熊スプレーの実際を知ろう～10,000円以下の熊スプレー５種類の紹介と試射～

熊スプレーの購入を考えている方はこれを観てください。
屋外、風速１～３ｍでの試射は実践を想定していますので、参考になると思います。
時間のない方は２回に分けて観ることをおすすめします（前半の紹介、後半の試射。後半の試射だけでも周りの方に視聴をすすめてください）。
※deterrentは英語でした（イタリア語ではない。なんでイタリア語って言ったんだろう？夢で見たのかな？）。deterrentは抑止、止めるという意味なのでbear deterrentは”熊を止める”＝”熊撃退”と訳せるでしょう。発音はそのままディタレントでしょう（たぶん）。

＊＊＊携行の際の注意事項＊＊＊
飛行機に搭乗する場合、圧力のかかったスプレー類は持ち込みも手荷物お預けもできません。熊スプレーは陸送するしかありません。ヤマト運輸、佐川急便などの陸送で着陸する空港近くに届けてもらうか、郵政のレターパック５２０で陸送指定をし、泊まる予定の宿に届けてもらう方法があります。詳しいサイトがありましたので、こちらを参考にしてください。
http://arukuecotour.com/hfc-134a/
また、現地で調達し、帰りは陸送で自宅に送る、という手もありますね。
例：大阪から北海道へ飛び、登山ショップや登る山の最寄のネイチャーセンターで購入し（羅臼や知床ではレンタルがされています。ホームページで確認してください）、登山を終え、購入した熊スプレーは陸送で自宅へ送るなど。
ちなみに北海道であれば、ガイドを頼めば、ガイドさんが熊スプレーを持っている場合がほとんどですので、安心です（事前に確認してください）。
また、大雪山であれば、アサヒカワライド、トランジット東川、層雲峡ホステルで熊スプレーのレンタルを行っています。ホームページ等でご確認ください。
アサヒカワライド　熊スプレーレンタルのページ
https://www.asahikawaride.com/rental/...
トランジット　熊スプレーレンタルのページ
  / 475295956379837  
層雲峡ホステル　熊スプレーレンタルのページ
  / 645358002653201  
安全ピンが外れて、誤射することがあるため、登山中や山菜採り中に携行する際は定期的に安全ピンの状態を確認してください。安全ピンが不意の衝撃で外れないようにビニールテープを貼るのも良いかもしれません（安全ピンを強く引っ張れば、ビニールテープも外れるくらいで貼る）。

公共交通機関を利用している際は熊スプレーは見えないようにザックやバックに仕舞いましょう。登山用の刃物もそうですが、人体に多大な影響を及ぼす恐れのある熊スプレーの用途外の所持（登山、山菜採り以外での対人・護身用としての所持）は軽犯罪法にかかります。実際、熊スプレーは人体に多大な影響を及ぼします（失明の恐れがあり、紹介しているPOLICE MAGNUM以外は人に向けて使ってはならない）。

熊スプレーを試射した場合の後始末はしっかりやりましょう。的に噴射したのであれば、的はその場に捨てずに袋に入れて、持ち帰りましょう。袋に入れないと車の中でトウガラシの匂いが充満して、唇がヒリヒリとなります（なりました。で、袋に入れました）。そして、その際には素手で触らないようにしましょう。軍手が必須です。

【特別寄稿文】試射の後の悲劇～あるサバイバリストの失敗～
すずしん工房　すずしん
本映像で使用した的やダンボールを素手のまま片づけて（スプレー缶にも付着していました。これも素手で触ると後で危険です）、用意していた水で念入りに手を洗った後に小用を足したのですが、車に乗り込んで、運転、２分もしない内に、
「あれ、股間が熱いゾ…？」
「だんだん、痛みも出てきたゾ…？」
３分で座ってられずに腰を浮かしたまま、運転をし、
「スプレーの目に見えない粉末が衣服を貫通したのか？」
と考えましたが、５分で我慢できない熱さと痛みになり、すぐに車を止め、最寄りの小川にダイブ（ダイブはしていない）、タオルを濡らして、股間を拭き続けました。
「アッ、おしっこした時か…！」
そう。水で手を念入りに洗うくらいでは、熊スプレーの成分は完全には落ちていなかったのです。ああ、悲劇。
結局、４時間はヒリヒリが続きました（大事な何か（染色体とか）が失われていたらどうしようかと思いました）。
こりゃあ、成分そのまま噴射、顔にかけられたら、悶絶どころではないでしょうね。熊も逃げるわけです。
※顔面や股間の皮膚は薄いため、トウガラシ成分の影響を受けやすいと思います。本番でも試射でも多くは素手で行うと思いますが、その後の処理は手、または手を経由して顔や鼻（顔を掻いたり、鼻をほじるなど）、股間などの大事な所に付着しないように十分に気をつけてください。

＊＊＊以下に購入した時のそれぞれの熊スプレーの詳細＊＊＊
※amazonさんでの購入順と2021年購入時価格(または2022年現在の価格)
カウンターアソールト(COUNTER ASSAULT) CA230
サイズ220mm×Φ52mm(Φは直径のこと。工業的には"まる"と読む)
重量310g NET重量230g
噴射距離の目安約9.6m(屋内・無風)
連続噴射時間約7秒
有限会社アウトバック(岩手県盛岡市)※OUTBACK TRADING COMPANY輸入代理店
2021年購入時価格￥8,980
※カウンターアソールト・ストロンガー(COUNTER ASSAULT) CA290
サイズ220mm×Φ59mm
重量380g NET重量290g
噴射距離の目安約12m(屋内・無風)
連続噴射時間約8秒
有限会社アウトバック(岩手県盛岡市)※OUTBACK TRADING COMPANY輸入代理店
公式価格￥11,500

・フロンティアーズマン・熊撃退スプレー 272
サイズ240mm×Φ53mm
内容量258g
噴射距離の目安約10.5m(屋内・無風)
連続噴射時間約?秒 ※公式には秒数がない。動画ではカウンターアソールトと同じ秒数で記入しています(体感秒数も同じくらいだったので)。
SABRE(提携SEC社)
2021年購入時価格￥8,680
※熊の絵が同じ「BEAR ATTACK 熊撃退スプレー ホルダーケース付き」があります。
サイズ215mm×Φ50mm
重量約300g ホルダー約100g
噴射距離の目安約7~8m(屋内・無風)
連続噴射時間約5~7秒
ラングスジャパン
amazonさんの価格￥10,280(2022年2月調べ)

・POLICE MAGNUM B-609 熊撃退スプレー 中型
(全国の複数の国公立機関・地方自治体正式採用品/JSDPA認定品)
サイズ172mm×Φ38mm
重量163g 内容量105g
噴射距離の目安約5m(屋内・無風)
連続噴射時間約2.5秒
POLICE MAGNUM
2021年購入時価格￥5,480
※POLICE MAGNUM B-610 熊撃退スプレー 大型 もあります。
噴射距離は5mとB-609と同じですが、連続噴射時間が8秒と長いです。
本州の方にはこちらをおすすめできますが、サイズ235mm×Φ54mm重量440g 内容量250gとやや重いです。
amazonさんの価格￥8,127(2022年2月調べ)

・UDAP 熊撃退スプレー ホルスター付（アメリカ森林警備隊採用品）
サイズ210mm×Φ52mm
内容量260g
噴射距離の目安約9m(屋内・無風)
連続噴射時間約?秒 ※公式には秒数がない。動画ではカウンターアソールトと同じ秒数で記入しています(体感秒数も同じくらいだったので)。
UDAP
2021年購入時価格￥8,900
※2022年現在、品切れ中であり、￥30,000前後で販売しているところもあり、購入には注意が必要です。

・TW-1000 ペッパーマン & トレーニングスプレー ツインパック
サイズ84mm×Φ35mm
重量50g 内容量40ml
噴射距離の目安約4~6m(屋内・無風)
連続噴射時間約8秒
カールホーネック社
amazonさんの価格￥5,980(2022年2月調べ)
本番用シングルだけの価格は￥3,419(2022年2月調べ)
熊スプレーの中ではもっとも安価である。
小型で軽く、携帯性に優れることから、上記に紹介した熊スプレーのサブスプレーとして持っておく方がいるようです（ザックのポケットなどにすんなり入るので）。北海道のヒグマに効くかどうかは実証されていませんが、熊（ドイツだから、欧州、ヨーロッパヒグマだろうか？）には効く、ということで何も無いよりはマシだと考えます（野犬や猪、猿、時には山賊にも使えるでしょう。カールホーネック社は催涙スプレーで有名な会社だそうです）。

・ミレー リュック サース フェー 40+5 LD(SAAS FEE) VELVET RED
収納可能サイズ 31-40L
重量 1390g
タテ65cmxヨコ28cmxマチ23cm
ポケットの数8(外側6内側2)
amazonさんの価格￥17,808(2022年2月調べ)
昔から登山をやる方が「間違いがない」とおすすめしてくれたミレーのザック。
"しっかりと腰で持てる"ことで肩への負担が軽減でき、今までのザックは何だったんだと思えるほど。狩猟で得た重い肉もこれで肩への負担が少なく楽に運べるようになった。40Lは容量的に少なく感じるが、ウルトラライトの装備を整えれば（お金はかかるが）、縦走にも使える。最近ではこの容量での縦走をする方が増えている調べもある（装備関係の軽量化が進んでいるからだろう）。

ブラフチャージがよく分かる映像（許可を得ていないので予告なく消えるかもしれません）
   • 恐怖！ヒグマが4回も向かってきた！！  
これはブラフチャージらしいブラフチャージであり、襲うつもりは全然ないことが仕草、足取りで分かります（少なくとも僕には分かります）。動きとしては"興味"や"戯れ"に近いです。
※熊には"戯れ"という行為があります。遊ぶ目的で近づいてくる場合ですね。熊同士なら良いだろうけど、こちらはひ弱い人間、熊には戯れだろうけど、こちらは命がけ、たまったもんじゃない。
投稿者さんは熊スプレーを構えていますね。また、顔を何度か背けてしまっていますが、背中を見せていないので大事には至らなかった可能性があります（動画を回す前は背中を向けてしまっていた可能性があります。なので迫ってきたと考えられる）。
また、「来ないで」と声かけをしている点も正解だと思います（悲鳴ではない点が正解）。声かけによりこちらの意思が伝わる可能性は大いにあり、熊専門家もこのような冷静な声かけを推奨しています。実際、声を出すことで自分自身のパニック状態を解くという効果もあります。

＃熊スプレー　＃クマスプレー　＃試射