入笠山|100年の牧が終わるとき。“ひと夏”の静かな記録。
Автор: ぼっち登山日和
Загружено: 2025-08-11
Просмотров: 1480
入笠山を「ぼっち登山日和」で取り上げるのは、これが2度目になります。
前回は、すずらんの里駅から歩いて、マナスル天文館さんでテント泊。
星降る夜を夢見ていたけれど、結果は――晴天確率85%の山で、15%のほう。
そして今回。
どこか登りたい山を探してネットを漂っていたとき、入笠牧場の管理人、Mさんの「その日そのとき」というブログに出会いました。
その言葉の中にあったのは、誰かが守ってきた風景。
手をかけ、思いを込めて続けてきた時間の積み重ね。
そうか、入笠には、まだ知らない“奥の顔”があったんだ――
奇しくも、その入笠牧場が、今年度いっぱいで閉鎖されると知り、もう、「行かなくちゃ」が発動していました。
別に行ったからって、何かができるわけじゃない。
時代が移り変わっていくことを、誰も止めることはできない。
美ヶ原の牧場のように、入笠牧場も100年続く牧場だったといいます。
そんな長い時間のなかで、私がたまたまここに立ち会ったことには、大きな意味なんてないけれど、誰かが残そうとしてきた風景を、今この目で見ておきたかった。
ただ、それだけでした。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
入笠牧場での放牧は、2023年(昨年)で終了しました。
2025年の年度末までは、JA上伊那が牧場地の管理を続ける予定だそうです。
その後については、伊那市などが跡地の活用方法――たとえばキャンプ場など――を検討していくとのことです。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
実際にお会いしたMさんは、まさに、あのブログの中の言葉を、静かに、実直に紡ぐ人でした。
牧場管理の仕事のことを「牧の仕事」と呼ぶ、その言い方がとても印象的で――
土地と生き物に向き合う姿勢が、そのひと言に宿っているように感じました。
19年。
入笠牧場で、たった一人で「牧の仕事」を続けてこられたそうです。
その日々に、どれほどの季節が流れ、どれほどの命が育ち、終わっていったのか。
Mさんから牛たちの一生について話を聞くうちに、胸の奥が、じわじわと、熱をもって揺れました。
食べるという行為の、そのずっと手前にある現実。
命を預かり、命を見送りながら過ごすということ。
これはもう、教科書じゃなく、実際に耳を傾けて知るべきことだと思いました。
食育って、こうやって行うべきなんじゃないか、そう思わずにはいられませんでした。
また、Mさんは、こうもおっしゃっていました。「ユーチューバーは嫌いだ」。
そうでしょうとも!(笑)
この牧場で、長い時間をかけて積み上げてきたものは、手っ取り早い視聴数や話題性のための“素材”なんかじゃない。
だからこそ、私は私で、Mさんから受け取ったものを、「何かを記録しておかなくては」というような、責任にも似た気持ちで、誠実に、誠実に映していきたいと思いました。
一枚の写真、一つの言葉が、ほんとうの「記憶」になるように。
年内に、もう一度訪れたいと思っています。
今度は法華道(ほっけみち)から歩いてみたい。
晴れかどうかはわからないけれど――たとえまた、15%だったとしても。
きっとまた、見えるものがあると信じています。
撮影日:2025年7月12日(土)・13日(日)
Доступные форматы для скачивания:
Скачать видео mp4
-
Информация по загрузке: