【要チェック】うつ病が治らない時の意外な理由5つ【精神科医解説】
Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】
Загружено: 2025-06-03
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うつ病が治らない時の「意外な理由5つ」を精神科医が徹底解説。
#精神科 #うつ病 #治らない
0:05 (1)はじめに
0:38 (2)本当に難治性うつ病か?
3:27 (3)うつ病が治らない時の意外な理由5つ
3:35 ①環境が合わない
5:28 ②生活習慣の問題
7:43 ③考えや対人面のくせ
9:37 ④実は双極性障害
11:19 ⑤背景に発達障害
13:17 (4)まとめ
うつ病では時に治療をしても不調が続く場合があり「難治性うつ病」と呼ばれます。しかし実際には、意外な理由からうつが長引いている場合があり、その場合は対策を取ると改善できる場合があります。
「うつ病が治らない時の意外な理由5つ」について、精神科医が14分で解説しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
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(1)はじめに
うつ病は現代社会において決して珍しい疾患ではありません。約5%の人がかかる可能性があり、適切な治療を受ければ多くの場合改善が期待できます。しかし、標準的な治療を受けても症状が長引く場合があり、これを「難治性うつ病」と呼ぶことがあります。
うつ病の治療は、休養・薬物療法・精神療法の3本柱が確立されており、通常は半年から1年で改善を見込むことが多いです。ところが、20~30%の患者さんで症状が長期化するケースがあります。
このような場合、本当に難治性うつ病なのか、それとも他に隠れた理由があるのかを見極めることが重要です。今回は、うつ病が治らない時の意外な理由について詳しく解説していきます。
(2)本当に難治性うつ病か?
難治性うつ病とは、十分な治療(主に抗うつ薬を2種類以上、十分な期間使用)を行っても改善しない状態を指します。発生率は諸説ありますが、うつ病患者さんの約2~3割が該当するとされています。
治らない背景には様々な要因が存在します。治療面では自己判断による薬の中断や休養不足、環境面では家族関係の問題や職場のストレス、身体・心理面では慢性疾患の影響や孤独感などが挙げられます。
しかし、重要なのは「本当にうつ病なのか」という診断の見直しです。双極性障害や気分変調症など、うつ状態を呈する他の疾患の可能性を検討する必要があります。特に双極性障害は、躁状態が目立たない場合に見分けが困難です。また、甲状腺機能異常や薬の副作用など、身体疾患の影響も考慮すべきです。
(3)うつ病が治らない時の意外な理由5つ
①環境が合わない
環境からのストレスが続くことで、うつ病が慢性化する場合があります。職場環境でストレスが強くかかると治療効果が半減してしまい、人間関係の悩みがうつ病の長期化を招くことも少なくありません。
特に問題となるのは「我慢の関係」です。自分が一方的に我慢しないと成り立たない関係は大きなストレスになります。また、「できない」と言えずに頑張りすぎてしまったり、パートナーなどに理解されないことでストレスが増加したりします。
対策としては環境調整が重要です。薬だけでは限界があり、慢性的なストレス源となっている環境を徐々に変えることで症状の改善を図ります。職場のストレスがあまりに大きい場合は転職も検討し、人間関係では必要な主張をしていくことが健全な関係につながります。
②生活習慣の問題
睡眠と生活リズムはメンタルヘルスに直結します。不眠はうつ症状を悪化させる主な原因となり、睡眠不足は悪循環を生み出します。運動不足により睡眠の質が低下し、気分が落ち込むという循環に陥ることがあります。
多量飲酒、SNS依存、食生活の乱れなども生活リズムに悪影響を与え、うつ病の持続につながります。これらの問題は身体的な活動を減らし、ストレスホルモンの増加を招くことが指摘されています。
改善策として、まず睡眠の質を向上させることが重要です。寝る時間と起きる時間を一定に保ち、日中は活動的に過ごし、夜はリラックスして休むというメリハリのある生活を心がけます。適度な運動は軽度から中程度のうつ病において抗うつ薬に匹敵する効果が期待され、栄養バランスの良い食事も精神面の改善に寄与します。
③考えや対人面のくせ
自分で自分にストレスをかけてしまうネガティブ思考の悪循環があります。認知の歪みにより物事を悲観的・極端に捉え、現実よりも状況を悪く解釈してしまいます。「いつも」「皆」「絶対」など極端な言葉を使って考えてしまうことで、過剰なストレスが否定的感情を生み出し、状態をさらに悪化させます。
完璧主義や自己批判も要注意です。失敗を許せない性格傾向があると自分にストレスをかけ、何でも自分の責任だと責めすぎてしまいます。「こうあるべき」という思いが強すぎると、それから外れた時に自分を責める悪循環に陥ります。
対人関係では、周囲の期待に応え続けて無理が生じたり、身近な人に気持ちを分かってもらえないという状況が問題となります。
この悪循環を断つためには、思考パターンの修正が必要です。否定的な考えの癖に気づき、別の見方を探すことを習慣にします。また、アサーション(適切な自己主張)により、我慢が前提の人間関係から抜け出すことが大切です。
④実は双極性障害
双極性障害(躁うつ病)は、躁状態とうつ状態が繰り返される疾患で、うつ病と見分けにくい場合があります。躁状態では気分の高揚や過度な活動性が見られ、抑うつ状態では通常のうつ病と似た症状が現れます。
見分けるポイントとして、過去に気分が非常に高ぶった時期がなかったか、浪費や多弁になった期間はなかったかを確認します。家族歴も重要な要素で、抗うつ薬によって気分が不安定になることがないかも診断の手がかりとなります。
特に「双極性障害Ⅱ型」では躁状態が目立たないため見分けが困難ですが、正確な診断は極めて重要です。なぜなら、効く薬が大きく異なるからです。
双極性障害の治療では、気分安定薬が中心となり、時に抗精神病薬を併用します。抗うつ薬については逆効果になることもあるため、極めて慎重に検討する必要があります。
⑤背景に発達障害
発達障害の特性が生きづらさを生み出し、それがストレスとなってうつ病が慢性化する場合があります。ASD(自閉スペクトラム症)がある場合、うつ病の罹患率が大きく上がるとされています。
幼少期からの挫折体験が繰り返されることで自己肯定感が低下し、発達障害では二次障害としてうつ病を含む様々な不調を合併しやすくなります。
大人になって初めて発達障害と分かることも珍しくありません。軽度の場合は子供時代には気付かれず、社会人になって社会生活でのつまずきが顕在化し、うつ病をきっかけとして発達障害が判明することがあります。
発達特性によって対人関係や仕事上の困難が生じ、特性に気づかずにつまずきを繰り返すことで失敗体験が蓄積され、自己否定からうつ症状へと発展する悪循環が形成されます。
この場合は発達障害への対応も並行して行います。うつ病治療は通常通り実施し、職場での特性に合わせた配慮を求めたり、対人関係などのスキル獲得を図ったりします。必要に応じて就労移行支援などの専門支援も検討します。
(4)まとめ
うつ病が難治性と思われる場合でも、隠れた理由がある可能性があります。環境、生活習慣、考え方や対人面の癖、双極性障害、発達障害など、様々な要因が治療を困難にしている場合があります。
これらの意外な理由が見つかれば、適切な対策を取ることで改善を見込める場合があります。一人で抱え込まず、専門医と相談しながら多角的な視点で原因を探り、個人に合った治療アプローチを見つけることが重要です。
うつ病は決して治らない病気ではありません。適切な診断と治療により、多くの方が回復への道筋を見つけることができるのです。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
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#双極性障害 #精神科医
【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。
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