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【精神科医解説】うつ病で辛い時の対処法4つ|今すぐできるセルフケア

Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】

Загружено: 2025-07-04

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「うつ病で辛い時の対処法4つ」を精神科医が徹底解説。
#精神科 #うつ病 #辛い時の対処法

0:05 (1)はじめに
0:23 (2)うつ病で急に辛くなる時
2:32 (3)うつ病で辛い時の対処法4つ
2:40 ①休む
4:06 ②場所を変える
5:57 ③別のことをする
8:26 ④頓服薬を使う
11:03 (4)まとめ

うつ病ではストレスや症状自体から、急に落ち込むなど「急に辛くなる」時があります。まずは場所を変えて休み、考えすぎる場合は別のことをするなどで対処します。

「うつ病で辛い時の対処法4つ」について、精神科医が12分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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↓詳しい内容はこちらです。

(1)はじめに

うつ病は治療を進めている中でも、急に辛くなることがあります。そんな時に巻き込まれるリスクもありますが、対処法を知っていれば適切に対応できます。

まず、うつ病がどのような病気かを振り返ってみましょう。うつ病は医学的な病気であり、意志の弱さや性格の問題ではありません。脳の不調による医学的な疾患です。セロトニンなどの神経伝達物質のバランスが崩れることで発症するとされています。

診断基準としては、症状が2週間以上続き、社会生活に支障をきたすことなどが挙げられます。

うつ病の主な症状には以下があります:

**こころの症状**:落ち込み(抑うつ気分)、興味の喪失、罪悪感の増強、集中力の低下など

**からだの症状**:不眠(睡眠障害)、持続的な疲労感・倦怠感、頭痛などの自律神経の不調

**行動の変化**:口数の減少、ミスの増加、人との交流の回避、飲酒量の増加など

(2)うつ病で急に辛くなる時

うつ病では、ストレスが原因で辛くなる場合と、特にストレスを感じなくても急に辛くなる場合があります。

急に辛くなる例

**突然の落ち込み**:ストレス時に落ち込む場合もあれば、特にストレスを感じなくても急に強く落ち込む場合があります。

**急な強い不安**:突然強い不安やイライラに襲われ、落ち着かなくなることがあります。

**急な体調不良**:急な倦怠感、頭痛、吐き気など、身体症状が突然現れることがあります。

急に辛くなる原因

**外的なストレス**:対人関係やプレッシャーなど、外部からのストレス要因が影響します。

**反芻思考**:嫌なことを繰り返し考え続けることが影響します。

**症状の波**:特に引き金がなくても、うつ病の症状には波があり、それが原因で辛くなることもあります。

急に辛くなった時の影響

**悪循環**:辛くなって不調になり、症状がさらに悪化して回復の道のりが遠くなってしまいます。

**衝動的な行動**:冷静な判断が困難になり、衝動的な行動のリスクが高まります。

**対人トラブル**:急なイライラなどから対人トラブルに発展する可能性があります。

(3)うつ病で辛い時の対処法4つ

悪循環を断ち切り、状況を改善するための4つの対処法をご紹介します。

①休む

**不調時は脳のエネルギー切れ**の状態です。そのような時には、まず休息を取ることが最優先です。休むことでエネルギーを充電し、切り替えを図ります。

休息は治療の一環でもあります。無理に動こうとせず、休むことも大切なプロセスです。

**休むことの効果**:
**思考の切り替え**:辛い状況から一旦離れることで、ネガティブな思考の連鎖を断ち切ります
**脳の回復**:休息、特に睡眠は、ストレスで疲弊した脳機能の修復に不可欠です
**リスクの回避**:判断力が低下した時の衝動的な行動を、休んでリセットすることで防ぎます

**具体的な休み方**:
**夜なら寝る**:仮に眠れなくても、決まった時間に横になって頭を休ませることが重要です
**日中なら休憩**:静かな場所で15分程度ゆっくり休む時間を作り、頭を休ませます
**薬の活用**:不安で休めない時は頓服薬を使用したり、夜眠れない時は睡眠薬を使用することも検討します

②場所を変える

ストレスから離れることで、悪循環を断ち切ります。

**物理的に離れる**ことは効果的です。これは逃げるのではなく、自分を守って立て直すための戦略的な退避です。気分転換できる場所に移動することで、心理的な負担を軽減し、切り替えを図ります。

**どこから離れるか**:
**ストレスのある場所**:緊張する会議室や散らかった部屋など
**ストレスになる相手**:攻撃的な相手や対立する相手から離れて冷静さを取り戻す
**刺激の多い環境**:大きな音や光、人混みなど刺激が多い場所

**離れることの効果**:
**悪循環を断つ**:ストレス源から離れて悪化を止め、立て直しを図ります
**思考の切り替え**:環境を変えることで脳への刺激を変え、切り替えのきっかけを作ります
**対人トラブルの回避**:その場を離れることで衝動的な言動を防ぎます

**離れた後にすること**:
**深呼吸**:ゆっくり息を吸って長く吐き、呼吸からリラックスを取り戻します
**感覚に集中**:見えるもの、聞こえるものに注意を向けて、今の状態に意識を戻します(グラウンディング)
**簡単な別のこと**:音楽を聴いたり、飲み物を飲むなど、気持ちを切り替えるきっかけになる小さな活動をします

③別のことをする

考えすぎの悪循環には、別のことへの集中で対応します。

**思考のループ**に陥ると、同じ思考パターンにとらわれてストレスをかけ続ける悪循環になります。「考えないようにする」と、かえってそのことが気になってしまう場合もあります。対策として、意識的に別の行動をすることで思考パターンを切り替えます。

**反芻思考の問題**:
**堂々巡りの思考**:過去の失敗や将来の不安を繰り返し考え続け、同じ思考パターンから抜け出せなくなります
**症状の悪化**:反芻思考により自分にストレスをかけ、うつや不安が強まる悪循環に陥ります
**衝動行為のリスク**:否定的な思考にとらわれることで、判断力が低下し衝動的な行動につながる恐れがあります

**別のことをする効果**:
人は2つのことに同時に集中することは困難です。別のことに集中することで、思考の悪循環を断ち切り、流れを変えることができます。

**別のことの具体例**:
**楽しめる趣味**:読書、映画鑑賞、音楽、ゲームなど、自分が集中しやすいものを選びます
**軽い運動**:ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、体に合うものを選びます
**日常の家事**:食器洗いや洗濯物をたたむなど、単純なことに集中します

**動きにくい場合の対策**:
**深呼吸**:横になったままでも可能で、呼吸のリズムに集中します
**外の感覚に集中**:目に見えるもの、聞こえる音など外的なもので集中しやすいことに集中します
**イメージの想像**:心地よい風景や楽しかった思い出をイメージし、そこに集中します

④頓服薬を使う

他の方法で困難な場合、頓服薬が切り札になります。これは緊急避難的な選択肢として、お守りとして活用します。

**頓服薬について**:
**使うタイミング**:発作的な不安や不眠など強い症状が出た時のみ
**効果の特徴**:服用後10分から30分で効果が現れ、高ぶった神経を鎮めます
**副作用**:眠気やだるさが出ることがあります

**頓服薬の種類**:
**抗不安薬**:不安や焦り、緊張を和らげます
**抗精神病薬**:強い興奮やイライラを抑えますが、だるさも強くなるため慎重に使用します
**睡眠薬**:不調で眠れない時に使用しますが、夜間限定です

**頓服薬を使う場面**:
**急激な気分の落ち込み**:何も手につかず日常生活が困難な状態
**パニック状態**:急な不安や動悸、混乱に襲われる時
**強い衝動を抑えきれない**:イライラや症状に悩まされる時

**頓服薬を使うコツ**:
**やや早めに使う**:症状が頂点に達する前の悪化しそうな段階で使用すると効果的です
**依存しすぎない**:あくまで緊急用であり、常用すると効きにくくなったり依存の問題があります
**所定の量を守る**:自己判断で量を増やすことは非常に危険です

**それでも難しい場合**:
**受診と薬の調整**:頓服薬でも困難な場合は状態が非常に悪いため、薬の調整を検討します
**環境調整**:十分な休養が取れていない場合は休職など環境を変えます
**入院の検討**:状態が危機的な場合は、安全確保のための入院も選択肢になります

(4)まとめ

うつ病では急に辛くなることがあり、その影響は非常に大きいため注意が必要です。しかし、適切な対処法を知っていれば対応可能です。

**4つの対処法**:
1. **休む**:脳のエネルギーを回復させる
2. **場所を変える**:ストレス源から離れて悪循環を断つ
3. **別のことをする**:反芻思考を断ち切る
4. **頓服薬を使う**:緊急時の切り札として活用

これらの方法でも困難な場合は、治療薬や環境の調整を行い、それでも改善しない場合は入院してしっかりと治療することも選択肢の一つです。

大切なのは、一人で抱え込まず、適切な対処法を知って実践することです。辛い時期を乗り越えるために、これらの方法を参考にしてください。

こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)

#セルフケア  #精神科医 

【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

【精神科医解説】うつ病で辛い時の対処法4つ|今すぐできるセルフケア

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