわかっていただけるとありがたいです。この動画を通じて起こりえる損害に対しては対応したいですが、一般論と私の感想によるものですので、限界があることをご理解ください。

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